なんでも、山中に巨大なコンクリートの監視所があるという。
そして、頑張ればそこに入ることも出来るという。
じゃ、頑張っちゃいますか(^^)/

ハイエースだとちょっと厳しいという事で、maya氏の車で現地へと向かう。
山道に入ると、なかなか激しい未舗装の荒れた急な上り坂。
車体の下回りをガリガリとこする音がする。
てかこれ、普通車でも厳しいんじゃ・・・(^^;

これ以上は無理!
という場所で車を駐め、山へと分け入る。

本当にこんな山の中に遺構なんてあるのか!?
ましてや、地下壕とか・・・。

掘割のような地形を藪を漕ぎながら進んでいくと・・・。

奥のほうに何やら壕口のようなものが見えてきた。

突然視界が開ける。
あった、壕口だ。

かなり下に向かって下っているが、それだけ埋まっているという事なんだろう。
するりと内部へと潜り込む。

内部は人が立てる程度の高さがある。
今入ってきた壕口が上部に見えている。

洞窟陣地なのだろうか。
奥に向かって坑道が続いている。

すれ違いも厳しそうな坑道を奥へと進んでいくと・・・。

小部屋のような構造の場所にたどり着いた。

ここから更にいくつかの坑道が続いているので順番に見に行ってみることに。

やはり洞窟陣地なのだろう。
馬蹄形の坑道だ。
先ほどよりも多少広く掘削されている。

穴の断面が四角形になってきた。
この先、曲がっているようだが、まだまだ奥がありそうだ。

角を曲がる。
思いのほか規模が大きい地下壕だ。

構わず進んでいくと、突然奥からコウモリの大群が飛び出してきた。

ものすごい数のコウモリが、ぎゃあぎゃあ言いながら突っ込んでくる。
『コウモリは超音波を出しているから、暗闇でもぶつからない』なんて大嘘だ。
ばちばちと体にコウモリがぶつかる。

この奥にも開口部があるのだろう。
この付近はコウモリの住処となっているようだ。

その先には階段があり、ちょっと高さが変わっていた。

まだまだ奥があるようだ。
行ける所まで行ってみようと、どんどんと奥へ。

崩落しているらしき土砂の山を乗り越えていくと・・・。

その先は掘りかけなのか、閉塞していた。

しかし、そのすぐ近くの分岐の先には階段が作られている。

階段から見上げると、遥か上方に抜け穴があるのが見える。

登っていくにはちょっと危険すぎる感じなので、ここは深入りせず・・・。
ま、どっちみち外に出るだけだしね。

今来た坑道を戻っていく。

そして、まだ潜っていない坑道へと足を進める。
壕床に土砂が溜まり、めちゃめちゃ狭い。
這いつくばるようにして進んでいく。

その先は広くなったものの、今度は水没だ。
深さはそれほどなく、長靴で難なくクリアできた。

そして、水没の先にあった壕口から脱出!!
延長もあり、なかなか楽しめる壕であった。

次に、この山中に巨大コンクリート遺構があるというので探しに行ってみる。

荒れた山肌を進んでいくと、突然コンクリートの構造物が現れた。
コンクリートの高さは 140cm程度。
監視所なのだろう、地面すれすれにのぞき窓がついている。

覗き窓のスリットは、無理をすれば頭が入りそうだ。
這いつくばり、頭を隙間にねじ込んでいく。

そして、隙間からカメラをねじ込み、内部を撮影。
内部はがらんどうだったが、床に穴が開いている。
これは、どこかに入口があるはずだ。

しかし、周囲には入口らしきものは全く発見できない。

その後も、山肌を調べながら歩いていくと・・・。

またまた超巨大なコンクリートの監視所が。
先ほどの遺構より距離はそれほど離れてはいない。

そして、そのコンクリート遺構の先に、ついに壕口らしき縦穴を発見した。

3m近い落差があるようだが、土砂が流れ込んでいるので降りてもまた、よじ登ってこれそうだ。

という事で、早速潜りに行ってみる。

縦穴から小さな壕口を入り進んでいくと、盛大に崩落した部屋にたどり着いた。
天井ごと土砂が落ちてきているようで、部屋の中央には大量の土砂が堆積している。
部屋に入り土砂の上から足元を見ると、今来た坑道のほかに、3つの穴が土砂に埋もれかけていた。

では順番に見に行ってみよう。
まずは1つ目・・・。
うん、とても狭い・・・。

狭い空間に体をねじ込んでいく。
ちなみに狭いのは崩落個所だけで、その先は坑道が伸びていた。

しかしその先はちょっと広い空間があったのみで閉塞。
これ以上進めないようなので、再び崩落している部屋へと戻り始める。

そして、次の穴へ、再び体をねじ込んでいく。
久しぶりにこんな狭い穴をくぐり抜けた。

隙間を抜け、坑道を進んでいく。
すると、行き止まりの上部に巨大な縦坑が!!

見上げると、先ほどの監視所の1つなのだろう、コンクリートの遺構が見えている。
上に上がるには落差がありすぎて無理だったが、これは場所的にも、後から見た監視所の内部だろう。

再び崩落部屋へと戻る。
どうやら、この崩落した部屋から放射線状に坑道が伸びているらしい。

最後に3つ目の穴へと入ってみる。
落差があるため、足からゆっくりと進入する。

入ってくのに躊躇するような小さな穴だが、とりあえず突入!

坑道を進み、再び行き止まりに。
閉塞付近にはごみのようなものが散乱している。
そして、上部にはまた縦坑が伸びている。

上を見上げると、コンクリートの遺構が見えている。
これは最初に見た監視所だろう。
監視所のコンクリート内までかなりの落差があるが、稼働時にははしごか何かをかけていたのだろう。

この監視所が見上げられる坑道には分岐があったので、そちらも見に行ってみる。

しかし、先はなく、最後はがれきに埋もれ閉塞。

これで、この壕の行ける場所には全部潜ったので、そろそろここを脱出することに。
すでに体中泥まみれだ。

進入した壕口が見えてきた。

側面に流れ込んだ土砂を足掛かりに立て坑をよじ登り、無事に脱出!!!

こんな山の中にこれだけの規模のコンクリート遺構が残されていたのにもびっくりだが、地下坑道で内部がつながれていたというのも驚きだ。
今回案内してもらった遺構以外にも、館山にはまだまだ未発見の遺構もたくさんありそうなので、今後も探索をしていきたいと思う。
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