これらの隧道は、国道42号線の改修によって車道として使われなくなったものだ。
歩道専用として生き延びている物もあるようだが、完全に廃隧道になっている物もあるという。

紀勢自動車道を終点まで走り、国道42号線を尾鷲市に向かって走っていく。

まず初めは明治44年に竣工の長嶋隧道だ。
現道のトンネルに並び、旧トンネルが口を開けている。

このトンネルは国の有形文化財として登録されている。

入ってすぐはきれいな煉瓦が巻かれているが、その先は・・・。

セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・セントル・・・。
安全のためとはいえ、こんな文化財やだな(´・ω・)

ちなみに、反対側(南側)の坑口も立派な物でした。

がっかりしながら次の隧道へ。

次に現れた隧道は海野隧道。

現道の古里トンネルに並んで、古里歩道トンネルのプレートが。
扁額はうまく読み取れないが、海野隧道なのだろう。
このトンネルも歩道として生き延びているようだ。

ちなみにこちらも文化財。

内部はコンクリートの吹きつけにより補強されてます。
管理されている隧道にはあまり萌えないなぁ・・・。
さっさと次の隧道へ。

お次は道瀬(どうぜ)隧道。
非常にきれいに掘られているが、元気な隧道はもういいや(*´ω`*)

ところでこの隧道の北口坑口付近には、水準点が設置されていた。
この道がかつて重要な街道であった事がうかがえる。

国道42号線を南下していくと、やっと出てきた廃隧道。

現道の三船トンネルに並んでいるが、扁額には三浦隧道の文字が。

煉瓦の隙間より水が染み出ているが、入り口付近はわりときれいだ。

起工 大正四年六月
竣工 大正六年二月と書いてある。
大正時代の煉瓦の廃隧道か・・・。
いいねいいね。

入ってすぐに彫り込みが。
他の隧道にも見られたが、これってなんなんだろう。
待避坑にしては場所が変だし。

奥へと進んでいくと、いきなり盛大に崩落してる。
これは酷い・・・。

素掘り状態だったのがいきなり中央付近で煉瓦巻きに。
地盤が弱いので補強してるのか!?

ちょwwwwwww
これって支保工??
大丈夫なのかここ。
まさか現役時代から・・・のわけ無いよね・・・。

また素掘りになった。
崩落も多い。

と思ったら、今度は壁が煉瓦巻きに。
上部が崩れてるけどね。

しかし南口の坑口に近づくと、内部はきれいに整備されていた。
床面はコンクリートにより舗装され、排水溝も設けられている。
内径自体も小さくなっているので、コンクリートで強固に補強してあるのだろう。

上部にも何かを取り付けてある。

これって、他の徒歩隧道同様に、整備して通行可能にするのか!?

南口坑口付近はきれいに煉瓦が残されていた。
ちょっと一安心(*´ω`*)

坑口へ通じる道路も整備されていたが、これは隧道内部の補強のために重機が入ったからだろう。

南口の坑口。

岩盤と煉瓦のコントラストが非常にきれいだ。

ところでこの坑口から後ろをふり返ると・・・。

そこは現在建設中の紀勢自動車道のトンネル掘削現場となっていた。
ホントは工事現場の中にも入りたかったのだが、ちょっとヤバイ雰囲気だったのであきらめた(´・ω・)
ちなみに高速道路のトンネルは、この三浦隧道の南側上部に掘られているようだ。
ということは、さっきの補強は、高速道路開通の際の、耐震対策か?
貴重な土木遺構だから埋め戻すわけにもいかないし、苦肉の策なのかな。
ということで、補強しているのは歩道化の工事じゃないかも知れんな。

隧道を戻る際に見つけた上部の隙間。
こうもりが何匹かぶら下がっている。
ここは煉瓦の状態を見る限り、当時からこの姿だったのかな。

車に戻り、いよいよ今日の一番の目的であった尾鷲隧道へ向かう。
ちなみに、この写真は現道のトンネルを抜けたところの、高速道路建設中の写真だ。
近い将来、右手上部のトンネルから橋脚が伸び、高速道路で一気に尾鷲市まで行く事が可能になるのだろう。

ということで、尾鷲隧道に到着。
ここは現道のトンネルから隠れるように存在していた。

尾鷲隧道。
ここは距離もあるのでチャリで突だ。
内部は、多少の崩落や湧水はあるものの、比較的きれいな状態を保っていた。
しかしトンネルを抜けるとそこには衝撃的な景色が広がっていた。
後編へ続きます・・・。
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