
野島を後にし、夏島に向かいチャリを漕ぐ。
振り返ると野島に接岸されたたくさんの釣り舟が夕日に照らされていた。
凪いだ海面には夕刻の空が映りこみ、ゆったりとした時の流れが感じられる。
って、日没前に夏島行かなくちゃ…。

住宅が立ち並ぶ野島と違い、夏島は工場の島だ。
広大な工場が立ち並び、独特の油の匂いが鼻をつく。
しばらく進むと貝山緑地のある小高い丘陵が見えてきた。
夏島には、夏島貝塚がある山と貝山緑地がある山の2つがある。
夏島貝塚の下には地下壕が掘削されており、ここには是非潜入したいのだが、本日は時間の都合上、貝山緑地の周辺を探索することにした。

山肌に沿ってチャリを進めると、いきなり巨大な口坑が現れた。
工場のプレハブの裏手に大きく口を開けているようだが、この位置からは全貌を把握できない。
しかし、左手にはこの坑口を見学するために建てられたと思われる展望台がある!
早速展望台に駆け上がり、坑口を望む。

でけー!!
そこには高さ 6mはあろうかという坑口があった。
しかも、奥にもいくつかの穴が見えている。

展望台から山肌に沿って左を向くと、こちらにはコンクリートで固められた倉庫があった。
大戦時の倉庫をそのまま再利用しているのだろう。
ドアは開いているようだが、現役で使用されているようだし、さすがに進入するわけにはいかない。
事務所でお願いすれば中くらい見せてもらえそうだが、あいにく正月で会社は休みのようだ。
こちらの倉庫はあきらめて、巨大坑口へと進む。

駐車場に面した山肌にその坑口はあった。
進入も容易そうだ。
チャリをトラックの陰に隠し、早速坑口前に進む。

巨大坑口の前から中を覗き込むが、夕刻ということもあり中は全く見えない。
路盤には伐採された木々の枝が無造作に散らばっている。
足場は悪いけど、巨大地下壕へと侵入!
懐中電灯ON!

・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
20mほど先を照らし出した懐中電灯によって、残念な結末が知らされた。
どうやらこれは壕への入り口ではなくて、ただの倉庫だったようだ。
つーか、砲台でもあるまいし、冷静に考えれば壕の入り口がこんなにでかいわけ無いよね。

ただの倉庫に用はないので、早々に穴を抜け出し、この山の頂上へ向かうことにする。

山の裏手につくと公園があった。
公園入り口には、予科練誕生之地記念碑入り口と書かれた石柱が立っている。
ここから頂上にも上れるようだ。

薄暗い上り坂を必死でチャリを漕いで登っていく。
もはや坑口を発見出来る明るさではなくなっているが、せっかくなので頂上までは行かねば!

頂上にある展望台は円形の基礎の上に建てられていた。
この基礎も砲台跡だと思われる。
写真は長時間露光したので明るく写っているが、辺りはすっかりと夕暮れに包まれていた。
今回の野島、夏島の探索はたいした成果も無く終わったが、野島の水没洞窟には侵入するつもりである。
また、とある方から重要な情報を頂いた。
野島にある飛行機格納庫だが、中には公園清掃用のトラックと清掃用具がしまわれているそうだ。
毎週月曜日の朝には公園内の清掃を行なうようで、清掃中はゲートは開けっぱなしで誰も居ないらしい。
偶然にも月曜日の朝は飛行機格納庫前でサッカーの練習をする予定だが、蹴ったボールが開いているゲートの奥に飛んでいってしまわないか、今から心配である。
※※※ ついに発見!侵入しました!!
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