Digital Artworks TeeART Blog.

デジタルから穴ログまで、日々の改造・探索を綴ります ((((っ´ω`)っ

[戦跡] 浦賀にある巨大地下壕に潜ってきた - 前編  2020-06-25

神奈川県は浦賀にある千代ケ崎砲台跡
その周辺には数々の遺構があるのだが、今回、新たな地下壕が発見されたとの情報を得て、早速潜りに行ってみた。


KB200614_083758.jpg
浦賀にある海軍機雷学校跡地付近で yakumo氏と待ち合わせ、早速潜る準備をする。
今日は雨模様で湿度が高く、蒸し暑い。




KB200614_090815.jpg
山肌にある埋もれかけた穴から地下壕内部へと体を滑らせる。




KB200614_090827.jpg
壕口付近は大量の土砂や廃棄物に埋もれていたが、すぐに立って歩ける状態になった。




KB200614_090931.jpg
yakumo氏は以前に内部を回っているが、自分はここに潜るのは初めてだ。
氏の案内の下、まずは右手へと進んで行くことに。




KB200614_091157.jpg
旧軍が掘った地下壕は、基本的に碁盤の目になっているものが多いのだが、ここはどういう訳か、変な分岐が多い。
まるで、半田地下壕の残柱式の掘削のようだ。




KB200614_091246.jpg
壕口はほとんど埋まっているが、山肌に沿って進んでいるため、所々、光が差し込んでいる。




KB200614_091334.jpg
また、壕口に近いため、昭和中期のゴミが散乱している。
ビンの殺虫剤は、六浦の地下壕でも見かけたが、ラベルまできれいに残っているのは貴重かも。




KB200614_091605.jpg
場所によっては、きれいに掘削されているようだ。
左手にはいくつもの分岐があるのだが、まずは外周に沿って回っていく。




KB200614_091738.jpg
地盤が悪いためか、ガレが増えてきた。
支保工だろうか。
杭が残されている。




KB200614_091803.jpg
ガレの向こうに何かが見えてきた。




KB200614_091824.jpg
そこにあったのは、コンクリートで構築された水槽だった。
水脈に作られているのだろうか。
今でも水を湛えている。
yakumo氏より、話は聞いていたのだが、実際に見ると、なかなかすごい。




KB200614_092416.jpg
その先の部屋には日本軍の防毒面の残骸がたくさん転がっていた。




KB200614_092516.jpg
防毒面の目の部分のガラスが並んで落ちていた。



KB200614_092535.jpg
防毒面の吸収缶もたくさん落ちている。
周囲に木片もたくさんあるので、防毒面を入れていた棚でもあったのかもしれない。




KB200614_093005.jpg
壕内は、分岐が多く、既に自分の位置は良く分からなくなっている。




KB200614_093046.jpg
まあ、ベテランのyakumo氏も一緒だし、出られなくなることは無いだろうから、気にせず奥へと進んで行く。




KB200614_093501.jpg
こんな所に、また、殺虫剤の瓶が落ちている。
今度は、フマキラーだ。




KB200614_094126.jpg
本当に地盤が悪いのだろう。
所々天井が落盤し、壕床にガレ山を作っている。




KB200614_094305.jpg
ガレ山の横に、また水槽が。




KB200614_094323.jpg
今度の水槽は水が枯れている。




KB200614_094508.jpg
そして、壕床にはたくさんの木片が。
木造の建物をはめこんでいたのかも知れない。




KB200614_094834.jpg
どんどん奥へ進んで行くと、崩落具合が酷くなってきた。
なかなか危険な雰囲気だ。




KB200614_095515.jpg
見た目、崩落でもう先には行けなそうに見えても、ガレ山に登ってみると、まだ先があったりする。




KB200614_095615.jpg
荒れた壕内を進んで行くと・・・。




KB200614_095850.jpg
坑道を塞いでいるような、コンクリートの壁が出現。
なんだこれは!?
隙間なく埋められているので、奥がどうなっているのかは分からないが、これは気になる。
結局、今回はこの裏側がどうなっているのかは分からなかったので、次回探索の際はもっと詳細に調べてみたい。




KB200614_095953.jpg
付近には、また水槽が出現。
いったい、この壕にはいくつの水槽があるんだろう。




KB200614_100115.jpg
そして今度は、高くまで石積みされている坑道を発見!
どうやら坑道を塞いでいるわけでは無く、この向こう側の大崩落を押さえているような感じだった。




KB200614_100201.jpg
ガレを乗り越えながら進んで行くと・・・。




KB200614_100508.jpg
右手に大きく開口した壕口が。
この壕口の向こう側は国の施設なので、向こうから入ることは難しいと思われる。
せっかくなので、ちょっと見に行ってみよう。




KB200614_100533.jpg
官舎だろうか。
正面に建物が建っているのが見える。
これ以上進むと外から発見されてしまいそうなので、ほどほどにして壕内に戻ることに・・・。




KB200614_100936.jpg
壕内は相変わらず崩落が激しい。
足場の悪いところを上り下りしているので、体力を消耗する。




KB200614_101040.jpg
壁に物置のような掘り込みが。
地下壕では比較的見かける構造だが、あまりきれいには掘られていない。




KB200614_101059.jpg
崩落は酷いものの、定期的に現れる水槽。
横浜の日吉にある地下壕でも、水を確保する工夫が見られたが、この地下壕は水が豊富だ。




KB200614_101302.jpg
そろそろ、もう奥へ行くのは無理そうだ・・・。




KB200614_101417.jpg
と見せかけて、ガレを登っていくと、まだ奥へと進めてしまう。




KB200614_101516.jpg
あれ!?
yakumo氏、どこ行った!?
「おーい、待ってくれー」




KB200614_101526.jpg
あ、いたいた。
しかし、もう、ここがどこなのか、さっぱり分からん (^^;




KB200614_101533.jpg
がれきの上を乗り越えて、必死になって進んで行くと・・・。




KB200614_101748.jpg
やっと、普通に歩ける坑道に出てきた。
壁にスプレーで何か書かれている。
調査が入っているようにも見えないし、戦後の落書きなのかな。




KB200614_102016.jpg
壁面にまた掘り込みが。
規模も大きい壕だが、いろいろな遺構が残っている。




KB200614_102031.jpg
最奥部付近の坑道を進んで行くと・・・。




KB200614_102048.jpg
人為的に塞がれているような石積みが。




KB200614_102119.jpg
顔を突っ込んでみる。
奥があるような、無いような。




KB200614_102122.jpg
奥のほうまで石が詰め込まれているが、坑道自体は掘られているようだ。
気になるが、これ以上は分からないので、先に進む。




KB200614_102216.jpg
もう、水槽が出てきても、また出たか!くらいに驚きが薄くなってきた・・・。
水槽ごとに、左官屋さんが作ったみたいなものや、型枠にコンクリートを流したものなど、ある程度のバリエーションはあるのだが、とにかくこの地下壕にはたくさんの水槽がある。




KB200614_102407.jpg
坑道の中央にあるのは、排水溝だろうか。
大きな岩は天井が落ちたのだろうか。




KB200614_102614.jpg
碁盤の目という訳ではないが、比較的真っ直ぐな坑道が続く。




KB200614_102844.jpg
相変わらず、定期的に出てくる水槽。




KB200614_102921.jpg
しかも、この水槽の水はとても透き通っている。




KB200614_102925.jpg
既に1時間半以上潜っているが、まだ、半分も回っていないのではないか。
まだまだ行っていない坑道だらけだ。




KB200614_103544.jpg
このエリアの水槽の水は、エメラルドグリーンでやけに神秘的だ。




KB200614_103607.jpg
歩きやすい坑道がしばらく続いたのだが、またもや壕内がガレてきた。




KB200614_103735.jpg
大きなガレ場を乗り越えると・・・。




KB200614_103759.jpg
またもや、きれいな水を湛えた水槽が。




KB200614_103835.jpg
しかも、コンクリートで作られている水槽の質も、とても良い。
照明の当て方次第では、幻想的な写真が撮れそうである。




KB200614_103912.jpg
盛大な土砂を超えていくと・・・。




KB200614_104236.jpg
真っ直ぐな坑道が現れた。
まるで、今までのガレている坑道が嘘のようだ。
排水も切られており、丁寧に掘削されている。




KB200614_104542.jpg
しかし、きれいな坑道の先は再び盛大に崩れていた。




KB200614_104603.jpg
もともときれいに掘られていた地下壕の一部が、このように崩落により形を変えているのかも知れない。




KB200614_104606.jpg
しかし、すごい崩落だ。




KB200614_104615.jpg
高低差もあるので、滑り落ちないように、ゆっくりと下って行く。




KB200614_105043.jpg
天井が全て剥がれ落ちて、瓦礫が壕床を埋め尽くしている。




KB200614_105138.jpg
水槽の中には、当時の物だろうか、木片が沈んでいる。
ずっと水中に沈んでいたせいか、とても良い状態のまま保存されているようだ。




KB200614_105443.jpg
と言うことで、今回は探索記事前半と言うことで壕内を、回ってきたが、次回は更に深部へと進んで行く。




KB200614_105522.jpg
そこには、工区だったと思われる機械台座や、洞窟陣地と接続された銃眼などが遺されていた。

後編へと続きます



※ ちなみにこの地下壕は長瀬洞窟陣地と言う名称のようです




関連記事

コメント

自分的には壕よりフマキラーに感動しましたw。1920年にはもうこの名前であったんですねー。知らなかった!

  • 2020/06/25(木) 22:01:38 |
  • URL |
  • Kei #-
  • [ 編集 ]

>> Kei さん

ん!?
なんで 1920年!?
と思って沿革を調べたら、なんと、1920年 には既にフマキラーという名前が存在していたんですね!!
フ・マ・キラー という、名前の由来も初めて知りましたが、なるほどと感心してしまいました(*´ω`*)

楽しく読ませてもらってます!
あの時は遅れてしまってすみません💦

  • 2020/06/26(金) 07:30:28 |
  • URL |
  • あきひさ #-
  • [ 編集 ]

>> あきひさ さん

ありがとうございます❣️
後編には登場してもらいますけど、ハンドルネームとかあれば教えてね!
問題なければ、この名前のまま書かせてもらいます😊

あきひさで構いませんよ。(^^)

  • 2020/06/27(土) 05:25:00 |
  • URL |
  • あきひさ #-
  • [ 編集 ]

(-ω-ゞラジャ
その名前で行きます!

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://teeart.blog107.fc2.com/tb.php/569-549284be
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)