
ゴルフ場脇の壕を後にし、今度は二宮高校裏手付近の山肌にある地下壕を探しに行く。

平場の奥へ進んでいくと、すぐに壕口は見つかった。

壕口付近は上方が大きく崩落しており、内部から見ると天井部分に大きな穴が開いている。

早速奥へと進んでいく。
左手に早速分岐がある!

と思ったら、小さな部屋だった。

通路の中央には排水が掘られている。
当時は、蓋がされていたのだろう。

中央の排水溝に注意しながら進んでいく。
排水溝には塩ビのパイプが通っている。
これは、もちろん戦後のものであろう。

そのまま進んでいくと、十字路が。
前方は、掘りかけなのか、すぐに行き止まりとなっている。

交差部分の床にも排水溝が。

交差点の左手には、うねった坑道が続いている。
まずはこちらに行ってみよう。

ゆっくりと左手にカーブしながら坑道は奥へと伸びている。

そのまましばらく進んでいくと、やがて、閉塞となって終わっていた。
もう少し掘れば、山の斜面にぶつかりそうなのだが、掘りかけなのかな。
そういえば、壕口付近に掘りかけの銃眼があったが、もしかすると、その銃眼に接続するつもりだったのかもしれない。

再び、交差点部分まで戻ってきた。
前方には開口部が見えている。
左手には分岐があるので覗いてみると・・・。

坑道は盛大に水没している。
というか・・・。

坑道自体に壁を作り、貯水槽として利用されていたようだ。
壁の上部には昭和53年8月の掘り込みがある。
先ほどの排水溝に這わされていた塩ビパイプの関連設備かも知れない。

貯水槽の先はすぐに出口となっているようだが、水没が厳しいので貯水槽は越えずに、先ほど見えていた開口部へ向かう。

下界に出て壕口部分を見てみると、山中の山肌に、きれいな壕口が築かれていた。

そろそろ外も薄暗くなってきたので、足早に壕内へと戻る。

進入した壕口に戻ってきた。
崩落が進めば、この壕口は埋まってしまいそうだ。

日没まで、もう少し時間があるので、最後に二宮町せせらぎ公園の裏山へと向かう。

住宅地を抜け、自然豊かな山中の道を頂上付近まで登っていく。

そして、頂上付近より、目星をつけた個所で斜面を下っていく。

20mほど下っただろうか。
斜面に壕口を発見!

住宅地から近い割には訪問者はいないようで、内部にゴミは見られない。

進んでいくと、坑道は右に折れた。

そのまま奥へと進んでいく。
単純な『コ』の字構造となっているようだが、もう一つの壕口との高さを測り間違ったのか、強引につないでいる印象だ。

もう一つの壕口から外に出てみる。
辺りはすでに薄暗くなってきた。

ちなみに、もう一つの壕口には、なぜか、首のないお地蔵さんが鎮座していた。

急な斜面を登り、今度はこの斜面の反対側に行ってみる。

写真を撮っている場合じゃないほどの急斜面を下っていくと、壕口を発見。

構造は、先ほどと同じく『コ』の字型に掘られた単独壕のようだ。

進んでいくと、あっという間に反対側の壕口に。

反対側の壕口から内部を見る。
高さ幅共に、2m程度だろうか。

という事で、本日の探索はこれにて終了。
真っ暗な斜面を、草木につかまりながら、よじ登っていく。

息を切らして、山頂まで登り切った。
冷えた冬の空気が気持ちいい。

という事で、一日中、登ったり下ったりを繰り返した今回の探索だった。
今回は、以前の探索で回らなかった地下壕を中心に回ってみたが、これ以外にも未知の地下壕があるかもしれないので、引き続き情報を集めていきたい。
※ 内部図等の技術的情報に関しては、一緒に探索した 祐実総軍三等兵 さんのページが詳しいので、興味のある方は是非!
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