Digital Artworks TeeART Blog.

デジタルから穴ログまで、日々の改造・探索を綴ります ((((っ´ω`)っ

[戦跡] 半田青谷地区の地下軍需工場~その1  2012-02-26

津市南部に位置していた津海軍工廠。
1944年後半になると戦局は悪化し、津海軍工廠は空襲を避けるために半田青谷地区の磨き砂掘削地を接収し、地下工場を建設した。
磨き砂と言うのは今で言うクレンザーみたいなもので、この地区で採取される砂は、汚れが良く落ちると評判だったようだ。


120226_111822.jpg
早速壕口を探して山の周囲を回る。
しかしそれらしい穴は全く見つからない。

対向車が来たらどちらかが田んぼに落ちるしかないような道を進んでいく。




120226_120238.jpg
車から自転車へと乗り換え、探索を続ける。
地形的に絶対この辺りに違いないのだが、薮が深すぎて岩壁に近づけない。
登ったり下ったりをしばらく繰り返していると…。




120226_120449.jpg
なんか穴の予感が…。

ガサゴソガサゴソ…。




120226_120706.jpg
キターー(゚∀゚)ーーッ!!
岩肌に大きな穴がぽっかりと口を開けている。
1時間近く探して、ようやく壕口発見!!

場所的には青谷の地下工場かな!?




120226_120839.jpg
中をのぞき込むと、奥へと坑道が伸びている。
地下工場跡か磨き砂の採掘場跡か分からんが、とりあえず進入。




120226_120929.jpg
内部は崩落も無く非常にきれいな状態…。

と言いたいところだが、壕床が泥土でどろどろ。




120226_120929b.jpg
ぐちゃぐちゃの壕床を、一人で進んで行く。
こりゃ歩きにくいわ…。




120226_121118.jpg
しかも、内部の構造が複雑すぎる。
まるで迷路のように坑道が伸びている。
暗闇では、自分がどちらの方角を向いているかを常に意識しているのだが、だんだんと分からなくなってきた。
こりゃ、磨き砂の採掘場か!?




120226_121201.jpg
いろいろな地下壕に見られるのと同じようなコンクリート製の水桶が捨てられていた。
しかしこの辺りはゴミが多い。




120226_121230.jpg
壕床は乾いてきたが、大きな砂利がたくさん転がっている。
これは崩落による物ではなさそうだ。




120226_121242.jpg
このように土砂によって埋め戻しされた場所から水と一緒に壕内へと流されてきたものだろう。




120226_121333.jpg
おっ!壕床がコンクリートで固められてる!!
やっぱりここは地下工場跡か!?




120226_121356.jpg
それにしても壕口はことごとく埋め戻しされている。
迷ったら出られないじゃんか!!




120226_121404.jpg
奥へ進むと、棲息部が掘削されていたり、コンクリートで固められていたり。
やっぱりここは地下軍需工場跡だな。




120226_121428.jpg
ちなみに、本日は壕床がぬかるんでいるくらいで済んでいるが、岩についた水面の跡を見ると、雨の多い時期には腰くらいの高さまで水が溜まっているようだ。
これはこの先、開口部が低い位置に全く無いってことか。




120226_121720.jpg
階段発見。
コンクリートで丁寧に作ってある。
工場っぽくなってきた。




120226_121751.jpg
排水溝も設けられているし、けっこうちゃんと作ってある。
この地区には津海軍工廠の他、住友プロペラや三菱航空機なんかの疎開工場もあったというので、そのどれかであろう。




120226_121849.jpg
しかし、完全に迷子になった。
どちらが出口かも分からん。
懐中電灯を消すと完全な闇だ。

まあ、懐中電灯は予備もあるし、水とカロリーメイトもたくさん持って入ってるから何とかなるだろう。
ちなみに携帯は完全に圏外になっていた。




120226_122146.jpg
またまたコンクリート製の通路を発見。




120226_122217.jpg
壕床にリボンテープが這っている。
調査が入ったか、物好きが潜ったか。
いずれにしてもこのテープの先には壕口があるのだろう。




120226_122244.jpg
と思ったが、テープは泥土に埋もれてしまった。
たまたまあの場所だけ顔を出していたようだ。

しかしその先に、開口部を発見。
この写真じゃ分かりにくいが、垂直に切り立っていて出る事は不可能だった。




120226_122439.jpg
コンクリートにより塞がれている唯一の壕口。
コンパネの一部が残されていたが、相当古い物のようだ。
工場稼働時に、何らかの理由により塞がれた物かも知れない。




120226_122639.jpg
崩落しているという話も聞いていたが、この壕、ほんときれいだ。。
よほど安定した地盤なのか、それともこの汚泥の下に崩落した破片が沈んでいるのか。




120226_122910.jpg
そんなこんなで、なんとか進入した壕口へと戻ってきた。




120226_122948.jpg
ところで、壕内で奇妙な物を見つけていた。
それがこの写真。

はだし!?

おいおいおいおい。
誰だよ!!!つーか、原始人じゃないよね!?




120226_123155.jpg
壕内にはゲジやカマドウマが全くいなくて、ちょっと不安だったんだけど、ちゃんといた、コウモリ。

よかった。
酸素もたっぷりあるってことだ。




120226_123155b.jpg
一通りの探索を終え、瓦礫をよじ登って壕口へ。




120226_123332.jpg
自転車が待ちくたびれて拗ねている。




120226_123847.jpg
ところで壕口の脇に積んであった竹。
ここはかつてこの竹によって格子が作られ、塞がれていたんだろう。




120226_123850.jpg
そして、付近には新しい竹が。

近い将来、確実にまた塞がれるに違いない。
まあ、入りたい人は簡単に入れるだろうけど。




120226_125703.jpg
埋め戻しされている壕口を探そうと付近を探索してみるが、薮がひどく見つからない。




120226_130022.jpg
なんとなく凹んだ岩肌に向かって、薮を進むと…。




120226_130059.jpg
やっぱりあった、壕口。
頑張れば入れそうだが、場所的にさっきまで潜っていた地下壕だと思うので、ここは入らず。




120226_130153.jpg
しかし、なんなんだ、この薮は!!!!
この時期でこれじゃあ、夏に来たらどうなってんだここ。




120226_131142.jpg
薮を大きく迂回して、薮の向こう側の岩肌へとやってきた。

しかし、ここは重機による掘削をしているだけのようで、壕口は全く見つけられなかった。
きっと壕口は、薮の中に埋もれているのだろう。




120226_132139.jpg
付近には電線を切られた古い電信柱が立っていた。

この地区にはまだまだたくさんの壕があるはずだ。
次の壕を探しに隣の丘陵へと自転車を走らせる。

[戦跡] 半田青谷地区の地下軍需工場~その2 -ダメダメ編 へと続きます。
関連記事

コメント

仕事早いっすね

行った直後じゃないですか!
しかし、見ただけで複雑な内部構造ですね?
ほぼ、全面泥濘の様だし・・・
後編期待!

  • 2012/02/27(月) 06:33:00 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

お疲れ様でした

素晴らしいレポートですね。
探究心と備えの良さに脱帽です。

  • 2012/02/27(月) 08:03:08 |
  • URL |
  • ハンス #wLMIWoss
  • [ 編集 ]

Re : 仕事早いっすね

かなり複雑で、まいりました(^^;
横須賀だと、船越の地下壕も複雑でしたが、分岐の間隔が短く、坑道の方向もばらばらなので、位置を把握するのに苦労しました。
後編、すぐにアップしますよ!

  • 2012/02/27(月) 12:29:55 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

Re : お疲れ様でした

ハンスさん、コメントありがとうございます。
やっぱり探究心ですよね。
自分の場合、知りたいという気持ちが、全ての原動力になってます。
これからもよろしくお願いします!

  • 2012/02/27(月) 12:37:56 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

おぉっ!!

ランチしながら拝見しました。
足元はぐちゃぐちゃだけど、かなりいい状態ですね。
いーなー。オイラも今度行くっ!

  • 2012/02/27(月) 12:39:12 |
  • URL |
  • いの #-
  • [ 編集 ]

ほんとに次々とよく見つけられますねぇ。
図書館とかで調べているのでしょうか。

  • 2012/02/27(月) 16:00:11 |
  • URL |
  • yopo #LkZag.iM
  • [ 編集 ]

荒らしにきました。

 こんにちはマンチカン帝國です。略してマ帝國です。
 画像とコメントからも壕内の複雑さが伺えます。
採掘場跡を工場に転用したのではないでしょうか?
地元民、町史などで事情がわかれば幸いなのですが。
沼津、鎌倉でも石切場を流用したものをいつくか見ました。
続編を楽しみにしています。
yakumoさんはいつ頃行くのですか?

  • 2012/02/27(月) 16:08:13 |
  • URL |
  • マンチカン帝國 #-
  • [ 編集 ]

>いの

うん、たしかに足下は酷い状態でしたが、壕内の状態はとても良かったですよ。
他にもまだ壕がたくさんありそうなので、再調査の際には是非!

  • 2012/02/27(月) 19:34:14 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

> yopo さん

図書館には行きませんが、歴史資料館みたいなところに行くと、思わぬ資料を見つける事が出来たりしますね。
あとは、戦跡関係の書籍からネタを見つけたりします。
後は、古地図と今の地図を見比べると、すごい発見があったりするのでやめられない(*´ω`*)

  • 2012/02/27(月) 19:42:04 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

Re : 荒らしにきました。

おー、これはマンチカン帝國さん、お久しぶりです!!
お察しの通り、この地区の地下工場は、採掘場跡を接収し、工場に転用したものです。
その際に、内径を掘り広げているみたいですね。
ちなみに、採掘場はたくさんありますが、どの壕が工場に転用されていたかは詳細な記録が無く分からないそうです。
手元の資料によると、1989年から三重県歴史教育者協議会が調査を始めたのですが、危険箇所が多く、調査打ち切りとなったとあります。

ま、それから放置されている割りには、内部は良い状態でしたけど…。
これで危険だったら、比与宇の南側の壕の、海側なんてとんでもなく危険ですよね。
あと、カニタ壕の上部に上がる階段部分とか、危なすぎる…。

  • 2012/02/27(月) 19:57:53 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

Re : 荒らしにきました。

どうもです、マンチカン帝国さん!
先日の比与字と浦賀船渠はどうでした?
あそこもガレ具合は凄まじいですね~
自分はヘタれな物で、一人で三重まで走れないんですよ~
電車で行ったらどっか連れて行ってくれます?とのさん?

  • 2012/02/27(月) 20:41:11 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

> yakumoさん

>>電車で行ったらどっか連れて行ってくれます?とのさん?

もちろん喜んでご案内します!
今は基本、土日休みですので、週末しかダメですけど・・。

名古屋まで来て頂ければ、バッチリ送迎しますよ (*´ω`*)ノ

ちなみに、この記事にある、半田青谷の地下壕は、家から 1時間程度です。
京浜地区と違って道がスイスイで、距離があっても早く移動出来るので、一日あれば、かなり回れますよ-。

  • 2012/02/27(月) 20:58:33 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

行こうかな

3月の第二の土日なら連休取れそうです。
ちょっと宿など探してみます。どうせ行くならたっぷり見たい!その辺の日大丈夫でしょうか?
宿やツアー調べてから詳細メールにて。
もっとも、そちらの都合次第も有りますが、帰宅とか?

  • 2012/02/27(月) 23:25:02 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

> yakumo さん


こちらは日程調整可能なんで、週末なら大丈夫ですよ-。
土日の 2日間あれば、可児の地下工場、関ヶ原の弾薬庫方面と、鈴鹿伊勢方面と回れますね。
宿は取らなくても寝る場所程度は確保しますよ ( ・ω・)∩

  • 2012/02/28(火) 00:17:02 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://teeart.blog107.fc2.com/tb.php/146-3690b3ef
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

まとめ