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デジタルから穴ログまで、日々の改造・探索を綴ります ((((っ´ω`)っ

[探険] 半田地下壕周辺調査~後編  2012-11-26

この記事は、[探険] 半田地下壕周辺調査~前編 の続きです。

昼食と休憩を済ませ、次なるポイントへと進んで行く。


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途中、農道脇の平場に大穴が開いているのを見つけた。
Uターンでもしようかとクルマをバックさせたら穴に落ちて大変な事になりそうだ。
この下にも坑道が伸びているという事か…。




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完全に水没しているため入る事は出来ないが、坑道が伸びているように見える。




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そして、いよいよ、軍需工場跡地では無いかという壕口へと進入する。




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この壕は、入ってすぐに水没している。




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深さはかなりあるものの、場所によっては足がつく。
よととさんが、杖で足場を確認しながら様子を見に行く。

ただ、今回はライフジャケットも着ていないため、無理はしなかった。

ちなみに、右側に見えている坑道はコンクリート巻きだ。
自分としては、ここが終戦後に米軍の調査した地下軍需工場跡だと思う。




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ここがこの図にある地下軍需工場跡だとすると、この場所はどこに当たるのだろうか。




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ここが地下軍需工場跡であるという根拠のひとつが、廃屋に打たれていたこの地図。
この地図には磨洞温泉と、磨洞温泉別館が記載されている。
磨洞温泉別館は、現在の磨洞温泉である。

そして、この地図の磨洞温泉、つまり、昭和37年に開業した当時の場所こそ、ここなのである。




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開業時の磨洞温泉。
写真の人物は、昭和37年当時の三重県知事田中さとる氏だ。
磨洞温泉のウェブページには、『その巨大な洞窟では、第二次世界大戦中には、3000人もの軍隊が秘密兵器を造っておったそうで、半田の洞窟は大きな地下工場になっておったそうな。話では、三菱さんがゼロ戦のプロペラを造っておったそうで…』と、この洞窟が軍需工場であったと記載している。

書籍「三重の戦争遺跡」に書いてある、三菱プロペラが半田の地下工場で稼働していたという話とも符合する。

これは間違いないんじゃないか!?




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今日の装備だと、これ以上の調査は危険なので、入り口付近しか見る事が出来なかったが、内部に電話機が残されているのを発見。
磨洞温泉営業時のものであろう。




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ここが地下軍需工場跡だとすれば、この周辺にはたくさんの壕口が存在するはずだ。
次なる壕口を探すため、一旦この壕を出る。




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山肌に沿って進むと、すぐに次の壕口が見つかった。




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ただ、先ほどの壕口と場所が近すぎるせいか、同様に水没してしまっている。




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こうなったら、この山の周辺を全て調べよう。




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山肌へ向かい薮に突入すると、いくつもの壕口が発見できた。




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かなり大きめの壕口であるが、こちらも水没。
天井近くまで水があるため、ボートでも厳しいかな。




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入り口付近は崩れた土砂が堆積していた。

うー、足が取られて登るの大変…。




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中部電力の鉄塔管理道路を進む。




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そして、平場へと突入する。
平場と言っても、薮がすごくて大変。
ただ、地形図を見ると、この場所は当時は車両が入れた場所のはずだ。


手分けして山肌を調べていると、よととさんがコンクリート巻きの壕口を発見。
早速、その場所へと向かう。




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うん、まさに地下工場だ。
物資を搬出するための斜坑だろうか。




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奥へ進んでいくと、上部に向かって通気口のような物が伸びている。

見上げたとき、上から誰かが覗いているのかと一瞬どきっとしたが、霊的な何かでは無くただの草木だった。




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ちなみにこの壕のコンクリート巻きは、変な力が加わっているようでボロボロだった。




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そして、床に何やら大きな穴が開いている。




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のぞき込むと、どうやらこの下にも坑道が広がっているようだが、高さがあり下るのは困難だった。




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壕口をふり返ると、コンクリート巻きが見事に押しつぶされていた。
死にたくないので、とりあえず次の壕へ。




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この付近にはいくつもの壕口が並んでいる。

この壕もコンクリート巻きだったが、内部は同様に水没。




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次の壕はカゴが散乱しており、なおかつ、かなり急な斜坑となっていた。
水没は腰下程度で、左右共進む事が出来た。




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ここは竹捨て場?
竹の下は、土なんだか水なんだか分からない。




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yakumoさんが突入したが、竹が折れ危険すぎるので断念。




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そして本日最後に突入したのが、よととさん率いるくるまみちのメンバーが発見したスイッチバック坑道。




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斜坑を降りていくと、奥は盛大に土砂が崩れている。




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yakumo氏が土砂の向こう側を調べに行くが、どうやら完全に閉塞しているようだ。

しかし、そこから壕口方向へふり返ると…。




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なんと、先ほどの壕口同様に足下に大穴が開いており、坑道へと入る事が出来た。




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鉄筋が入っていない、全く信用できないコンクリートを渡って行く。




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水没も無いようだ。




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内部探索を始めて数分後に事件は起きた。




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yakumoさんが泥土に足をとられ、動けなくなってしまったのだ。

初め、yakumoさんは「足が抜けないー」とか言ってたのだが、また大袈裟な( ・ω・)、とみんなそれほど一大事とは思っていなかった。

しかし、遠巻きに見守る中、10分経っても20分経ってもそこから抜け出す様子は無い。
壕床に足は付いているので、それ以上潜ってしまう事は無いのだが、とにかく足が全く上がらないようだ。

さすがにヤバイ!
犠牲者が出たら、レポもお蔵入りか('ω')




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そこで、壕内へ竹を大量に運び入れ、泥土の上に橋を架け、救出に向かう事にした。

そして必死に泥を掘り出し、なんとかそこから抜け出す事が出来た。




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荷物やカメラはなんとか引き上げたものの、yakumoさんの携帯電話は泥の中へと消えてしまった。
体力的にも精神的にも限界なので、もう、あきらめるしかない。

しかし、運のいい事に(?)防水防塵携帯なので、近いうちにスコップとふるいを持って発掘しに行く予定だ。




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まるで2枚の写真のようであるが、もちろんそうじゃない。
壕口に向かって撮影したスイッチバック坑道の写真。
こんな景色、日本中でここでしか見られないのでは!?
規模も作りもすごい!!

露出変えて撮れば良かった。
次回行ったら、写真はHDRで仕上げよう。




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時間的にも、そろそろ横浜に戻らないといけないので、壕を後にし、今回の探索は終了した。


次回は、水没壕の調査と、携帯電話発掘かな。
とりあえず、ゴムボート欲しいけど、ちゃんとしたのは 5万くらいするんだな。
うーん、どうしよう。
ライフジャケットだけは、死にたくないからちゃんとしたの買うか。
→ 次回、なんとか水没壕の奥へと行くぞー(`・ω・´)

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[探険] 半田地下壕周辺調査~前編  2012-11-23

半田地区にあったとされる、地下軍需工場跡地。
未だ場所が特定できないので、またまた三重県まで行ってきた。


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行けるところまでクルマで入っていくので、タイヤがドロドロだ( ・ω・)




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ということで、装備をし、山の中へ突入する。

この道は、古い地形図には載っているのだが、現在は廃道となっている。
昨日、雨の中よととさんが半日かけて刈り払いしてくれたおかげで、苦労せずに通り抜けが可能となった。




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地下2階まで一気に潜れる壕口へと、よととさんに誘導してもらい、まずは前回潜った半田地下壕2層目へと進入した。




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あっという間に地階へ進入。




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前回までは、地階1階部分を潜り抜け、床に空いた穴からこの場所へと降りてこなければならなかったのだが、今回のルート発掘によりかなりの時間短縮が可能となった。

写真奥の脚立部分が、地下1階と2階を結ぶ床に空いた坑口だ。




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軌道が残されている付近は相変わらずのいい雰囲気だ。




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軌道敷の横壁にはいくつもの穴が貫通している。
そのいくつかの穴に入ると、まるでお風呂のような水没壕が。
岩盤が石灰質に近いので、水は驚くほどきれい。

歩を進めると磨き砂によって水が濁るのだが、その様子はまるでバスクリンを溶かしたかのようだ。




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前部を掘削用に改造されたフォークリフトも、以前のままそこに鎮座している。




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付近には、磨き砂をトロッコに積み込んでいたであろうシャベルカーもある。




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壕内作業車という事もあり、どちらもバッテリー駆動のようだが、バッテリーがすべて直列に繫がれていたのにはびっくりした。
どんだけパワー欲しいんだよ( ゚д゚)




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しかしきれいな掘削だ。
おろろんさんが写真撮りまくってる。




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壕床上に大量の土砂が堆積しているエリア。
無理して進むと足を取られ、戻る事が出来なくなる。

この奥は何らかの装備を追加しないと攻略できなさそうだ。




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ここで一旦外へ出て、山中を進んで行く。
すると…。




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まるで何かの遺跡のような掘削跡地へと出た。

ここは、手掘りの掘削跡地を、後年パワーショベルにより山ごと削り取ったため、このようなカタチとなったのだろう。



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内部は開口部が非常に多いため光が差し込んで異様な雰囲気だった。




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再び山中を進んで行くのだが、この山の内部は地下道が張り巡らされているせいか、陥没箇所が多かった。
竹林のため地盤が弱く、雨などにより崩れ落ちるのだろう。

今自分がいるこの場所も、いつ崩れ落ちるか分からない。




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コンクリートで巻かれた壕口から再び地下へと潜っていく。
ただ、このコンクリートは新しく、戦時中のものでは無いだろう。

ここも、お寺の付随施設として建設されたのかも知れない。




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内部はかなり広く掘削されている。




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なんか、かまどみたいなものが…。




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内側に焦げ跡のようなものがあるが、周囲にも焦げ跡が着いている事から、かまどでは無いのかも知れない。
一体何だろう。




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機械台座のようなものが出てきた!!
なんか工場っぽいぞ。




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そして出てきた、巨大なコンクリートの巻き立て。
コンクリートの質も、壕口付近の物とは明らかに異質。




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上部の巻き立ては工事途中のようで、ここまで拡幅するよー、みたいな彫り込みが残されていた。
削り終わった跡で、上部もコンクリートによって巻き立てられるはずだったのだろう。

この付近は軍需工場として建設されていたのかも知れないが…。




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奥へと進んでいくと、なんかめちゃくちゃな掘り方になってきた。
しかも、壕床はぐちゃぐちゃ。
足が抜けないぞ。




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高さも合ってない。
壁の厚さもめちゃくちゃ。
しかも、強度を保つために残されている柱も、ずいぶんと細い。

推測ではあるが、この付近は昭和より以前に職人により掘削されたのではないだろうか。
壁面に設置された壕内を照らしていたランプの焦げ跡も昭和初期の物とは明らかに違う。
半田地区の壕は江戸時代から掘削されていたと言うが、果たして…。




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一通り壕内を回り、山中に開口している壕口から外へと這い出る。




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GPSを測定し、壕口の場所をチェックする。




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その後、平場にて昼食を取った。


半田地下壕周辺調査~後編 へと続きます。
関連記事

[戦跡] 可児市の三菱発動機地下軍需工場跡再々訪  2012-11-20

岐阜県可児市にある三菱発動機地下軍需工場跡だが、何度か潜ったものの回っていないエリアがあった。
ここは作りも単純だし、潜っても似たようなものだろうと思っていたのだが、くるまみちを見るとかなりすごい事になっているではないか!!
と言う事で、未踏破エリアを回って来た。


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とりあえず壕内へ潜り込む。
このあたりは、まあ、よくある地下壕という感じか。




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それにしてもここはコウモリが多い。
天井が低い場所だと頭にコウモリがぶつかってしまう。
翼部分にタグが取り付けられているコウモリも多く、どうやら調査対象となっているようだ。




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しかも、ここのコウモリは昼間だというのに起きていて、隣のコウモリとじゃれ合ったりしていた。




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天井がとても低くなったり、今度はとても高くなったりしながら壕内を回っていると…。




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二段堀りの途中なのか、巨大な鍵状の坑道が現れた。
ここは天井までの高さが 5~6mはある。




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壕内には水没箇所も多かった。




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深いところでは腰程度まで水没していたが、水位がひざを越えると冷たすぎて進むのを躊躇するほどだ。




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この場所は、正規の見学会などでも案内されているようだが、同時二段堀という危険な工法での掘削らしい。
全国的にもこのような遺構は珍しいとの事。




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ちょっと見にくいけど、人の大きさと比べると規模が分かるかと思う。




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そして奥へ進んでいくと、垂直に切り立った巨大な縦坑。
見上げてみると、圧倒されるが、写真じゃこの凄さは伝わらないか…。

高さは20m近くあるのではないだろうか。




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排水設備付きの坑道。




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そして、またまた巨大な2段堀。




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その先に見えてきたのは、今度は巨大な斜坑!!

探索当日は雨だったので、雨水が滝のように流れ込んでいた。




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この坑道はかなり広く、そして丁寧に掘削されていた。




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壕内には高さが異なる場所が見受けられたが、この場所にはスロープが設けられていた。




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完成している巨大坑道。




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そしてこれが、未完成の巨大坑道。
下の部分の張り出しを削り取る前に終戦となり、工事が中止になったという事だろう。




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それにしても、この大きさ。
掘削途中のままに残されているのは珍しい。




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ちなみに、このエリアには実際に機械が運び込まれて部品の製造を行っていたらしいが、唯一の遺構が壕床に残された何かの跡。
工作機械の台座跡とは断定できないが、この付近の壕床はかなりきれいに均されており、生産を行っていたのであれば、この周辺以外考えられない。

ということで、三重県に行く途中に寄った可児の地下壕だが、この日の夜に関市にてくるまみちメンバーと合流し、翌日は津市の半田地下壕を探索した。

半田地下壕周辺探索~前編 に続きます。


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まとめ