Digital Artworks TeeART Blog.

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[戦跡] 貝山地下壕の上部壕  2009-07-27

横須賀市の貝山緑地公園には、海軍航空技術廠司令部の地下壕が掘削されている。
この地下壕は、第1工区、第2工区、第3工区と分かれており、全長 1600mを超える巨大な地下空間を構築している。
全国戦争遺跡調査研究会の壕内図によると、それぞれの壕の配置はこのようになっている。

今回の調査では、一番大きな第2工区をくまなく回って来たのだが、この 3つの工区以外にも貝山にはいくつかの壕が掘られている。
ネット上にはあまり情報が出ていないようなので、先にこちらの壕のレポートを行うことにした。


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今回は yakumoさんとの合同調査である。
早速山肌に沿って進んで行く。
位置的には第3工区と第2工区の中間辺りの上部だと思われる。




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かつては軍道が作られていたのだろうが、かなりの草木に侵食され進むのに難儀する。
しかも、すぐ下は切り立った斜面となっており、足を滑らすと7~8m下までの転落は免れない。




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しばらく進むと壕口がぽっかりと口を開けていた。
内側から撮った写真であるが、きれいな正方形に構築されているのが特徴的だ。




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侵入者はほとんどいないせいか、壕内は非常にきれいだ。
洞床も非常に硬く乾いているため、踏み跡が残らず、他の人が来ているかは分からなかった。




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四角く掘られた特徴的な坑道を左にカーブしながら進んで行くと、左手に棲息部があった。
奥の壁に何やら彫り込みがある。




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『カイカウヨ』、いや、『カイカウコ』だろうか。

謎である。

追記
アジア歴史資料センターにあった当時の資料により、この壕が航海科の壕である事が判明しました。




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そのすぐ先にある坑道は、両側に縦横 50cm程の四角い窪みがいくつも彫り込まれていた。
前方にも四角い窪みがある。
こんなの初めて見た!!




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かなり丁寧に、かつ角張って彫り込まれている。




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突き当たりを右に折れると、前方に日本地図?

と思ったら、ただの壁面の模様だった。
ここにも両側に四角い窪みが彫り込まれている。




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その先にも堀りかけの枝坑があった。
足下にはペンキの缶のような物が置いてあったが、朽ち果て方から見て、かなり昔の物であろう。




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もうひとつある開口部から外に出て斜面をちょっと進んでみると…。




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当時の物と思われる遺構を発見。
その下の斜面には、大量の海軍食器が散乱していた。




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この奥にも更に開口部があるようだが、薮が激しく危険なため今回は断念。
薮が枯れてきた時期に再調査に来ることにした。




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名称は分からないが、貝山地下壕上部にある壕の概略図である。
規模は小さいが、四角い坑道や、内部の彫り込みが特徴的な壕であった。
砲台からは離れているので、砲台関連の壕では無いと思われる。
この壕の上部付近にはコンクリート塊があったりするので、その施設に関係する壕では無いか?

何か情報をお持ちの方は、是非教えて下さい!!
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[戦跡] 観音崎北門第一砲台  2009-07-27

観音崎北門第二砲台観測所を見るついでに、観音崎北門第一砲台も見に行ってきた。
完全に整備された砲台跡なので、新たな発見は無さそうだが…。
まあ、せっかく見てきたのでちょこっとだけ紹介。


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この砲台も、他の砲台と同じく明治期に作られたものだ。
2つの砲台間に掩蔽部をもっており、地下には弾薬庫と兵員室があったという。




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右翼砲台跡に登ってみると、短い掩蔽部を通し、左翼砲台に通じているのが分かる。




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掩蔽部内部には、揚弾口が2つ並んでいるがどちらも完全に塞がれている。




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フランス積みされたレンガには、落書きがたくさん掘られていた。
かれこれ 40年以上昔の落書きである。




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掩蔽部内部はごく短いが、レンガ巻きがとても美しかった。




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表面が剥がれ落ち、かなりの部分のレンガがむき出しとなっている。




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地下掩蔽部は全てコンクリートで塞がれており、カメラを通す隙間も無い為、現在の状況は全く分からなかった。
しかし、他の砲台の地下部分を見る限り、ここも部屋自体は残っていると思われる。
まあ、ここは正直見るべき物がほとんど無かった…。




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帰り道に寄った観音崎南門砲台跡。
全てが破壊され、完全に公園になっていると思われたが、砲座の一部がそのまま残っていた。
しかも、砲座中央部分には、何本もの太いボルトがぐるっと残されていた。




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知らない人が見たら、土からボルトが生えている光景は結構シュールかも(笑)

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[戦跡] 観音崎北門第二砲台 観測所  2009-07-25

前回、観音崎北門第二砲台を探索した際には発見できなかった、観測所のアクセス方法を教えてもらったので、早速行ってきた。


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海辺でバーベキューを楽しんでいるファミリーを尻目に、チャリを押しながら軍道を上がって行く。
8月も間近に迫っており、あっという間に汗が噴き出してくる。
つづら折りを何度も折り返すと、北門第二砲台のトンネルが見えてきた。




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前回にも増して、草木が凄い勢いで伸びまくっている。
早速、トンネル脇の砲台跡に登ってみる。




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掩蔽部入り口は鉄柵により塞がれていた。
風やら何やらで動かないようにか、大きな石まで乗せてある(*´ω`*)




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砲座部分も、だいぶ草木に侵食されていた。
このままだと全体が草に埋もれてしまいそうだ。




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ちなみに前回の訪問時には、通路を挟んで砲座の向こう側のこの階段を上っていったのだが、あまりの激薮に撃沈したのだ。
この階段は観測所に向かう階段なのであろうが、ここからのアクセスは困難そうだ。




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通路沿いには、防衛施設庁と運輸省の石柱が仲良く並んで建っていた。
どちらも現在は存在しないので、これも遺構かな!?




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階段を上らずに、すぐ横の遊歩道を上っていく。
すると、写真では分かりにくいのだが、明らかな踏み跡を発見!
踏み跡は、斜面の上へと続いていた。

きっとこの先に観測所があるんだな…。




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草木をかき分けて斜面を登っていくと、木々の隙間に掘り割りのような窪みを発見。
これは来たのか?来たのか?




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そのまま進んで行くと、両側に石垣のような物が現れた。
もう間違いない!




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石垣の高さがだんだんと高くなってきた。
そして、緩い右カーブを抜けると…。




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なんかキター!!!




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階段には手すりまで残っている。
こんなの初めて見たよ(*´д`*)

上は観測所で、下に掩蔽部があるようだ。
まずは上に登ってみる。




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上に登ってみると、まるで密林の中の遺跡のように、観測所がきれいに残っていた。
木々の隙間からは海が望める。
余程のマニアでないと、こんなところまで登ってこないせいか、荒らされた形跡はなく保存状態は最高である。




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測遠機の台座手前には、伝声管が取り付けられていたと思われる穴が開いていた。
懐中電灯で照らしてみるとかなり深いところまで続いているようだ。




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深さを測ってみると、5m以上あるようだ。
その先曲がっているのかは分からないが、おそらくこの下のトンネル脇に掘られた掩蔽部に続いていると思われる。
前回トンネル横の掩蔽部に潜ったとき、部屋の奥の穴の中に、パイプのような物があったが、もしかしてそのパイプとつながっているのか?
今は確かめる術はないが、何人かで来た時にでも検証しよう。




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続いて、下にある掩蔽部へと行ってみる。




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かなりの深さの掘り割りの側面に構築されている為か、日中だというのに懐中電灯無しでは真っ暗だ。
掩蔽部は 4m× 4m の正方形であり、内部は崩落もなく非常にきれいだ。




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鉄製だったであろう扉は、戦後、金属泥棒により持ち去られたのか、入り口側面には破壊の跡が見られる。




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掩蔽部入り口から上方を望むと、なんだかすごい掘り割り。
つーか、掘り割りの行き止まり。




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後ろをふり返ると、すぐに階段がある。
この掩蔽部は観測所の兵員室だったのではないか?




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もう金属泥棒は来ないだろうが、この手すり、良く今まで残っていたと思う。
大抵の観測所の手すりは金属泥棒に盗られていて、レンガに手すりを据え付けていた穴が開いているだけだ。
これはかなり貴重じゃないのかな?




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保存の良さに感激しつつ、今来た掘り割りを戻っていく。




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行きは、綿菓子が作れるほどたくさんあった蜘蛛の巣も、帰り道は心配なし( ^ω^)




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あとは薮をくぐり抜け…




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斜面を下れば生還!
って、全然危なくもなんともなかったけど…。

次回、 観音崎北門第一砲台 へと続きます。
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まとめ