その空間がかなり広い事は分かったが、時間の関係もあり全貌を把握せずに横浜へ戻る事になってしまった。
今回、関西地区を中心に探索活動をしている、くるまみちのメンバーさんに誘われたので、またまた半田地下壕に潜って来た。

いつものごとく週末の夜仕事が終わると同時に三重県へと向かう。
横浜から 400Km。
これだけ何度も行き来していると、もはや遠く感じなくなってきた。

三重県亀山市にある道の駅関宿にてメンバーさん達と合流する。
雨が降ってきたが、宴会は深夜まで続いた。

翌日早朝より全員ウェーダーを装備して半田地下壕に潜入する。
外は雨が降っていたが、地下壕の中は快適だ。

壕口付近はいつもぬかるんでいるが、本日も盛大にぬかるんでいた。
この時点で長靴必須だ。

まずは、未踏区間である地下1階の水没地区へとやってきた。
ここには先人の遺したボートが置いてある。

見た目の深さは膝上位なのだが、壕床に堆積した泥土が1m以上あるようで、どんどんと体が沈んでいく。
ピカさんが突入していたが、足が取られこれ以上進むのは危険だった。
その後、ぱぱんさんがゴムボートで突入したが、ゴムボートが劣化しておりあわや転覆!!
本日の攻略は失敗に終わった…。

この水没区間の向こう側には、更に坑道が続いているが、場所的に山肌に近いと思われるので、それほど延長は無いのかも知れない。
でも、やっぱり行かなくちゃ気が済まない。
次回、別の作戦を立てなくちゃ。

その後も、どんどんと坑道を進み水没区間を抜け…。

地下2階入り口へとやってきた。
ま、入り口と言っても、床に穴が開いているだけなのだが。

地下2階へと降り、坑道を奥へと進んで行く。
すると…!!

なんと軌道を撤去した痕跡がはっきりと残っているのを見つけた。

天井部分には碍子も残っている。

地下1階部分もかなり広いのだが、ここ地下2階部分もかなりの広さがありそうだ。
今回誰も酸素濃度計を持っておらず、多少の不安はあったのだが、とりあえず奥へと進む。
※こうもりが棲息していたり、小動物の足跡があったりと、我々もまあ生存可能な雰囲気でしたが、真似しないでね。

おー、地下2階にも水没区間が出てきた。

壕床はかなり柔らかく、かなり足を取られる。
ぱぱんさんが、足場を確認しつつ進んで行く。

あわわ、だんだん水没が酷くなってきた。

この濁った水の中に、突然深い縦穴があるかも知れないので、慎重に足を進めていく。

水没区間を抜けると、再び軌道跡が現れた。

そして、このあたりから坑道内が異様な雰囲気に包まれる。
そう、まるで怪しい宗教のような模様が辺り一面に!!!

推測するに、機械での掘削の跡なのだろうが、地下壕では見た事の無い模様なので、とにかく異様である。

その奥にはクルマの轍が!!
まあ、地下2階と言っても、これだけの穴を掘ったのだから、どこかにズリ出しをしているだろうし、地形的にも外部に貫通している可能性は高いのだろう。

更に進んで行くと、何かが見えてきた。
え?線路!?

なんと軌道敷が遺されてる!!
枕木も犬釘もそのままだ。

そして右奥になんか見えてる…。

なんとこんな所にポイントが置きざりに!!

しかもちゃんと稼働するようだ。
みんなちょっと興奮気味だ!!

更なる発見を期待してどんどんと奥へと進んでいく。

なんという軌道敷!!
(*´ω`*)
そしてその先には…。

異様なマークを岩肌へと刻みつけた張本人が!!

なるほど、こりゃ確かに円形の模様が付くわけだ。

隣にはシャベルカーも。
この辺りは機械の整備区域だったのかも知れない。

とにかく全区域を回らないと気が済まないので順番に坑道を巡る。

水没でも、行けるところは全部行く。

ランプの残骸がいろいろな所に落ちていた。
それらのパーツを組み合わせたら、完品完成!!

後ろからライトで照らして、当時の雰囲気を(´-`)

地下2階は地下1階部分より広く、また、水没区間もたくさんあった。

そして、かなりの軌道が敷かれていたようで、あちこちで軌道跡を見る事が出来た。

坑道内に遺されていた落書き。
炭のようなもので書かれていたが、当時の物であろうか。
右から、ポパイ、のらくろ、ミッキーマウス(違うだろ)。

ちょっと恐怖を感じたこの風景…。
喫水線がこの位置にあると言う事は、2m程度水没していた時期があると言う事か。
今すぐに水が流れ込んでくる事は無いと信じたいが、気持ちの良いものじゃない。
まあ、喫水線の位置が安定している事から、水位が上がったり下がったりしているわけでは無く、ずっとたまっていた水が何かのきっかけで抜けたと考える方が自然だろう。

ここは枕木だけそのまま残ってる。

そうかと思えばまた盛大に水没してる。

地下2階部分の水没は、一番深いところでも膝上程度だった。

水が溜まっていた痕跡はあるが、水が抜けている場所もある。

たっぷり5時間程度かけ、ほぼ全ての坑道を回り、再び地下1階部分へと戻る。

前回潜ったときに地下1階部分に気になる箇所があったので確かめに行くのだ。

この地下坑道に設けられたセントル巻きのトンネルの上に、なんか入れそうな穴が見えているのだ。
もしかしたら、あの穴の先にも広大な空間が広がっているかも知れない!!

よととさんが隙間から進入を試みる。
しかし残念ながら、トンネル上部には大きな空間はあるものの、こここはただの崩落のようだった。

と言う事で、今回は以上で探索終了としたが、寝仏付近にてよととさんが新たな斜坑を発見した。
次から次へといろいろなイベントが発生する半田地下壕、恐るべし!!!
→ また潜り行く かな。
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