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[探険] 津市半田地区で謎の地下物件発見!?-後編  2012-12-23

この記事は、[探険] 津市半田地区で謎の地下物件発見!?-前編 からの続きです。


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更に奥へと進んでいくと、今度は『家族湯』との表示が。




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入ってみると、小さな湯船と洗い場が。
地下にある、本物の洞窟風呂だ。
壁は洞窟の表面むき出しだし、湯沸かし器はすぐ裏に直付けだし、なんか、まあ、いろいろとすごい。

ということで、そろそろ種明かし。
ここは、今から30年ほど前まで営業されていた、美女の里という観光施設の廃墟だ。
営業していた当時は観光バスで団体さんも訪れるほど盛況だったという。

残念ながら営業当時の写真を見つける事が出来なかったのだが、照明に照らされた壕内は、幻想的だったのだろう。




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壕内には人工の川や橋も作られており、なんと祠(ほこら)まで存在していた。




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施設部分を一通り回ったので、洞窟内でもお客さん向けの施設では無いところも回ってみる。




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かなり大きいサイズの坑道が続く。




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しかも、かなりの広さである。




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排水のためであろうか、U字溝が並んでいる。




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しかしこの辺りは足場が悪い…。
もう、ぐっちゃぐちゃ。




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壕内に残されていた電動の排水ポンプ。
当時も、水抜きをしながら営業をしていたということか。




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いろいろと回っているのだが、ここ、美女の里のフロントというか、エントランスが見つからない。
うーん、どこなんだろ。




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あちこちとうろうろしていると、脱衣場を発見。
大浴場のようだ。




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思ったほど広くは無かったが、こちらも本物の洞窟風呂。
先ほどの家族湯同様、洞窟の岩肌がむき出しだ。
洗い場には崩落による土砂が散乱していた。




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またまた壕内で看板を発見!!




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半田地区にあったこのような施設は、『磨洞温泉』と『美女の里』の二つだったという事なので、ここを発見した時から美女の里の廃墟だと気づいていたのだが、この看板によりそれが確定した。

広さは 3,300平方メートル、坑道の延長は8キロメートルと書いてある。
思ったより狭い気もするが、60m四方に坑道が縦横12本程度あるとこのくらいの数値になるので、ま、こんなもんか。

いや、それより、磨き砂よりオゾンと酸素が放出されるって書いてある!!
そんなバカな!?
オゾンも酸素ももちろん空気中にも含まれているが、放出されているとしたら空気の成分がおかしな事になっちゃう。
空気の成分は窒素が 78%、酸素の割合は 約21%だ。
この日はカバンの中に酸素濃度計を入れていたのだが、特にアラームは鳴らなかった。
表示は見ていないが、まず間違いなく21%程度の数値のはずだ。
酸素濃度が一定以上に上がると中毒症状を起こすはずだし、オゾンの濃度だって高すぎたら死亡する事だってある。
インチキくせー…。

と、思ったのだが、よく考えると嘘は書いてないのか。
だって、磨き砂の層の内部には空気が含まれているのだろうから、たしかに酸素もオゾンも放出してる。
もちろん、その他に窒素や水素も放出している。
でも、その考え方なら、小麦粉だって砂場の砂だって、おにぎりだって酸素やオゾンを放出してるよね(´・ω・)




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ということで、一通り内部を回った後、今度は周辺の調査をすることに。




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壕口は発見できるものの、水没しているものばかり。




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探索途中にあった、磨き砂の工場。
並んでいるのは製品としての磨き砂。
これは乾燥中なのかな。




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朝から歩き続けなので、ちょっと小休止。
もう夕方くらいかと思っていたのだが、まだ 2時前だった。
早朝から活動すると一日が長い(*´д`*)




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休憩地点の近くにあった三重縣表記の標柱。
なぜ、こんな三重県のど真ん中にこんな物が!?

追記
ぱぱん氏によると、明治5年まで、三重県は三重県と度会(わたらい)県に分かれていたそうです。
その境目が久居と津の間だったということで、どうやらこの標柱は、三重県と度会県の県境を表しているようです。
ということは、『度会縣』の標柱もどこかに…。





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更なる洞窟を見つけるために、未調査エリアの山へと登っていく。




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谷を挟んだ向こうの山が、旧磨洞温泉があった山だ。
いろいろな情報から推測すると、この谷の付近にも壕口があるはずだ。




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ガサゴソしながら進んで行くと、やっぱりあったでかい壕口。




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進入可能かどうか、まずはよととさんが調べに行く。
壕口からは大量のガラクタが詰め込まれており、内部の状況が良く分からない。
隙間から進んで行くと、どうやら坑道までは3~4mの高低差がありそうだ。




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しかし、縦坑に近い穴ではあったが、大量のゴミが足掛かりとなり、なんとか下まで降りる事が出来た。
ただ、ゴミが崩れると脱出出来なくなりそうだし、とにかく危険な壕口だった。
次回入る際は、ロープ垂らしておいた方がいいかな。




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壕口も危険だったが、内部もいきなり危険。
水没している坑道の床面に、突然深い縦坑が…。
下層に抜けているのか!?

水面に浮いている懐中電灯が嫌すぎるwww
誰かここに落ちて沈んでいるんじゃないだろーな。
水温が低すぎて、死体も浮いてこないとか…。




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内部はかなり広めだし、地層も磨き砂とは違うようだ。


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かなり広いようだが、泥土がかなり堆積しており奥へ進む事は困難だった。
無理に進むと足を取られて戻れなくなりそうだ。




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水没も多く、調査は難航…(´・ω・)




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ここは水没対策の他に、泥土対策もしないと奥へは行けなそうだ。

名残惜しいが、これ以上無理すると事故が起きそうなので、深入りせずに一旦撤収する事にする。




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今回最後に発見したこの壕は、場所や規模からも、地下軍需工場だった可能性が高い。
壕口までのアクセスにも、壕口進入以降もいろいろと難があるが、次回探索までに装備を見直し、なんとか最奥まで行ってみたいと思う。

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コメント

毎回のことやけど…
かなぺたも行きたいっ(≧∇≦)
って思っちゃう(笑)
色々な装備して探索とか
本当にゲームの世界みたいで面白そう☆
探索後は、足元ぬめぬめになってるんやろうなぁ(>_<)

  • 2012/12/23(日) 07:55:41 |
  • URL |
  • かなぺた #6D2q5.9Y
  • [ 編集 ]

> かなぺた

リアルダンジョンっつーか、まあ、宝探しみたいなもんだ。
次から次へと、いろんなイベントが発生するし、宝はなかなか見つかんないけど、マップが完成した達成感ったらないわ-。
いつか潜るときのために、かなぺたも公園のトンネルで経験値上げとけよ ∩( ・ω・)

三重縣

明治9年 - 第2次府県統合により三重県と度会県が合併して、現在の三重県になったんですが、それまでの県境が津と久居だったんですよ。

こいつはレアものかもですね〜!また場所教えて下さいなσ(≧ω≦*)

  • 2012/12/23(日) 21:55:19 |
  • URL |
  • ぱぱん #-
  • [ 編集 ]

> ぱぱん さん

なんと!!
度会県なんてものがあったんですか!!
かなりの広範囲に渡り、度会郡があるのは知っていましたが、まさか昔は県だったとは…。
と言う事は、あの場所は丁度尾根のあたりなんで、当時の県境なんですな( ゚д゚)
だからあんな場所にあったのかー。
しかも、明治5年以前の標柱ですな。
標柱の場所は、墓地の入り口、ドコモの電波塔のすぐ下あたりですよ!

お疲れ様

今回は猿島の後の大磯、二宮となり、タイムオーバーで、残念でした。
資料本も手に入ったので、近じか再調査に行きましょう

  • 2012/12/23(日) 23:50:14 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

> yakumo さん

二宮は、規模は小さいながらも日本軍による多様な掘削が見られそうなんで、探索が楽しみです。
最近は工場系の地下ばかり潜ってるんで、久々の陣地探索ですな。
しかし、『二宮の洞窟陣地』、すごく丁寧に編集してあるし、資料としてはすごく価値がありますよね-。
当時の証言集なんかも貴重だし。

おつでしたー
次は茂原の長尾、腰当なんていかがでしょうか?

  • 2012/12/28(金) 22:51:49 |
  • URL |
  • yopo #LkZag.iM
  • [ 編集 ]

> yopo さん

茂原は是非行ってみたいんですよね。
ま、場所的にも消滅の心配は無さそうだし、いつでも入れそうなんで、なんかそのままになっちゃってますけど。
千葉方面は館山周辺くらいしか回ってないんで、来年は千葉方面の探索も増やしたいと思ってます。

  • 2012/12/29(土) 00:25:52 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

行きますか?

両方共知ってるので、案内しますよ、でも弾薬庫が見つからないんですよね?
19,20の三重遠征の前でも後でもいいですよ、掩体壕も全部見つけたし

  • 2012/12/30(日) 00:20:21 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

Re : 行きますか?

>> yakumo さん

是非ご案内下さい!!
ちなみに、1月前半は週末全出勤なんでちょっと厳しいかな。
2月入れば暇かも。

19,20は寝場所どうしましょう。
スーパー銭湯でぬくぬくくつろぐか、若しくは道の駅でテント泊(*´д`*)

  • 2012/12/30(日) 23:33:28 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

はじめまして。半田探索、とても楽しく拝読させていただきました。
そして、tonotamaさんたちの尽きることのない探究心に感服致しました…。

そこでお聞きしたいのですが、この美女の里への壕口はどちらにあるのでしょうか?
一度探しにいったのですが、さっぱりわからず…。
美女の里があった場所からすると、グーグルマップの口中面あたりだと思うのですが、さっぱり壕口がわかりませんでした。どうか助けて下さい!

  • 2013/01/07(月) 21:46:11 |
  • URL |
  • じゅういち #.nUnF6Gs
  • [ 編集 ]

>> じゅういち さん

初めまして!

いろいろな問題がありますので、Web上でピンポイントで壕口の位置を説明する事は出来ませんが、口中面付近で山肌を探せば必ず見つかると思います。
ちなみに、壕口は道の東側の山肌です。
道を歩いていても見えませんが、道の東側の山肌に沿ってガサゴソと北上していけば必ず発見できます。
壕口だけ見ると、とても中に廃墟があるとは思えない感じです。
進入可能な壕口から入っていくと、壕床はかなりぐちゃぐちゃですので長靴必須です。
高さも無いため、しばらくは屈んで進んでいきます。
闇の中を奥へと進んでいくと、当時の施設跡が現れます。
完全に真っ暗ですので、懐中電灯は、予備の予備くらいまで持っては行った方がいいと思います。
当然携帯も圏外となりますので、地下坑道に慣れていないのであれば、単独での進入は避けた方がいいかも知れません。

廃墟を見に行く感覚で入るとかなり危険かと思います。
あくまで、地下壕(磨き砂の坑道)に入る準備をしてから入る事をお勧めします。

じゅういちさんがどれくらいのスキルをお持ちか分からないのでいろいろと書きましたが、やはり、事故が一番怖いですからね(*´д`*)

では、健闘を祈ります!

  • 2013/01/08(火) 00:24:11 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

ありがとうございます。

早速のご返信ありがとうございます。
やはり道の東側でしたか。池の付近あたりを地道に探してみたいと思います。
当方足元は長靴のみなので水没区間に挑む皆さまのプロフェッショナルな装備が羨ましいです。それと、あの迷宮のような旧磨洞温泉跡にたった一人で突入したtonotamaさんの勇気には尊敬致します!
やはり安全第一、油断大敵ですね。肝に銘じておきます。

では、ご安全に!

  • 2013/01/08(火) 15:19:18 |
  • URL |
  • じゅういち #.nUnF6Gs
  • [ 編集 ]

美女の里の壕口群は池より200m程度道に沿って北東に進んだところにあります。
ま、山肌にたくさん開いているので山肌ぎりぎりをガサゴソすれば、この時期ならすぐに見つかると思います。
道沿いには、当時駐車場だったんだろうなと思われる平場がありますので、そのあたりからアタックするのがいいかと。
ちなみに、まだまだ未発見の壕口もあると思いますので、新発見の際は、是非教えて下さい!!

お互い、気を付けて探索していきましょう(*´ω`*)ノ

  • 2013/01/09(水) 00:52:07 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

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