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[戦跡] 浅川地下壕探索~前編  2012-08-06

東京都八王子市にある浅川地下壕。
戦局も悪化していた昭和19年、ここ、浅川地下壕は大本営の移転先候補として計画されていたが、結局中島飛行機の地下軍需工場として掘削開始。
翌年の昭和20年には、実際に工作機械が運び込まれ、戦闘機のエンジンが製作されたという。


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浅川地下壕はイ壕、ロ壕、ハ壕と、3つの壕が存在するが、今回はイ壕に潜って来た。
かなりの広さがある壕なので、前編・中編・後編と3回に分けてレポートをしていく。




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google mapの航空写真にイ壕の壕内図を重ね合わせるとこんな感じ。




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早速現地へとやってきた。
この山の中にイ壕が構築されている。




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写真で見るとたいしたことは無いが、かなりの薮を抜け、沢伝いに斜面を登っていく。
そこから山中に分け入り、しばらく歩いて行くと、壕口がある。

外気温は34℃。
あまりの暑さに、足がふらふらしてくる。




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壕口入り口でウェーダーに履き替え、早々に壕口より壕内に滑り込む。
内部はかなり涼しい。
壕床も平らで、非常にきれいだ。




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壁面に、ダイナマイトを差し込む穴(?)がたくさん開いている。
しかし穴の間隔からして、ちょっとおかしい。
説明用だろうか!?




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壕床がコンクリートで固められている。




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この場所とは確定できないが、浅川地下軍需工場の稼働時の写真。
酷い湿気により生産ははかどらなかったという。




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壕内には、このように金網が放置されている箇所が多く見受けられた。




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他のたくさんの壕と同様に、この壕も戦後キノコ栽培が行われていたようで、その時の設備がたくさん残されている。
特にこのあたりはかなり整備されており、電気だけで無く水道まで引かれていたようだ。




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壕内には貯水槽もあったが、これも工場稼働時の物では無く、キノコ栽培に使用されていたものであろう。




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なぜか壕内に一方通行の看板が。
その方向へ進んでいくと…。




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なんだここは!?
まあ、キノコ栽培の関連施設跡だとは思うが、気味が悪い。




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奥まで進むとしっかりと柵があり、抜ける事は出来なかった。




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別の坑道を進んで行くと、今度は水没壕が。




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ふり返ると透明だった水が濁っていて不気味だ。




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ジャブジャブと進んで行くと柵が設けられている。




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扉が付いた別の柵も出現。
この壕は柵が多い。




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ガレてきた坑道を進んで行くと温度が上がってきた。




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奥に光が見えている。
埋め戻しの土砂が沈んで上部に隙間が開いているようだ。




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メインの坑道はかなりきれいだったのだが、端の方にある坑道はガレていたり水没したりしている箇所が多い。




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次回、 浅川地下壕~中編 、更に奥へと進んでいきます。
だんだんと壕内が大変な事になっていきます。

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コメント

おおおお・・・ここって昔の京王線沿いの斜面にあった扉が土砂崩れで埋まってしまってもう無理かと思ってましたが
入れたんですね。

  • 2012/08/06(月) 00:48:20 |
  • URL |
  • しめ鯖 #-
  • [ 編集 ]

> しめ鯖 さん

その土砂崩れで埋もれてしまった扉を内側から見てきました(='ω')ノ
瓦礫により扉が押され、かなり危険な事になってます。
詳細は、後編にて!

  • 2012/08/06(月) 01:02:01 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

毎回、楽しみにしてます

大規模な遺構が残っていて良いですね。
こちらで最大のものは函館山ぐらいですので裏山Cです。

  • 2012/08/06(月) 17:07:34 |
  • URL |
  • Hans #wLMIWoss
  • [ 編集 ]

> Hans さん

たしかに本土は遺構、多いですよね。
でも、開発が進んでしまって消滅してしまった遺構も数知れずあります。
函館山の遺構ですが、公開されている以外にも、まだ何かあるような気がしてなりません。
函館山はあれだけの敷地ですから、ガサゴソすれば、何か見つかるかも!?
北海道に行く機会があれば、潜ってみたいと思います!

  • 2012/08/07(火) 00:13:31 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

おお、素晴らしい!!

近くに住んでいるので是非行きたいのですが壕口などの情報は教えていただけますか?やはり、ネット上では無理ですかね?

  • 2012/10/01(月) 20:08:31 |
  • URL |
  • Oak #-
  • [ 編集 ]

この壕は内部は広いのですが、確認できている壕口は、普通に歩いて進入出来るものでは無いので、ある程度の経験が無いと危険かと思います(壕口に向かうのも、薮漕ぎです)。
また、脱出口も1箇所(無理すればもう 1箇所)しかありませんので、単独での探索はオススメしません。
ま、いろいろと潜っている方でしたら大丈夫だと思いますので、メール頂ければ、詳細情報をお教えします。
(当然ですが、法的な事を含め、全て自己責任でお願いします)

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