翌日午後からは、滋賀県では珍しい素掘りの隧道が竜王町で発見されたというので見に行ってきた。

土曜の昼に横浜を出発し、三重県関町へと車を走らせる。

道の駅関宿に到着する頃には、あたりはすっかり暗くなり、おまけに雪まで降ってきた。

各地から集まったメンバーらと、蔵を改築した居酒屋で美味しいお酒と食べ物でゴキゲンに (*´ω`*)
道の駅に戻り、寒空の下、深夜まで二次会(?)は続いた・・・。

翌日目覚めると、辺りは真っ白に。
昼からは、滋賀県にある素掘り隧道探索をする予定だが、それまで時間があったので、すぐ近くにある 鈴鹿海軍工廠関防空工場、通称、関地下壕を見に行った。

このコンクリートで巻かれている壕は 以前の探索時 にはしっかりと施錠されており入れなかったのだが、今回はなぜか中に入る事が出来た。

内部はとてもきれいにコンクリートで巻かれていた。

最奥部は貫通はしておらず、コンクリートも巻かれていなかった。
上部にダイナマイトを仕込む穴が開いていたので、いずれは貫通させるつもりだったのかもしれない。

壕床には大きな排水溝が独特な形で設けられていた。

開口方向に振り返ると、途中までコンクリートが巻かれていることがわかる。

コンクリートの品質は、この付近の他の壕よりも良いのだろうか。
目立った崩落もなく、当時の姿を保っている。

コンクリートで巻かれている部分の壕床にも排水溝が作られていた。

という事で、昼からの滋賀県の探索に向かうためにこの壕を後にする。

関を後にして、小雪舞う国道一号線の鈴鹿峠を登り、滋賀県の竜王町へと向かう。
滋賀県では非常に珍しい、素掘りの隧道が眠っているらしい。

道の駅竜王かがみの里に集合し、その後、車8台で連なって隧道へと向かう。
その途中にある案内看板。
赤い矢印の部分に・・・。

なんと、隊道跡の文字が。
字も変だし、跡と言うのが気になるが、とにかく行ってみよう。

車を汚しながら、ダートを突き進む 車 8台の車列。

登山道入り口付近に車を止め、早速隧道に向け山を登り始める。

段々と道が険しくなってくるが、整備されたハイキングコースなので危険な感じは全くない。

しばらく進み、峠付近に差し掛かると、突然、案内板が。
この案内板からは壕口は全く見えない。
案内板によると、昭和3年起工、昭和5年竣工のようだ。
戦後まで石切り場からの石材の運搬に利用されており、昭和23年ごろに西側坑口が崩されるまでは貫通していたという事か。

看板の裏手に、怪しい掘り割りがあるので降りてみることに。

すると、掘り割りの先に坑口が!!

覗きこんでみると、どうやら水没している様子。

しかし水没はたいしたことなく、早速内部へと。
確かに素掘りだ。
しかし、奥へと目を向けると・・・。

地質が変わっているためか、途中から石積みにコンクリートで巻きたてられている。
ここだけ見ると、まるで水路のようだ。

巻き立て部分を通り抜けて振り返り撮影。
コンクリートのコンパネ跡がいい感じだ。

巻き立て部分の先は、すぐに閉塞していた。

西側坑口は削られているということなので、この辺りを掘っていけば貫通するのかも(・ω・)

ということで、一通り内部を満喫したので外へ出ることに。

この坑口の開き具合を見ると、すぐに閉塞してしまう事は無さそうだ。
案内板も出ているし、埋め戻される可能性も低いだろう。

掘り割りをよじ登り、元来た道へと戻る。

峠を越えて下っていくと、眼下に池が見えてきた。
この池を作るために、先ほどの隧道の西側斜面の土砂を利用したのか。

池の側まで来ると、冠水時の迂回コースと言う看板が。
冠水時!?

なるほど、こういう事か。
ただ今冠水真っ最中\(^o^)/
湖面の中に橋が見えている。
これはまさに沈下橋。

あの橋の上を歩いてみたいが、岸近くはこんなに浅くても、橋に近づくと、膝辺りまでの深さがある。

向こう側からなら行けるかもと、迂回路を越えていった数名。
しかし、やはり長靴では厳しいようだ。

やがて、業を煮やし、裸足で突入する者が!!
雪がちらつくこの寒空の下で、そこまでして渡りたいのか!?
うん、渡りたいでしょ (^o^)/

ということで、探索としては危険も少なく、たくさん楽しめた、今回の新年会&滋賀県素掘り隧道でした!
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