以前のレポートで第二工区を紹介したが、今回は第一工区の紹介をする。
その前に、周辺の遺構の紹介をしてみたい。

浄化センターの裏の山肌を辿っていくと、いくつもの壕口が見受けられる。
ほとんどが土嚢等により塞がれているが、進入可能な個所もある。

そのまま奥へ歩いていくと、巨大な横穴が掘削されている。
コンクリートできれいに巻かれており、床もしっかりしているので、このまま放置されているのは非常にもったいない。

壁面には、米軍の接収時のものか、ペイントが残されていた。

付近には、巻き立てが無い状態の壕も残っていた。
ここも高さが5m程度はあるのではないか。

位置的に第三工区の壕口かと思われる。
覗き込んでみても、埋まっているような感じでよくわからなかった。

山肌に碍子を発見した。
壕内に電気を引き込んでいたものであろう。

<岐>の刻印がある。
岐阜で生産されたものだろう。

半分埋もれている壕口だが、これは、第二工区の廃車がある壕の入り口だ。

ちょっと狭くて急だが、中に進入することが可能だ。

たくさんの廃材と共に、奥のほうに廃車がある。

そして、山の端のほうまで歩いていくと、第二工区の入り口が巨大な口をあけている。
上部の掘削が特徴的だが、どんな意味があるのだろう。
ノミの跡がたくさん残っているので、この形は建設当時からの物だろう。

ここから第二工区へと侵入すると、居住区のような入り組んだ通路がたくさんある。

その奥をどんどんと進んで行くと、第二工区の中枢部へとたどり着ける。
ただ、第二工区と、第一工区は接続されていないので、ここから第一工区へと侵入することはできない。
これ以外にも、観測所の残骸や、頂上付近には砲台跡も残されている。
今回は間単に周辺の遺構を紹介したが、次回、第一工区の内部の様子を紹介していく。