
金曜日仕事から帰宅し、ハイエースの背中に自転車を積む。
横浜は夜になっても気温が 30℃近くある熱帯夜だが、どこかで車中泊出来るかな・・・。

甲州街道を長野方面に進み、中央自動車道へ。
とりあえず、標高の高いところで寝ようと、八ヶ岳PAまで走る。

日にちが変わる頃に、八ヶ岳PAに到着。
窓を開け放った車内は気温 26℃程度と、めちゃくちゃ快適だ。

暑さ対策をいろいろと考えてきたのだが、扇風機を回すとちょっと寒いくらい。
一人で乾杯し、早々に寝てしまった。

翌朝は良い天気。
でも、気温はぐんぐん急上昇。

今回、廃列車を見に行くのが目的なのだが、実はもう一つの目的がある。
それは、自転車の整備だ。
横浜でやっても良いのだが、ガレージのあまりの暑さに作業する気力が失われていたのだ。
きっと、長野あたりで作業すれば涼しいだろう。
松本市内から国道158号を平湯方面に向かっていく。

そして、以前、親不知の旧道探索の帰りに立ち寄った、廃道区間 のロックシェッドの下へ車を停める。
ここなら涼しいし、誰も来ないし、整備するには快適だ( *´艸`)

整備内容は、ハンドルとシートポストの交換だ。
Amazonで怪しい格安のカーボンパーツを買ってみたのだ。

これ、大丈夫なのか!?
と、思うほどに軽いカーボンハンドルに付け替える。
強度的な不安はあるが、探索時は跨っているよりも担いでいるほうが長いので、重量は軽ければ軽いほうがいいのだ。

シートポストも、色褪せたアルミ製から、カーボン製へと交換。
うん、いい感じだ。

ちょっと廃道をうろうろと運転してみたが、とりあえずは問題なさそう!
自転車を積み込み、整備終了!

とりあえずは、廃道区間を抜け、富山県方面へと車を走らせる。

平湯からは、国道471号を経て、国道41号へ。
この道も、整備が進み、昔に比べてかなり快適になっている。

快適なワインディングが連続し、本当に気持ちの良い道だ。
しかも、大好きなロックシェッドが次々に登場する。

その構造も様々で、走っているだけで十分に楽しめる。

気持ちよく走っていると、前方に建設途中の橋が見えてきた。

車を停めて、見に行ってみる。
どうやら41号のバイパスの橋を架けているらしい。
主塔があるし、吊り橋かなと思ったが、完成予想図の写真を見るとリブアーチ式の橋のようだ。

このように、仮設の塔を立てて、吊りながら建設を進めているのだが、間近で見ると、なかなかの迫力だ。
でも、寄り道ばかりしていると、到着がどんどん遅くなってしまうので、早々に引き上げる。

富山市内が近づいてきた。

ガソリンはまだ半分以上残っているが、富山市内の方が安そうなので、早めの給油をする。

そして、能越自動車道で、一気に能都町まで!!
初めて乗った能越自動車道だが、かなりの距離があるのに全線無料 ( ゚Д゚)
乗り降りももちろん自由だし、これ、便利すぎる!!

高速を降り、海沿いへと向かう道は、本当にこの道で合ってるのか!?と思うほどの狭隘道路。
でも、この道以外に地図には道が表示されていないし、きっと大丈夫・・・。

海岸線に近づいてきた頃に突然現れた、廃線の遺構。
草生した感じがこの時期ならではだ。

ま、とりあえず、放置されている列車を見に行こう。
地図を確認し、列車放置場所の南側からアプローチできるポイントを探していく。
まずは、線路にたどり着かなくちゃ。
急な階段状の坂道を登っていく。

坂道の頂上は、小さな踏切と一軒の家が。
車ももちろん入れないし、この家の引っ越しは大変そうだな・・・。

廃列車に向かい、自転車ごと線路跡を進んで行く。

しばらく進んで行くと、だんだん藪が濃くなってきた。
自転車はここに置いていったほうが良さそうだ。

足元に時折見える線路を見失わないように、藪をかき分けて進んで行く。

しかし、藪の濃さはどんどん勢いを増す。
暑いし、蜘蛛の巣は絡まるし、茨の棘が刺さるし、もう、嫌になってきた。

せっかく 500Km以上も走ってここまで来たのに、廃列車を見ないで帰るわけには行かない。
一旦踏切まで戻り、今度は北側からアプローチしてみることに。

坂道を下って、一旦海沿いまで出る。

そして、廃線の築堤 (黄色いライン) を横目に、北側を目指す。

今度は北側にある、スポーツ公園から線路へとアクセス。
なんと、遊歩道 (ではないけど) のように線路まで踏み跡が続いており、めちゃめちゃ簡単にアクセスが出来た。
自分が訪れた際も線路上で、撮影に来ていた二人組の女子とすれ違ったくらいだ。
さっきまで必死に激藪と戦っていたのは何だったんだ・・・。
それはそうと、森の中の車両が見えてきた。

自分がこの存在を知った写真では、森の中にポツンと残されてるようなイメージだったのだが、実際は、スポーツ公園脇の高架の下に置かれている。

でも、十分に魅力的な姿だ。
これが見たくてはるばる能登半島まで来たのだ。

車両の左手に回り込んでみる。
水垢で汚れているが車両自体の痛みはそれほどなさそうだ。
側面には、給油口が見えている。

今度は車両の反対側に回り込む。
自分のすぐ後ろは激藪だ。
もし先ほど、藪漕ぎを諦めずに突き進んでいたら、ここに出てきたと言う事か。

車両の周りをぐるっとしてきた。
2003年に開港した、のと里山空港のPR広告が掲げられている。
ちなみに、廃線となった、のと鉄道能登線の運行は、2005年までである。

車体の下に潜り込んでみる。
普段間近では見られない機器が見放題だ。
配管の痛みも少なく、まだまだ整備すれば動きそうな感じだった。

唯一目立った錆があった運転台の扉。
外から破壊されたようにも見えないし、この場所だけ痛みが激しいのは謎である。

一通り車両を見ることができ、満足したのでそろそろ戻ることに。
このまましばらく進んで行くと、小さな踏切跡があり、そこからスポーツ公園側に抜けることが出来るのだ。

うん、見ることが出来て良かった。
またいつか見に来るよ!!
と、思いつつここを後にしたのだが、帰宅後に新事実が発覚!!
なんと、この場所から 25Kmほど北上した珠洲市にも、廃車両が放置されているというのだ!!
しかも、築堤の上に、雨ざらしになっているという。
事前にいろいろ調べていればもちろん見に行った。
だけど、行く前に色々調べてしまうと、自分で探索する楽しみが減ってしまうので、極力事前情報は少なめで現地を訪れるのが好きなのだ。
ということで、 もう一両も近いうちに見に行きたい と思っている。

車両の周りがぬかるんでいたので、お気に入りのスニーカーが汚れてしまった。

そもそもこんな格好で探索するなと言う話なのだが、涼しい地下壕と違って、北陸といえど、日中は猛烈に暑いのだ。
でも、こんな格好だったからこそ、激藪を引き返して簡単に現地までアクセスできたのだから、まあ、結果オーライだ。

駐車場に戻り、スニーカーを洗い、体を冷やす。
帰りは氷見辺りでお風呂に入って、また、長野県位まで走り、車中泊しよう。

往時は時間の都合もあったので、無料の高速でここまで来たが、帰りは急ぐわけでもないので、海沿いを南下していくことにした。
おまけの帰り道編に続きます
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