今ここにその全貌が明かされる・・・のか?

公園西側のあまり人気(ひとけ)がない場所にあるためか、この坑口のみ閉鎖されていない。
その理由は、水没しているためか、それ以外の理由があるのかは分からない。
しかし坑口は先週と同様にそこに口を開けていた。

早速坑口の前へと来た。
この坑口は山の西側に面しているため、一番壕内が明るくなると思われる夕刻に進入することにした。
しかし西日は壕内の奥へは届いていないのか、ここから見る限りは真っ暗である。

今まではスポット照射よりの懐中電灯を使用していたが、多少暗くなってもワイド照射の方が探索には向いていると思い、懐中電灯を改造してきた。
surefireを不可逆改造するのはさすがにもったいないので、3000円程度のハンディライトを購入し、それを改造した。
改造と言っても、内部の反射板を加工しただけだが、効果は抜群!
早速壕内を照らしてみると、いくつもの分岐点が見えている!
これは壕内にも期待が出来そうだ!!
前回は水没のため進入することが出来なかったが、今回はウェーダーを履いてきた。
これなら水深 1m程度までなら安心だ。
まあ、1mもあるわけ無い、よね!?
いざ、入壕!!

入り口付近は不法投棄されたゴミが散乱しており洞床には瓦礫もあるため歩きにくい。

一歩一歩進んで行き、左側にある一つ目の分岐点を照らしてみると…。
分岐点じゃなくて奥行き3m程の小さな部屋だった。

次の右側にある分岐点を照らしてみると、またもや部屋。
しかも、水没する前に誰かが住んでいたのか、ブルーシートや火を焚いていた跡まである。
比較的坑口から近いから大丈夫だとは思うが、壕内で火を焚くなよな-。

左側にある次の分岐も部屋であった。
しかもこの部屋は水没してしまっている。
それもそのはず。
この坑道は奥に行くほど洞床が低くなっていたのだ。
おそらく設計の際に、排水を飛行機格納庫方向に設定したのだろう。
予想だが、この先にあるであろう飛行機格納庫である巨大坑の側面には排水用の側溝が掘られているのではないか。

この時点での水深は 50cm程。
足の裏に感じる洞床は岩盤で安定しており不安はないが、洞床上にうっすらと堆積している泥が、一歩足を進めるごとに撹拌され透明な水をたちまち濁らせてしまう。
ホラー映画なら、そろそろ足首を掴まれる頃だな…。

前方に目を向けると、まだかなり奥まで坑道は続いているように見える。
しかも、ずっと先まで水はある。
この先大丈夫かな…。

足下に注意しながらどんどんと奥へと進んでいく。
坑口から 70~80m程度は進入したであろうか。
しかし水深はこれ以上深くなることはなかった。
なぜなら、洞床上の堆積物がだんだんと増えていったのだ。
まさか、埋め戻し…。

そこにあったのは大量に廃棄された空き缶と粗大ゴミであった。
横坑がこの先には無いことは確定してしまったが、とりあえず閉塞点に向け空き缶の山を登っていく。

最深部の坑口は分厚いコンクリートによって覆工されていた。
この巻き立ての厚さから推測すると、この向こう側が飛行機格納庫なのは間違いないと思われる。
そうであれば、格納庫内の横坑は埋め戻し済みなのか!?
しかしこの廃棄された空き缶はひどい。
まさかとは思うが、埋め戻しの際に公園内のゴミをここに捨てたわけじゃないよね!?

ゴミ山の上から入り口坑口方面を撮影。
多少高い位置から撮影しているため坑口は写っていないが、西日が水面を照らしている。
戻る際に途中から坑口までを撮影した動画。
明るさとコントラストのみいじっているが、未編集。
左手に懐中電灯2本を持ち、右手でデジカメを持って撮影したため、ブレもひどく見にくくてスマン。
音が不気味ですな。

てことで、横坑があると思われたこの壕だが、まさかの一本坑。
しかも向こう側の坑口は埋め戻し済み。
探索時のマッピングすら必要なし。
よって、壕内地図も掲載する必要無しと判断させて頂いた。

壕を跡にし駐車場まで戻る際、山肌の木が伐採されているのを見つけた。
しかもその切り跡はごく最近のものだ。

この岩が剥がれ落ちてしまったため、木が倒れてこないようにやむなく伐採したと思われる。

先日の探索の際には暗くて何も写らなかった閉鎖された坑口。
再度、穴からカメラをつっこみ撮影を試みる。
今回は前回よりも強力な懐中電灯で照らしながらフラッシュ撮影をする。

下半分のみ明るさを上げているが、はっきりと壕内の様子が写っている。
左側にも右側にも坑道が伸びているように見える。
右側の坑道には、横坑が伸びているのか広い部屋となっているのか、広がりが見える。
なんとか中に入りたいが、階層構造になっていない限り進入は難しそうだ。
前回と今回調べた限りだと、最下層の坑口は全て塞がれてしまっている。
調査途中のため詳細は記載しないが、山肌の中腹に塞がれていない坑口を発見した。
ただ、その場所へアクセスするのはちょっと難しそうだ。
だからこそ塞がれていないのだろうが、今後とも調査は続行していくつもりである。
ついに発見!侵入しました!!
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