
佐久間ダム周辺の遺構を見て回ったので、今度は天竜川を上流方向に北上し、通行止め区間の反対側を見に行ってみることにした。

佐久間ダムから北上する、愛知県道1号線は、いい感じのトンネルが次々と出てくる山岳道路だ。

離合に難儀するほどの狭さではなく、対向車に注意する必要はあるものの、なかなか快適に走れる。
これから向かうと思われる道の先に、ロックシェッドが見える。

対岸から見ていた際は、けっこうな土被りがあるように見えたが、それほどでも無いようだ。

急峻な山岳道路にあるこのような近代建造物は、なんだかとっても安心できる。
しかも、開口部のデザインも最高だ。

落石防止フェンスの内側に、大きな岩が・・・。
押しつぶされかけている、ガードレールとデリニエータが不憫だ。

旧富山村 (とみやまむら = 現豊根村) までやってきた。
道沿いに、一軒のガソリンスタンドがある。
構内はとてもきれいだが、現在も営業中なのだろうか。
15年位前、自分が仕事で中部地区の燃料油の担当をしていた際は、このスタンドには、昭和シェル石油のガソリンを運んでいた。
大きいタンクローリーでの配送が出来ないので、小さい車を手配するのが大変だった記憶がある。

せっかくここまで来たのだから、温泉にでも入っていくことにした。
本日は週末のため、開いているはずだ。

駐車場に車を停め、受付へと向かう。
すると、設備故障のため、本日は無料で構わないとのこと。
まあ、温泉にさえ浸かれれば問題ない。

完全に貸し切りの湯船に入り、ゆっくりと体を温める。
流れ出ている温泉水が熱すぎたり、湯船の端っこが冷たすぎたりしたが、こういうのもまた良い ( *´艸`)

温泉を出て進んでいくと、信号機が。
こんな山の中の1本道に信号など必要なのか!?
とも思うが、実はこれ、この村で育った子供たちが街に出た際に、初めて目にする信号機に戸惑わないようにと、この場所に建てられたという。
だから、小中学校への分岐にあるのね。

そして、その先には天竜川対岸へと渡る鷹巣橋が。

何と言うこともないようなつり橋だが、昭和31年の竣工時には村人が集まり盛大にお披露目されたようだ。

橋を渡っていくと、すぐに大嵐駅だ。

ここ、大嵐駅は、ホームの両側にトンネルがあるのだ。
向かって左側 (長野県方面) のトンネル。

そして、こちらが右側 (静岡県方面) のトンネルだ。
このようにホームの両側がすぐトンネルになってるのは珍しいのかな!?
と思ったけど、神奈川県にある横須賀線田浦駅なんかも同じような立地か。
まあ、両方向共に、トンネルの長さが桁違いだけど。

おそらく先ほどの橋の写真と同時期のものだろう。
大嵐駅の開業に、たくさんの人々が集まっている。

佐久間ダム建設による路線変更により、水窪駅からトンネルをくぐって、ここ大嵐駅に電車がやってくるのだ。
水窪駅との位置関係はこんな感じ だ。

その光景を見ようと待っていたら、トンネルの中から電車が。

そして、しばらくの停車後、反対側のトンネルの中に吸い込まれていった。

電車を待つと言っても、1時間に1本くらいは電車が来るようなので、遅めのお昼を食べて時間調整して丁度いいくらいだった。

大嵐駅でのんびりしすぎたので、時刻はあっという間に 17時を回ってしまった。
暗くなる前には、通行止め部分を見に行きたい。
と言っても、大嵐駅からすぐの、このトンネルを抜けたところがその通行止めの場所だ。

以前訪れた際 はトンネル内の照明は消えており真っ暗だったが、今日は照明が点いている。
1200m 程度の長さのトンネルだが、内部に離合できるスペースは一切なく、対向車が来た場合は、どちらかが延々とバックすることとなる。
まあ、すぐに通行止めなので、対向車がいる可能性は限りなく低いのだが。

トンネルを抜けると、数十メートル先はもう通行止めだ。
もう、暗くなり始めているが、ちょっと進むと廃車になった車が放置されているはずなので、ちょっと見に行ってみる。

少し進むと、その車両は以前と同じようにそこにあった。

切り立った崖沿いにあるので、ガードレールが落ちると同時に、この車両も湖の底に消えてしまうのかもしれない。

この道の先が、この記事の前編 にある通行止めの個所とつながっているのだ。
いつか、踏破してみたいなあ。

辺りはすっかり真っ暗になってしまった。
長いトンネルを抜け、もう一本ある短いトンネルの先の大嵐駅に戻る。
しかし、道路が波打っているな。
明日、日曜日も仕事は休みなので、このまま峠道を北上し、100Kmほど走った所にある道の駅蔦木宿まで行くことに。

のんびり駅を見ながら北上しようと思っていたのだが、通行止めのようだ。

路肩が決壊しているようで線路沿いには進めそうもない。
仕方ないので、そのまま県道を進んでいく。

走ったことのない道を走りたかったので、国道 151号に抜けようかと思っていたのに、国道 418号の西向きも工事中のため通行止め。
仕方ないので、国道 418号を北上していくことに。

国道 418号はこの先で国道 152号と合流する。
どんどんと北上していくと・・・。

またまた通行規制の案内板が。
雪の時期は抜けられるルートが限られているようだ。

と言うことで、三遠南信道の無料区間へと。
山の中とは思えない、快適な道路だ。

しかし、そんな快適な区間もあっという間に終わりだ。
ここからは県道 251号線を進んでいく。

県道 251号が国道 153号に合流する前の区間は、激狭の険道だった。
ちょっと前の交差点で、県道ではなく集落方向に抜けるのが正解だったのだろうが、かなり狭そうな道だったので、ちょっとワクワクして進んできてしまったのだ。

予想通り、かなり狭く険しい道が続く。
離合スペースもほとんどなく、対向車が来たらどうしようと思っていたのだが、こんな道を抜ける人はいないようで、この区間での対向車はゼロだった。

その後は、国道 153号を快適に走り、伊那市市内のコンビニで小休止。

気温は市街地だというのに、マイナス 5度を下回っている。

大嵐を出てからおよそ 5時間。
国道 20号沿いにある、道の駅蔦木宿に到着。

翌日は蔦木宿併設の温泉に浸かり、国道 20号線からのんびり帰りました。
この2日間での走行距離はおよそ 700Km。
有料区間はゼロでした。
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