海沿いに位置するこの町には多数の地下壕が眠っていた。

早朝に二宮町のパーキングに到着し、仮眠をとる。

翌朝、メンバーと合流し、早速周辺の山を調べていく。
狭い軍道跡を進んで行くと・・・。

山中に、丁寧に掘りこまれた壕口を発見。
早速内部へと進んで行く。

壕内は荒れており、所々が崩落している。

上方へと向かう斜坑を登っていく。
落ち葉が入り込んでいるという事は開口しているのだろうか。

這いつくばるようにして奥へと進んで行く。
しかし、現在は完全に塞がってしまっているようで、懐中電灯を消すと完全な闇だった。

他の坑道へと進んでみる。
ごつごつした岩肌が続いている。

何本かの坑道が接続している小規模な壕だったが、全てを回ったのでそろそろ出ることに。

壕口付近だけは、やけに四角く丁寧に掘ってある壕だった。

壕を出て、同じ高さで横移動していくと、掘割のような人工的な地形を発見。

掘割の奥へと進んで行くと、やっぱりあった壕口!!!

入口は埋もれかけているが、十分に進入可能だ。

入口は狭かったが、内部は立って歩けるくらいの高さがある。

どんどんと奥へ歩いていくと、坑道は右に直角に折れていた。

しかし、その先を進んで行くと・・・。

残念ながら盛大に水没している。
長靴でどうこうなる問題じゃないほどの深さだった。

途中にあった枝坑は、奥が掘りかけなのか閉塞して終わっていた。

枝坑との分岐付近には、矢印のような掘り込みが。
人為的なマークに見えるのだが、どうなんだろ。

壕口に向かい坑道を戻り始める。

すると、足元にサクラビールの瓶が。
恐らく戦前の物だろう。
地下壕では、大日本ビールの瓶はたまに見かけるが、サクラビールは初めて見た。

その後、周辺をガサゴソしたが他に壕は無さそうなので、隣の山に移動する。
斜面を登り、山頂付近まで登っていく。

斜面を調べていると、また、怪しい掘り込みが見つかった。

掘り込みの奥を覗き込んでみると、狸穴のような壕口が!

肩幅程度は開口しているので、とりあえず這いつくばって足から壕内へ体をねじ込んでいく。

壕口付近は埋まりかけているものの、内部には空間が残されているようだ。

本坑は壕床も平らに均されており、丁寧に掘られている。

上部に向かう坑道があるので、登ってみる。

かなりの急斜面だが、奥は塞がっていそうな雰囲気だ。

どんどんと奥へ登っていくと・・・。

やはり最後は閉塞して終わっていた。

一通りの坑道を回ったので、再び肩幅ほどの隙間より地上に這い出した。

しかし、この壕口の地質は特徴的だ。
ごつごつとした丸石がちりばめられているという、崩れやすそうな見た目と裏腹に、70年以上この状態を維持している。

ふたたび山中を調べていると、またまた掘り込みを発見。

近づいてみると、やはり壕口が。
二宮の山中にはこのような壕が多数眠っているようだ。

今度の壕は広そうな雰囲気だ。

斜面を下り内部へと進んで行く。

高さは 2m程度あり、歩きやすい。
しかし、枝坑は何本かあるものの、それほど大きな壕ではなさそうだ。

天井部分が崩落して、上部に空間が空いているため、高低差が出来ている。

崩落しているらしき土砂を登り、進んで行くが・・・。

坑道は奥へと続いていそうだが、これ以上進めない。

崩落も激しいので、さっさと撤収することに。

そして、下山しようと山道を下っていると、斜面の上に軍道のようなものを発見。
早速よじ登ってみる。

明らかに、道筋が続いている。
どんどんと進んで行くと・・・。

やはり、道筋の先には壕口があった。

壕内はとてもきれいに掘られているようだ。
しかし、奥へと進んで行くと・・・。

長靴程度の水没が。

掘りかけという訳ではなさそうだが、短い枝坑がいくつかある。

陣地的な物なのだろうか。

まだ調べていない場所だらけだが、そろそろ日も暮れるため、撤収する事に。

ほとんどが小規模な壕だったが、この付近には他にもまだまだ地下壕がありそうだ。
また機会を見て、二宮周辺を再探索しようと思う。
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