
壕口は、コンクリートにより固められているが、軍の構築した陣地にしては様子がおかしい。

内部をのぞき込んでみると、壕口付近には水槽が作られていた。
おそらく戦後に井戸として整備していたのだろう。

内部に進むと、すぐに右手に枝坑が伸びていたので、まずはこちらを見に行くことに。

この枝坑は20m程度で行き止まりとなった。
塞がれているように見えるので、どこかの法面に当たっているのかもしれない。

今来た枝坑を戻り、再び壕口付近へと戻っていく。

壕口付近にある、井戸の構築された辺りまで戻ってきた。

続いて、本坑と言うか、幹となる坑道を進んで行く。

本坑を進んで行くと、 3方向への分岐が!!
こういうのはテンションが上がる。
案外複雑な内部構造をしているのかもしれない。

まずは左手の広めの坑道へと進んでみる。
天井部分が大崩落し、壕床に土砂が堆積している。

しかし、その土砂の上によじ登ってみると、奥にはまだ進める坑道が見えている。

支保工だろうか、杭のようなものがいくつも見られる。

横 1メートル、高さ 1.8メートルほどの坑道を進んで行く。

しかし、この坑道も、この先すぐに塞がれていて行き止まりとなっていた。
進入した壕口と同じ方向に曲がって進んでいたので、法面にあった別の壕口を塞いでいるのだろう。

先ほどの分岐まで戻り、今度は真ん中の坑道を進んでみる。

壕床には若干の水没が。

しかし、深さは長靴程度なので、問題なく進んで行けそうだ。

30メートル以上進んできているが、まだまだ奥がありそうだ。

坑道の幅が狭く、圧迫感がすごい。

そのままどんどんと奥へと進んで行くと・・・。

こんな奥で、また分岐が!!!
いったいどうなっているんだ、この地下壕は。

まずはちょっと広そうな右手の坑道へと進んで行く。

あ、行き止まりの所になにやらいる!!

ちょっと近づいてみる。
ハクビシンだ。
おそらくここを塒としているのだろう。

行き止まりも見えていたし、あまり刺激してもかわいそうなので、最奥部までは行かず、分岐部分まで戻る。

そして、かなり狭そうな左手の坑道を進んで行くことに。

どんどん奥へと進んで行く。
ちょっとありえないくらい幅が狭く、両腕が壁にズリズリと擦る。

城ヶ島の洞窟陣地に潜った際、狭いなあとは思ったが、ここはその比では無いくらい幅が狭い。
背中側に回したウエストバッグもズリズリと擦りまくっている。
奥に全く光は見えず、風の流れも無い。

結構な距離をそのまま進んで行くと、やがて行き止まりが見えてきた。

やはりこの坑道も行き止まりなのか。
この狭さの坑道を何人でどうやって掘っていたのだろう。
すれ違いなど絶対に不可能なので、大勢で協力して掘り進むにしても、かなり苦労したのではないか。

狭い坑道内で体を 180度回転させ、今来た狭い道を戻ることに。
戻る際に撮影した動画がこちら。
ズリズリ聞こえるのは両腕が壁に擦れる音。
たまにチリチリ鳴るのは、霊的な何かでは無く、ウエストバッグにぶら下げた熊避けの鈴です。
普段は音がしないようにネオジム磁石で留めてあるのですが、あまりの狭さに磁石がずれまくっていました。

という事で、入口付近まで戻ってきた。

しかし、先ほどの 3つに分かれている場所の右手をまだ確認していないことを思い出し、そちらを見に行くことに。
右手の坑道を進んで行くと、この写真のような分岐が 3か所ほどあった。
どの分岐も、片方はすぐに行き止まりで、もう片方は奥へと続いていた。

結局最後はどの枝坑も行き止まりとなっていたのだが、行き止まりの手前の足元に、 高さ 90cm程度の小さな横穴が開いているのを発見。

幅は 50cm程度だろうか。
コンクリートで枠が作られている、謎の枝坑だ。

荷物を全ておろし、小さな穴へ体をねじ込んでいくと、なんと奥は広くなっており、まだ先へと進めるようだ。
壕床の土砂により高さがあまりないため、ほとんど四つん這いの状態で奥へと進んで行く。

ごく短い枝坑の分岐があったものの、20m程度で崩落跡が見えてきた。
同行した すじ氏はあの上を越えて更に奥へと進んだようだが、自分の身体の硬さでは、匍匐で越えるのは厳しそうなので、これ以上は進むのを諦めた。

潜り抜けてきたコンクリートの枠の所まで、戻ってきた。
ここ、抜けられるのかな・・・。

頭から行くか、足から行くか、何度か試してみた後、結局足の方から体をねじ込んで脱出することにした。

体中を泥だらけにして壕の外へ出てきた。
自分以外も泥だらけだ。
同行者の 祐実総軍三等兵氏が、歩測により内部のマッピングしていた。

匍匐前進の先も気になるし、ここはまた潜りに来たいと思う。

という事で、大磯付近の地下壕を探索したが、この付近には他にもまだ物件があるという事なので、いずれまた、再訪問してみたいと思う。
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