
入場料金 1000円を支払い、いよいよ鉱山内へと入って行く。
鉱山内部の気温は一年を通じて 14度ほどという事だが、真夏の外気温にさらされていた体にはひんやりとした空気が心地よい。

足元に軌条跡が残る、まっすぐな坑道を進んでいくと・・・。

坑道の右手に、下部へと降りていく枝坑が現れた。
と言っても、ここはしっかりした柵に塞がれ、入ることは出来ない。

持参した懐中電灯で奥を照らしてみる。
もし潜って行ければ、これは探索のし甲斐がありそうだ。

さすがに管理された観光坑道だ。
道に迷う事があり得ない構造となっている。
順路に沿って奥へと進んでいく。

坑口から 300m程度来ただろうか。
坑内に分岐が目立ち始める。
もちろん柵がされているので入れるわけでは無いのだが、ワクワクしてくる。

なんだか、入れそうな坑道まで現れる。
おいおい、ちゃんと塞いでおいてくれよ!

ちょ、ちょっとだけだからね!
・・・・。
ふう。

なんか、自然洞窟みたいな掘り込み、といいうか亀裂もたくさんあるな。

ここはなかなかいい感じの回廊だ。
鉱山と言うより、鍾乳洞的な雰囲気がする。

足元を覗き込むと、あちこちに謎の穴が開いているのが見える。

ちなみに通路に面している横穴にも、しっかりと塞がれていない箇所もたくさんあった。
しかし、そのほとんどは、奥が無い枝坑だったり、ちょっと先で塞がれていた。

たまに出てくる、照明により演出された坑道。
見学者を飽きさせないためのものだと思うが、こういうの、新鮮でいいね。

延々と続く坑道。
別の見学者が足早に自分のことを追い抜いて行く。
こういうのが好きな人にとってはたまらない空間だが、そうでない人はそろそろ飽きてきちゃうのかな。
そのおかげで、じっくりと坑内を見て歩ける。

また横穴が増えてきた。
入れるわけじゃないけど、横穴があるだけで想像が膨らんで楽しくなってくる。←変態

長めの坑道を進んでいくと突然・・・。

待機所のような建物が現れた。
マネキンが何体も立っている。

ベンチにも、なにやら一人座っているぞ。
隣に座って記念写真でも撮れというのか!?

広い空間の奥に、現役で動きそうな貨車が停まっていた。
奥を照らしてみる。
天井には給電線が備え付けられており本当に現役で稼働しそうだ。

広い空間を後にし、再び坑道を進んで行く。
途中、コンクリートで塞いだ部屋があったが、これ機械室かな。
しっかり鍵がかけられていたし、これは現役で稼働してそう。

すぐ横には横穴が。
ちょっとだけ横穴を見てみる。
当時の物だろうか、手洗い場のようなものが。

そして、これも当時の機械の残骸だろう。

再び正規のコースへと戻る。

竪坑の昇降機が展示されている。
しかも、かなり良い状態だ。

しかし、横穴がたくさんあるな。

うーん、むむむ。

おや?
ルートはどっちだ!?

あ、なんか残骸が・・・。

おー、いいここもいい雰囲気だ。

展示エリアの奥にも様々な遺構が散見される。

迷ってしまう心配が無いくらいに、分岐ありでの公開をすれば、もっとワクワク出来るのに。

ま、たいていの人は、そういうのいらないから。
と言った感じなのだろう。

見学エリアには、当時使用していた機材の展示も行われていた。

しかも、どいつもこいつも、いい味出してるわ。

この空間は、掘削ではなくて自然の亀裂かな。
ものすごく奥まで続いてそうだ。

鍾乳石が垂れ下がっていたり・・・。

機材がそのまま残されていたりと、横穴は意外と楽しめる。
見学の際には、是非とも、高輝度の懐中電灯の持参をオススメする。

再び長い坑道を歩いて行くと・・・。

コンクリートにより巻き立てられた空間が。

坑道に沿って部屋が作られている。
弾薬庫などの軍事遺構にもよく見られる作りだ。

内部には当時の鉱山の様子が展示されている。
ん?
なんだか奥が怪しいぞ。
あのパネル、間違いないな・・・。

部屋を出て先に進むと、すぐ先にも同様の部屋が。
うん、やっぱり間違いない。

ここは当時火薬庫だったらしく、大量の火薬の展示物が置いてある。
そして、火薬の奥を懐中電灯で照らしてみると・・・。

やっぱりあった謎の通路。
隣の部屋と通路により結ばれているようだ。
先ほどのパネルは、通路を塞ぐ、目隠しだったと言う事だ。

見学コース終盤は、昔の掘削の紹介エリアみたいだ。

当時は手掘りによる掘削が中心だったためか、アップダウンの多い坑道が続く。

壁面に触れさせないように、柵が設置されているエリアもある。

そして、順路から丸見えの位置に小さな穴がたくさん空いている。

あっちこっちに似たような穴がポコポコ空いている。

ここにもある。
穴の高さは1m程度しかない。

説明板によると、たぬき掘りと言うらしい。

これって、正式な掘削なのだろうか。
それとも、試掘みたいなものなのだろうか。

ちょーっとだけ、見てみようかな。
たぬきよろしく、四つん這いとなって先を見に行ってみる。

しかし、10mも行かずに柵によって塞がれていた。

柵の向こうにはまだ坑道が続いているようだが、崩落のためか、あまりにも狭い。
これは柵がなくても進むのをやめるレベルだ。

と言う事で、一通りぐるっと回って出口までやってきた。
おや?
出口の横に、またアヤシイ暗闇が・・・。

懐中電灯で照らしてみると、上部へ伸びる階段が・・・。
なーるほど。
これってエスカレーターが設置される前の旧出口通路だな。

エスカレーターを上がってみると…。

案の定、そこには旧出口通路のドアが残されていた。
最後くらい、歩いて登らせてもいいのに・・・(^^;

2時間近く坑内を回っていたので、身体は冷え切り凍えるほど寒かったが、外に出てしばらくすると汗が止まらないほどの暑さだった。
でも、せっかくここまで来たのだから、外の遺構も見て帰ろうと、山を下って行く。
やがて当時の建物が見えてきた。
あそこにはどうやったら行けるんだろう。
そもそも、見学って可能なのか!?

まあ、見えているんだから、辿り着けるだろう。
斜面の一部に踏み跡みたいのがあったので、そこからアプローチしてみる事にした。

思ったより斜度がある。
しかも、この先は結構な薮だ。
今日は観光で来ているのでしっかりした装備ではない。
でもまあ、このくらいの薮なら抜けられるかな・・・。

薮をガサゴソしている最中に、大きいイノシシと遭遇したが、お互いに見なかった事にして建物を目指し進んで行くと、開けた場所に出た。
完全に廃墟というか、遺構と化しているが、なかなかいい感じで遺っている。
ちょっと中を見に行ってみよう・・・。
と言うわけで、 尾去沢鉱山を見に行ってきた~地上遺構編 へと続きます
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