
と言う事で、おそらく当時も美女の里の駐車場であったと思われる平場へと車を駐め、早速探索開始。

外に近いエリアは、磨き砂の採掘場としては特徴的な形の坑道が続く。

そして施設内部へと…。
ま、前回と何も変わってはいないか。

当時は観光バスも来て賑わっていたと言うが、その証拠となるようなプレートが落ちていた。

そしてここが今回発見したフロント部分と思われる施設跡。

ここにもしっかりと、『美女の里』の文字が、意外なほど色褪せずに残っている。

駐車場からフロントへと向かう途中には、『山神』と掘られた石があった。

そして、この石の先は、コンクリートで作られた階段によって、『美女の里』内部へと降りていけるようになっていた。
ということで、ひとまず、ここの探索は終了。
しかし、これだけの施設でありながら、当時の資料がまったく出てこないというのも珍しい。
営業当時の姿を知る方がいれば、是非話を聞きたいのだが…。
続いて、ちょっと時間が余ったので、旧磨洞温泉のスイッチバック壕を見に行く事にした。
ここは前回ほとんど探索できていないのだ。

コンクリートで巻かれた立派な壕口だ。
しかし内部に侵入すると、どういう訳か…。

このような変態的な構造となっている。
もちろん、崩落によってこういう姿になったのだと思うが、元がどういう構造だったのかが分からん。。。

内部は高さ、横幅とも3m程度の、かなり広めの坑道が縦横に走っている。
内部は崩落も少なく危険も少なそうだ。
しかし奥へと進んでいくと…。

うわ、なんだこの穴は!!
足下には人間一人を飲み込んでしまうほどの大穴がぽっかりと開いていた。
内部は完全に水没している。
おそらくこの下にも、縦横に走る水没坑道が掘られているのだろう。

しかし、場所的に人為的に掘られたものだとは思うが、何故こんなところに縦坑を掘ったのだろう。

ちなみに、同様の縦穴が、他にも掘られていた。
壕内は当然、完全な暗闇なので、懐中電灯が故障したらもはや生きてここから出られる気がしない…。

壕口付近をざっと回ったところで、今回は探索をやめた。
というのも、時間も遅かったし、ちょっとだけ見てみようと言う事で、ほぼ私服のまま壕内へ入っていたからだ。

てことで、この日はこれにて探索終了。
このあとメシ食ったり、買い物したり、スーパー銭湯行ったりしてから、道の駅にて車中泊した。

翌日は、地元の探索メンバーのぱぱん氏、おろろん氏と合流し、旧磨洞温泉の水没部分を調べてみる事にした。

前回来たときよりも水位は下がっているようだが、ここは水深が一定では無く、場所によってはかなり深くなっていたりと油断が出来ない。

足場を確認しながら次々と入水していく。

透明だった水が撹拌されてどんどんと濁っていく。
足場はすぐに見えなくなった。

しかしここはコンクリート巻きがすごい。
戦時中は地下工場だったというが、これはもう間違いないだろう。

しかし、足場が危うい感じだ。
崩落したコンクリート片とか、訳の分からない物がたくさん沈んでいる。

奥に電話機が置いてある。
ここは磨洞温泉のフロント部分だったと思われる。

しかし、そろそろ水深が限界…。
というか、腰上まで浸水していると、カメラも懐中電灯も持ち上げていなければ水没してしまうので、体勢が苦しい。
しかも、杖で壕床をつついて確認しながら進んでいるのだが、そろそろ杖の長さが足りなくなってきた。
足場を踏み外したらと思うと…。

ちなみに、真上のコンクリートは剥がれ落ちてしまっているようだ。
そのため、両側に残されているコンクリートも、バランスが崩れているに違いない。

天井からは、磨洞温泉営業当時の蛍光灯がぶら下がっている。

コンクリートに残されているコンパネの跡は、この周辺にある壕口のコンクリートと全く一緒だった。
同一時期に地下工場として建設されていたということだろう。

ある程度の探索は可能だったが、ウェーダーでの探索はもう限界。
やはりボートかフローターのような物が必要だろう。

そろそろ限界という事で、一旦撤収し、続いて未探索エリアを回ってみる事にした。

4時間近く山中をうろうろしていたのだが、めぼしい発見は何も無し。
あきらめてそろそろ車へ戻ろうかと、たまたまショートカットしていたら、目の前に突然壕口群が!!!
これ自体はどれも小規模の穴だったのだが、この裏手にある壕口は、また出ちゃった巨大坑道!!
しかも、枕木付きのトロッコ軌道まで!!
しかしもう夕方。
明日も普通に仕事があるので、横浜へ戻らなければならない。
名残惜しいけど、30分程度の小探索となった。
てことで、
[探険] 『美女の里』再訪~トロッコ軌道壕発見編 に続きます。
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