三戸浜北洞窟陣地に潜った後、その奥にあるという、黒崎第一洞窟砲台を見に行ってみた。
この薮の中にコンクリートの遺構が眠っているという。

海岸線を黒崎の鼻に向かって歩いて行く。
右手の丘の中腹に、その遺構は眠っているはずなのだが・・・。

中腹に目をこらすと、コンクリートで巻かれた何かが見える!!

山肌に近づいてみると、思った以上にひどい薮が。
とりあえず、方向を定め、薮へと突入する。

薮を抜けると目の前に砲室が。
コンクリートで巻かれた砲室は、崩落も無く非常に良い状態で残されている。
砲室の奥へと行ってみることに。

内部には陽が差し込んでいるが、ちょっと不気味な感じだ。
それでは早速入ってみよう。

入ってすぐ左手にはコンクリートの部屋が。

中を見てみると・・・。

コンクリートで巻かれた小部屋となっている。
弾薬を保管していたのだろうか。

コンクリート巻きの部屋を出て奥へと進む。
ふと、左手から視線を感じる。

陽の届かない暗闇を懐中電灯で照らしてみると、そこには銃眼が開いていた。
自分が敵兵なら、今頃撃たれていたことだろう。

奥へ進むと細い通路が続いている。
銃眼部分に行けるようだ。

どんどんと奥へと進んでいく・・・。

だんだんと狭くなる通路を腰をかがめて進んで行く。
すると・・・。

先ほどの銃眼の裏側にたどりついた。

壁の厚みはかなり薄い。
彫り込みだけで上手く作ってあるもんだ。

銃眼から入り口方向を見ていると、敵兵を待ち構える狙撃手の気分になってくる。

再び入り口付近まで戻ってきた。
今度は右手に伸びる通路へと進んでみる。
左手には先ほどと似たようなコンクリートの小部屋が。

中を覗いてみると・・・。

奥の壁にはまたまた銃眼が。
先ほどの銃眼からの狙撃を逃れたとしても、ここで撃たれて死亡みたいな・・・。

細い通路を進み、コンクリートの裏側に回ってみる。
しかしなんというトラップの多い壕なんだ。

再び入り口付近まで戻り、今度は連絡通路のような坑道を進んで行く。
ここにも崩落は見られない。

途中、海の方向へと進む分岐があったので行ってみると・・・。

海側に開口しているようだ。

ここが正規の出入り口なのだろうが、薮に覆われて外からは全く見えなくなっている。

再び壕内へと戻っていく。

まだまだ奥へ進むことが出来るようだ。

やがて、前方に陽が差し込んでいるのが見えてきた。
左手にはまたまたコンクリートの小部屋が。
うん、知ってる。
また銃眼から俺を撃とうとしてるんでしょ(`・ω・´)

しかし、この部屋はコンクリートで巻かれているただの小部屋だった。

すぐ奥にも再びコンクリートの部屋が。

このあたりはコンクリートをふんだんに使用して構築されている。

素掘りの壕も好きだけど、コンクリートで固められたこういうのも、なかなかいいもんだ。

真っ暗な通路を抜けると・・・。

そこは砲室となっていた。
砲室の正面の木が西日を浴びて、コンクリートに影を作っている。

左手が今出てきた通路。
そして右手が砲室後方の部屋だ。

砲室後方の部屋の床には大きな瓦礫が積み重なっている。

天井部分を照らしてみると、どうやら天井部分の岩盤が剥がれ落ちているようだ。

この部屋の内部はコンクリートが巻かれていなかった。

砲室前部より奥を見るとこんな感じだ。
電気配線を据え付けていた跡がたくさん残されている。

砲室奥の床面にはスリットが入れられている。
こんな作りになっているのは初めて見たが、滑り止めのためだろうか。

パノラマで見てみると、スリットが砲室後方部分だけというのが分かる。

それにしても、ここまでコンクリートをふんだんに使ってある遺構が、これほど良い状態で残されているのはかなり貴重なのではないかな。
薮の奥にあるせいか、目の前の海岸線を歩く人からも発見されることもなく、ずっとこの場所に眠っている。

十分に満喫したので、そろそろ戻ることに。
このままこの砲室から薮を漕いでも良かったのだが、せっかくなのでまた暗闇へと潜っていく。

そして、入ってきた砲室から再び濃い薮へと進んで行く。

突入部分まで戻ってきた。
冬のこの時期でも 2m近い薮に覆われているので、ここへ訪れる人は少ないのかも知れない。
ちなみに、この写真の上の方にコンクリートが写っているが、この部分が最初の砲室だ。

ということで、今回の黒崎第一洞窟砲台探索は終了です。
ちなみに、第一があるということは、第二も!?
うん、すぐ隣の薮の中に黒崎第二洞窟砲台もありますが、今回は探索してません。
こちらは一時期、内部を改装して個人の別荘として使われていたので、内部が凄いことになってます(^_^;
興味のある方は、探索仲間の空母氏がちょっと前に潜っているので、そちらの記事 をどーぞ(*´w`*)
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