
降りしきる雨の中、車を 128高地の壕に向かい、移動させる。

128高地の壕に向かう前に、付近にある、洲ノ埼海軍航空隊の射撃場跡地 を見ていくことに。

ここには、機銃の調整のために的として使用されていた巨大な壕が、いくつも並んでいるのだ。

現在は、壕の前方に木々が植林されており、全体を見渡すことは難しい。

しかし、木々の隙間に、巨大な的が存在する様は、本当に圧巻だ。

射撃場を後にし、今度は128高地の壕へと入っていく。
ここは、以前に何度も訪れて いるが、扁額が残されていたりと、見どころたくさんの壕だ。

壕の天井に刻まれた、竜のレリーフ。
戦意高揚のために作られたという話もあるが、はっきりしたことは分かっていないようだ。

まずは、西側のガレた坑道を進んでいく。
この付近は素掘りのままで、崩落も激しい。

分岐する坑道は、比較的崩落も少ない模様。

どんどんと奥へと進んでいく。

龍のレリーフのあった、中央部分に比べると、この辺りはまるで洞窟陣地のようだ。

壕床もだいぶぬかるんできた。

更に奥へと進んでいくと・・・。

山の斜面に向かって開口している壕口を発見。

そして、分岐を奥へと進んでいくと・・・。

他にも開口部を見つけることができた。

ガレのある西側エリアは、構造は複雑ではないものの、いくつかの坑道が入り組んでいる。

枝坑が伸びているので行ってみると・・・。

ここにも抜け穴のような開口部が。

そして、反対側の通路の奥には、掘削途中で放置されたままのセメント袋が、湿気により、完全に硬化していた。

西側エリアを一通り回ったので、今度はメインの中央部分を見て回る事に。

中央部分はコンクリートにより固められ、他とは違う造りとなっている。

しかし、コンクリートの巻き立てがある空間から伸びている坑道は、素掘りのままだ。

コンクリート巻きの地下壕も良いが、無数のつるはしの跡が残る坑道も、とっても良い雰囲気だ。

付近には下層に伸びる坑道もあったのだが、完全に水没しており、内部の状態は分からなかった。

きれいに巻きたてられた部屋に残されている、『作戦室』の扁額。
コンクリートを練り、立体的に壁面に直接作られている。
このようなものが残されていること自体、かなり珍しいと思う。

そして、作戦室の隣の部屋には、『戦闘指揮所』の扁額が。
こちらも同様に、壁面に直接作られていた。

そして、この壕には上層階もある。
階段は以前よりかなりガレた状態だが、通り抜けて上に上ることが可能だ。

階段を埋め尽くすほどのがれきの上を登っていく。

狭い隙間ずりずりと登っていくと、なんとか上層部に行くことが出来そうだ。

上層部に登ると、右手はすぐに山肌に向かって開口していた。
左手には、坑道が伸びている。
高低差を埋めるための階段もある。
早速行ってみよう。

階段をのぼり、振り返って撮影。
かなり荒い作りの階段だ。

階段の先には数センチほどの水没区間が。
その先はすぐに外へと開口していた。

上層部には他に抜けられる所は無いので、再びガレた階段を降り、下層階へ戻ることに。

上から見ると、まるで縦坑のようだ。
とても階段が構築されているようには見えない。

がれきの上をずるずる下っていくと、やがて、がれきの下から本来の階段が見えてきた。

という事で、全ての坑道を回りきったので、そろそろ 128高地の壕を出ることに。

時間的にはそろそろいっぱいいっぱいだったが、すぐ近くに東京湾要塞地帯標 があるので見に行くことに。
普通に道路を歩いていけば数分の距離なのだが、山頂付近に砲台跡が残っているという事で山を越えていくことに。

山頂付近に登ると、砲台跡はしっかりと残っていたのだが、写真だとさっぱり分からなかった (^^;

そのまま山を下り、東京湾要塞地帯標の所まで。
そして、すぐ近くにある壕口へと突入する。

壕内は、かなりの崩落があるが、なかなかの広さがありそうだ。

早速分岐発見!!
とりあえず、左手を先に見に行ってみよう。

ガレた坑道をぐるっと回って、入口付近に戻ってきた。
途中、いくつかの枝坑はあったが、基本的には周回している作りの壕だ。

分岐の右手はしばらく行って山の斜面に開口していたようだったが、現在は埋まってしまっているようだ。

一通り壕内を回ったので、そろそろ壕を出ることに。
辺りは既に日没間近だ。

ということで、雨の中、一日かけて立山周辺を回ってみたが、館山周辺にはこれ以外にもたくさんの壕があるので、時間を取ってまた訪問したいと思う。
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