
第1砲台から山道を下っていくと、芝生の広場があった。
当時は兵員宿舎が建てられていたのだろうか。

付近には井戸もあった。
『この井戸の水は飲めません』の立て札はあったが、とても冷たい透明な水が出た。
この島に水道は無いが、自由に使える同様の井戸がいくつか存在した。

タオルに冷たい水を含ませて軍道を登っていく。
島の南側にある聴音所跡に向かうのだ。

冷たく絞ったタオルは、あっという間にあつあつの蒸しタオルになった。
息を切らして登っていくと、道ばたに貯水槽があった。

更に、木々に囲まれた緩い坂道を登っていく。

突き当たりに現れたのは、まるで公衆トイレのような聴音所跡。
階上にも草木が茂っている。
この遺構は平成になってから発見されたそうだ。

中に入ってみると、煉瓦がむき出しになっており、なかなか良い雰囲気だ。

2階部分にも部屋があるようだが、1階部分に設置されていたはしごが取り外されており登れなかった。
頑張れば外からよじ登れそうだったのだが、正直歩き疲れてくたくたで、頑張れなかった(´・ω・`)。

建物のすぐ前にも、基礎のような物が残っていたが、詳細は不明である。
元来た道を下り、今度は第5砲台へと向かう。

第5砲台は、何かの施設として転用されていたようで、塩ビのパイプが取り付けられていた。
しかも、全体的に手入れされておらず荒れ放題だ。

第5砲台の掩蔽部はちょっと珍しい作りだった。
外から見ると普通なのだが・・・。

中に入ると奥が丸くなっているのだ。
こんなの初めて見た。

入り口方向に振り向くといたって普通。
差し込む光がまぶしい。

手入れされていない分、廃墟のような美しさがある砲台だった。

続いていよいよ第3砲台へと向かう。
ここは友ヶ島砲台群の中でもかなり大きい遺構らしい。
緩い上り坂を汗だくになって登っていく。

しばらく進むと展望台があった。
関空のレーダー施設を利用した展望台だろうか。
あの時見えてたレーダーの所まで来たようだ。
せっかくここまで来たが、残念ながら展望台にはあまり興味が無い。
ちなみに右側の階段の上には祠があるようだ。

展望台はまあ今度いつかそのうちに行くとして、早速その先に見えている掩蔽部へと潜り込む。
地上の明るさとは対照的に、暗く湿った空間が入る者を拒んでいるようだ。

階段を下りてみると、かなり奥まで通路が続いているようだ。
目が慣れずに、何も見えない。

通路の脇にはいくつもの弾薬庫が構築されていた。
弾薬庫と弾薬庫の間は細い通路にて区切られている。
暴発した際に、隣の倉庫への影響を抑えるためだろうか。

弾薬庫の作りはごく一般的だ。

学校の教室のように、廊下(通路)沿いにいくつも弾薬庫が作られている。

見上げた揚弾孔はしっかりと塞がれていた。
まあ、奥まで入ってくる人は懐中電灯持参とは思うが、手探りで入ってきて落ちたら大変だもんね。

階段を上がっていくと砲台跡に出た。

その横に山に登っていく階段を発見。
観測所に続いているのだろうと登ってみた。

しかし階段はすぐに途切れ獣道へ変わる。
ざくざくと木々を漕いで登ってきたがめぼしい物は無かった。
(写真に写っている反対側の階段も登ってみたのだが、同様に山に分け入るだけだった。

掩蔽部へ潜り、別の場所へと進む。

掩蔽部自体がとても広く、方角を把握していないとどこにいるのか分からなくなりそうだ。
うろうろ動画

もっとも、この遺構自体が立ち入り禁止になっておらず、塞がれていないため、光が差し込む箇所も有り危険は少ないと思う。

扉は全て戦後に取り外されてしまっているようで一つも残っていなかった。

掩蔽部への入り口は塞がれてはいないが、積もった落ち葉を見る限りそれほど入る人はいないようだ。
外に案内板は設置されているが、内部に照明は一切無い。

それにしても広い。
潜ったり上がったりで、楽しすぎる(*´ω`*)

上部には井戸もあった。
荒れ果てた公園のような作りとなっていたが、なんだここは。

一旦外へと出て切り通しの道を下って行くと・・・!!!

なんとも美しい光景が!!!

でも、とりあえず中に入っちゃう。

塞がれていないため、掩蔽部へと光が差し込みとてもきれいだった。

奥には通路もあったのだが、掩蔽部の壁にも穴があり、行き来できる作りとなっていた。

奥部から切り通し方向を撮影。

切り通し方向から奥部を撮影。

切り通しの突き当たりにも掩蔽部がある。

よく見るアングルで恐縮だが、掩蔽部マニア、煉瓦マニア、廃墟マニア全てが楽しめる空間がここにはある!!!
とにかく超素敵!
間違いなく顔がニヤけていたな俺(*´д`*)。
ちなみに、切り通しは掩蔽部へとぶち当たり、90度左に曲がってトンネルが作られている。

突然トンネルの中から光に包まれた人間(!?)が!!!!
(CGでも合成でもないよ)
次回へと続きます。
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