内部状況より地下軍需工場跡地と判断しましたが、史料が見つからないため詳細については不明です。

地下軍需工場は、寝仏がある地点の北側に位置していたが、周囲の丘陵全てに壕口が散見されるため、他にも地下坑道自体は多数存在すると思われる。
ちなみに今回潜った壕は、この航空写真の黄色く塗った部分。

早速内部へと進入する。
今回は単独での潜入となる。
壕口付近の壕床は乾いている。
磨き砂を採取するための壕を拡張したせいか、天井の高さが揃っていない。

しばらく進んで行くと、汚泥が壕床に溜まってきた。
時期によっては盛大に水没してそうだ。

念のためウェーダーはいて潜ったのだが、壕床は一番酷いところでこの位。
まあ、長靴だけで十分かな。

暗闇の中を懐中電灯の灯りを頼りにうろうろする。

奥へ進んでいくと、やがて壕床が硬い岩盤へと変わった。

ていうか、これ、コンクリート打ってあるじゃん!!

この辺り一帯は床面が固められていたり、排水溝が構築されていたりと、明らかに磨き砂の掘削現場とは違う。

地下軍需工場が作られたのは、終戦近くという事だが、その割りにはコンクリートの質が良い気がする。
横須賀あたりだと、ほんと、セメントよりも砂利の方が多いんではないかというコンクリートも散見されるし。

しかも、天井の高さは 3-4mもある。

奥に光が見えたので行ってみると、山中への開口部があった。

物資の搬入に使えるような場所でも無いし、恐らくトイレでもあったのでは無いかと思い周囲を見たが、土砂や瓦礫により遺構は見つけられなかった。

続いている坑道を更に奥へと進んでいく。
しかしこの壕は広い。
坑道が碁盤の目になっておらず、微妙に曲がっているし、分岐はめちゃめちゃ多い。
正直迷いそう。
ていうか、完全に迷ってるwwwww

でも、時々このような埋め戻し跡が崩れている箇所があるため、それほど気にせずどんどんと奥へ。

壕床はきれいに固められている。
塞がれている開口部も相当の大きさだ。
搬入口か!?

しかし、積み重なった土嚢は不気味だ。
なんか、視線を感じる。
突き出したパイプのせいかな。

奥へ進んで行っても、まだまだ壕は続いている。
空気は十分にあるようだが、ゲジもこうもりも誰もいない。
なんかやだな。

今度の壕口はブロックで塞がれている。
懐中電灯を消すと完全な闇となった。
パイプの中も真っ暗だ
どうやら隙間は無いようだ。

似たような構造が続いているが、塞がれた壕口からも想像が付くように、この坑道は山肌に沿っているのだろう。
そこで内部へと向きを変える事にした。

やがて坑道の形が変わってきた。
太い坑道もあるのだが、それらを貫くように曲線での横穴がたくさん掘られている。
しかも、天井たけーーっ。
なんだこれは。

どこまでも続く坑道。

そして方向感覚を失わせる微妙な角度での分岐。

道に迷ってる事を思い出し、ちょっと不安になるが、次々とコンクリートの遺構が出てくるのでちょっと興奮(*´ω`*)

奥に誰かいる!!
迷っている不安を無くすために、一人肝試しをやってみた。
余計に不安が増した。

排水溝付きコンクリート。

この付近の作りはかなり良い。
次に潜ったとき、またここまで来れるかな!?

なんか淡々と内部を回って来たけれど、やっぱり単独だとつまらんっていうか、何人かで潜ってると、一人じゃ分からない(気がつかない)発見があったりするよね。

てことで、潜りに行きましょう!!
8月の週末で、土日休めるなら大丈夫。
金曜夜横浜発で、5時間程度で到着です。
ガソリン代、高速代くらいはこっちで持つんで、飯代程度で参加可能。
(車中泊、テント泊ですけど)
日が合えば是非!
→ 行って来ました!
- 関連記事
-
-
[戦跡] 浦賀狙撃用洞窟陣地 2011/04/18
-
千葉県館山市にある壁画だらけの不思議地下壕 2015/07/13
-
[戦跡] 三戸浜北洞窟陣地に行ってきた 2017/03/08
-
大崩の東海道本線の水没横坑に潜って来た 2016/02/09
-
[戦跡]千代ヶ崎砲台跡周辺探索 2009/05/05
-
[戦跡] 大谷地区にある新たな地下壕を探しに行ってみた 2022/11/07
-
[戦跡] 州崎第一砲台跡~香寺山砲台探索 2017/09/07
-