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[戦跡] 久しぶりに比与宇地下壕に潜ってみた  2018-03-06

田浦駅近くの地下壕へ潜った 後、今度は久しぶりに比与宇地下壕へと潜ってみた。


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JR田浦駅を過ぎ、長浦にある比与宇地下壕へと向かって歩いていく。




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そして、山肌付近ををガサゴソガサゴソして・・・。




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久しぶりの比与宇地下壕へ。
ここに潜るのは、2009年に潜って 以来だ。




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内部は盛大に崩れているが、以前からこのエリアは崩落が多かったエリアだ。




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崩落を乗り越えて奥へと進んで行く。
高さは2m程度、横幅は4m程度もある大きな坑道だ。
壁際には当時の物だろうか、大きなビンが大量に積み重ねられている。




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進んで行くと、コンクリートで施工された跡が残る坑道を発見。




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その先には、扉を取り付けてあったような跡が。




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そして特徴的な掘り込みのある坑道もあった。




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そして、この壕にはかなり立派なコンクリート巻きの部屋がある。
コンクリートの質も、なかなかのもんだ。




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でも、コンクリートで巻かれているのは、この部屋の周辺のみで、他は基本的に素掘りの状態が続く。




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コンクリートで巻かれているエリアから、更に奥へと進んで行く。、




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以前入った時も湿度は高かったが、壕口がほとんど埋められた現在は更に湿度が上がっているようだ。
真っ暗な壕内を懐中電灯の明かりを頼りに進む。
すると、床一面に大きな皿が大量に散乱していた。




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皿には海軍のマークがついている。
当時の物に間違いは無さそうだ。
ホーロー製の海軍食器は、様々な地下壕で目にする。
しかし、陶器製は珍しい。
という事は、かなり位の高い者がここにいたのだろうか。




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その近くには、もう少し小さめの食器が散らばっている場所もある。




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こちらも全て陶器製の海軍食器であった。




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まだまだ奥に行けそうなので、その先もどんどんと進んで行く。




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崩落した土砂の上を乗り越えて行くと・・・。




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コンクリートブロックで塞がれた壕口が。




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ここは、隣接する比与宇トンネルの内部にある、塞がれた壕口だ。
比与宇トンネル内部にはこのような壕口がいくつもある。




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この写真は 2009年に撮影したものだが、当時はまだトンネル内に『軌道終端』の標識が遺されていた。
戦中はこのトンネルの内部まで引き込み線が引かれており、トンネル内部で列車からの荷役を行なっていたのだろう。




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本坑に戻り、更に奥へ進んで行く。
このエリアは基本的に碁盤の目状に掘削されているようだ。




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開口部分がほとんどないこの地下壕だが、ここをねぐらにしているのだろう。
ハクビシンが目の前を走り抜けていった。




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地下壕の西端に近づいた。
壕床が一段高くなっている。
2009年に潜った時の記憶だと、そろそろこの辺りに井戸があるはずだ。




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高くなった坑道を進むと、すぐにそれは現れた。
以前と変わらない、良い状態を保っており、内部には僅かながらの水を蓄えていた。




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そして、この井戸のすぐ奥にも、同様の井戸が。
こちらの井戸は先ほどの物よりも、水量が多かった。




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二つの井戸の位置関係はこんな感じ。
現在は西端の壕口は全て塞がれているが、当時はたくさんの壕口が付近に開いていた。
この付近は炊事場のような役割を持っていたのかもしれない。




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塞がれてしまった地下壕西端の壕口。




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どの壕口も、全くの隙間もなく完全に塞がれている。
この向こう側は、コンクリートの擁壁となっているので、今後、ここが開くことは無いだろう。




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ちなみに 2009年当時はこの写真のように壕口は広場に向かって大きく開口していた。
当時は入口から詰め込まれたゴミが大量に壕床を埋め尽くし、大変な事になっていたが、壕口を塞ぐ際に、全て撤去したようだ。




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今度は地下壕の南側に向かって歩いていく。




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南側のエリアは以前から水没が多い。




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この水没エリアには、当時の計算板のようなものが落ちていた。
正式名称は、『零式雷撃照準機三型計算板』と呼ぶらしいが、ネット上では情報が見つからなかった。
yakumo氏が以前ブログ内にて解説しているので、興味のある人は こちらのブログ をどーぞ。




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水没区間は長靴程度で踏破可能なので、水の中をジャブジャブと歩く。




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そして水没区間を抜け、東端へ向かう。




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きれいに掘削された坑道がまだまだ奥へと続いているようだ。




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東端の坑道は、小さな坑道が複雑に入り組んでいる構造となっていた。




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掘りかけという訳でもないのだろうが、このエリアは他の部分に比べるとやっつけ感がある。




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狭い坑道を抜けると、煉瓦造りの大きな倉庫のような壕へ出た。
5m以上はあると思われる壕の天井付近に大きな穴が開いている。
あれは、何の用途だったんだろう。




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上方の坑道へは、別の坑道を辿ると行くことが出来た。




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天井の穴側から倉庫の内部を見るとこんな感じだ。
当時は扉を設置して、物資の搬入や搬出をここから行なっていたのだろう。




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という事で、時刻はすっかり遅くなってしまったが、久しぶりの比与宇地下壕を楽しめた。
次はまた、10年後くらいに様子を見に来ようかな。

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コメント

此処、行きたい!

此処素晴らしいですね~!行きたい!!
関西遠征前か後か、どちらかに連れて行って下さい!!

  • 2018/03/10(土) 17:59:42 |
  • URL |
  • WhitePigeon #-
  • [ 編集 ]

>> WhitePigeon
 何気にタイムリミットが近づいているんです(*´д`*)
 擁壁工事が終わった後、もしかしたら壕口が無くなってしまうかも!?

  • 2018/03/12(月) 00:45:12 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

え!

え~!じゃあ早めに遠征しないといけませんね。

  • 2018/03/12(月) 10:46:18 |
  • URL |
  • WhitePigeon #-
  • [ 編集 ]

うん、暖かくなる前にこっちにこられるようなら声かけてください~(='ω')ノ
また、健康ランド泊まって、飲みましょう\(^^)/

  • 2018/03/13(火) 01:07:21 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

すごいすごいすごい!昔の軍隊の残留物に謎の倉庫、大興奮です!
穴の中だけあっていろいろしっかり残ってるんですね~

  • 2018/03/16(金) 07:59:31 |
  • URL |
  • ブーマン武士  #-
  • [ 編集 ]

>> ブーマン武士 さん
 特に進入が難しい壕や、めちゃめちゃ汚れるのを覚悟しないといけない壕などは、残留物がある可能性が高いです(='ω')ノ

  • 2018/03/18(日) 22:31:11 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

唯一開いている壕口ってどこにあるのでしょうか?

  • 2020/02/10(月) 19:05:09 |
  • URL |
  • ばし #-
  • [ 編集 ]

>>ばし さん
球場側に大きく開いていた壕口は、最近の工事によって塞がれてしまったようです(未確認)。
ただ、山肌に開いている穴は、塞がれることは無い気もしますが、外から見つけるのは難しそうです。
比予宇北側の壕口は今でも開いてますが、自衛隊の敷地内に忍び込む必要があるのでお勧めしません(^^;)

返信ありがとうございます。
レンガ造りの倉庫?のところがふさがってしまったのですか?

  • 2020/02/11(火) 09:17:08 |
  • URL |
  • ばし #-
  • [ 編集 ]

防空壕も横須賀市たくさんありますよね😁

  • 2020/02/11(火) 09:22:36 |
  • URL |
  • ばし #-
  • [ 編集 ]

>>ばし さん

直接見たわけではありませんが、聞いた話だと、煉瓦の部分が工事で養生されていたようです。

横須賀周辺の防空壕ですが、軍が掘った物も民間が掘った物もとても多いです。
国交省の特殊地下壕の資料に載っていない地下壕もかなりの数が存在してます。

市役所にいけばわかりますかね。

  • 2020/02/12(水) 22:22:28 |
  • URL |
  • ばし #-
  • [ 編集 ]

地下壕の位置情報でしたら、市役所と言うよりも、管理の管轄は教育委員会だと思います。
また、防衛省の過去資料や、国交省のサイトにも、いろいろなヒントはあります。
ただ、地下壕のある場所が民有地だったり、そもそも立ち入り禁止だったりと、個人で許可を取って潜るのは経験上、不可能です。
場所によっては、定期的に見学会などが催されてますので、正攻法で潜るには、それしかないかと…。

とのさんはなんかの組合員なんですか?(^^)

  • 2020/02/14(金) 21:55:39 |
  • URL |
  • ばし #-
  • [ 編集 ]

そういえば
大津に防空壕にしては広い壕がありました。

  • 2020/02/14(金) 21:57:11 |
  • URL |
  • ばさ #-
  • [ 編集 ]


 いやいや、自分はただのサラリーマンですよ(*´w`*)
 若い頃は廃墟とか B級スポットを回ってましたが、最近は地下壕とか廃トンネルとかの穴系が大好きです。
 どこかに所属しちゃうと、自己責任での探索が出来なくなっちゃうので、所属するつもりもありません(^^;
 立入禁止に入るとか、いろいろとコンプライアンス的に問題あることばっかりやってますし・・・。

 大津は空襲も受けてますので防空壕かも知れませんが、内部が広いというのは気になりますね!
 大津辺りは全く探索したことがないので、機会があれば是非とも探索したいです(^^)/

今比与宇にきてます

  • 2020/02/15(土) 16:49:46 |
  • URL |
  • ばし #-
  • [ 編集 ]

>> 今比与宇にきてます

お!
比与宇行ってきたんですね!
まだ内部に入れるのか気になります(*´w`*)

探したんですがちっちゃいのなら2つ3つありましたが大きなのはありませんでした。あとついでに汐入駅の近くのちっちゃい公園にある慰霊碑の裏の穴も行きました。

  • 2020/02/16(日) 05:19:36 |
  • URL |
  • ばし #-
  • [ 編集 ]

アクセスのし易い壕口は、ほとんど塞がれちゃってると思いますが、こんな所から入る奴はいないだろうと思われるような壕口は、案外そのままにされてたりしますよ。
比与宇地下壕のある山の上部にもいくつかの地下壕が残っているのですが、その壕に行ったことのある自分でも、再訪の際には壕口を見つけるまでに周辺を何十分も探さないと、壕口を見つけられなかったりしますし(^_^;

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