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[戦跡] 観音崎北門第二砲台探索  2009-05-21

先日は観音崎第三砲台三軒家砲台を探索してきたのだが、前回時間が足りなくて行けなかった観音崎北門第二砲台へ行った来た。
事前の情報で、内部に入れるかもしれないと言うことを聞いていたので、期待大である。



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海岸から東京湾海上交通センターに向かい軍道を登っていくと、砲台跡の横に掩蔽部を発見。
草をかき分けコンクリートで塞がれた隙間から中を撮影してみると…。




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おおーっ超きれい!!
内部はフランス積みの煉瓦で巻かれており、奥の方には部屋みたいのが見えている。




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奥部分を拡大してみると、これはすごい。
とてつもなく入りたいけど、手持ちの資料によると掩蔽部入り口はここしかないようなので進入は無理っぽい。
奥がどうなっているのか知りたいなあ…。




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これは、現在の北門第二砲台付近の地図に、当時の砲台付近の地図を重ねたもの。
黄色に塗った部分が6門並んだ砲台。
一番左側(北側)の砲台の掩蔽部が前出の写真のものだ。
分かりにくいとは思うが、砲台ごとに掩蔽部が構築されているのが記載されている。
一番右側(南側)の砲台のすぐ横にはトンネルが掘られており、砲台横の掩蔽部からトンネル内部に通路がつながっている(青く塗った部分)。
右側の観音崎公園の文字の所にあるのは観音崎第三砲台。
また、残念ながら一部の砲台は破壊され、東京湾海上交通センターとなってしまった。




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トンネルすぐ脇にある一番右側(南側)の砲台跡。


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早速掩蔽部へ入ってみる。
入るのにはちょっとコツがいるが、成人男性の体力があれば地上に戻ってこられると思う。
ただ、進入口付近は巨大なカエルやらなにやらたくさんいるので踏まないように注意が必要だ。




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つきあたり左側にあった部屋。
奥の壁には大きな穴が開いている。




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穴は上方へと伸びているが、どこに通じているかは不明。
鉄パイプが穴の中心に上り棒のように設置されていた。




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すぐ隣にも同じような作りの部屋がある。
こちらも同様に壁に穴が開いていた。




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入ってきた通路を 90度右に折れると、トンネル内部へと通じる通路がある。




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現役当時の物と思われる電気設備が残されていた。
電球は割れてしまっているが、これも当時の物ではないだろうか。




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トンネルと通路の間はこのように塞がれてしまっている。




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塞がれてしまった部分をトンネル内部から見るとこんな感じ。



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掩蔽部から出て、今度はトンネル内部へと行ってみる。
このトンネル内部には、先ほどの掩蔽部通路との閉塞部以外にもいくつかの遺構が残されている。
トンネル上部は素堀で、落石防止ネットが巻かれていた。




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出入り口は塞がれているが、この意味不明な塞ぎ方は何か意味があるのだろうか?
まるで夜間金庫のようにも見える。




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壁面に据え付けられたブレーカーボックス。
当然通電はしていないが、いい感じに朽ち果てていた。




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塞がれた掩蔽部の中を撮影してみたのがこの写真。
煉瓦の上に塗られた漆喰がきれいに残っている。
奥の方に波板のような物が写っているが、これは昭和になってからの遺構であろう。
頑張れば内部への進入は可能だが、ここまで見えているので、実際に入っても新しい発見は無さそうである。




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トンネル内部より砲台方向を写したもの。
右側に写っている物と同じような掩蔽部入り口がもう1箇所存在していた。




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ちなみにこのトンネルは、画面左側に写っている、トンネル側面に備え付けられたスイッチを押すことにより、およそ3分間照明が点灯する。
また、トンネル内部は落盤の危険がありますので関係者以外は……。




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ん?

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コメント

北門第二砲台

こんばんは。調査お疲れ様です!
この砲台の遺構はとても貴重ですね。きちんとした保存公開が
望まれます。
北門第二砲台の観測所には行かれましたか?

  • 2009/05/21(木) 19:20:25 |
  • URL |
  • 榴弾砲 #-
  • [ 編集 ]

観測所

観測所に行くには、砲台側トンネル入り口右側の階段から登っていくのでしょうか?
途中まで登っていったのですが、藪になっていて上がることが出来ませんでした。
別の行き方があるのでしょうか?
そもそも場所を間違えているかもしれませんが…(´・ω・`)

  • 2009/05/21(木) 19:53:59 |
  • URL |
  • とのたま #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

観測所交通路

登る場所はトンネル入り口右側の階段であってます。
階段を上がり藪のなかですが石垣に沿って進んでいくと、少し開けて切通し状の交通路が現れます。交通路を進むと観測所に至ります。藪漕ぎがあるかと思いますが一見の価値ありです。トライされるときは気をつけて行ってきてください。

  • 2009/05/21(木) 20:27:32 |
  • URL |
  • 榴弾砲 #-
  • [ 編集 ]

ありがとうございました!

藪をあのまま奥へと進んで行けば良かったのですね。
当日は雨上がりで濡れていた藪だったため、躊躇してしまいましたが、次回是非見てきたいと思います。
ありがとうございました!

  • 2009/05/21(木) 20:35:20 |
  • URL |
  • とのたま #GHYvW2h6
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藪漕ぎ不要

トンネル入り口右側の階段脇の遊歩道を少し進み、右が崖、左が崖崩れ防止工事を新しくし、ベンチを付けた所が有り、その山側に黄色いペンキを塗った防衛施設と彫った石柱があり、よく見ると当時の石段がかすかに見えます。
そこが切り通しに通じ地下掩蔽部に行けます。
その手前の階段を登れば監視所に着きます。

  • 2009/05/21(木) 21:13:54 |
  • URL |
  • yakumo #-
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なるほど

遊歩道側から登っていけると言うことですね。
次回探索の際には見に行きたいと思います。
来週はまた、夏島に行く予定ですので、その際に観音崎周辺も見てきます。

  • 2009/05/21(木) 21:43:34 |
  • URL |
  • とのたま #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

おおお!
近場に住んでいながら中の様子は全く知らずにいたもので、写真を見れて感動です!
ありがとうございます(´∀`*)♪

  • 2009/05/22(金) 02:01:02 |
  • URL |
  • かじ #-
  • [ 編集 ]

>かじさん

観音崎周辺には、まだまだたくさんの遺構がありますので、順次探索していきたいと思っています。
今後ともよろしくお願い致します!

ちなみに、次回観音崎訪問の際には、走水低砲台と洞窟陣地を探索予定です。

  • 2009/05/22(金) 08:48:15 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

がんばってますね

tonotama様、ついに走水地区進出ですね。
走水低砲台は藪漕ぎが有りますが、ほぼ全ての弾薬庫にブロックの穴から入れますね。
監視所は綺麗ですが砲台部は草木に埋もれてます。
公園からのフェンス越えになりますが、以外に人が切れません。
走水狙撃陣地は3月に潜った時は、奥の作りかけの銃眼部に穴熊の様な小動物がつがいで巣穴を作っていました。
突き当たりにはTAKOハートの落書きが!

  • 2009/05/23(土) 20:00:02 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

走水低砲台

公園から砲台へ向かう斜路があるようですが、時期も時期ですので走水低砲台に行くにはかなりの藪漕ぎは覚悟しています。
これからの時期は、藪は大変ですよねー。
洞窟陣地は先日教えてもらった侵入口から入るつもりですが、ロープは持っていったほうがいいですか?
水没対策はしていくつもりですが、目の前まで行って侵入できない事態は避けたいです。

  • 2009/05/24(日) 14:04:12 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

ロープ不要

銃眼の侵入口にはすでにロープが有ります。でも
銃眼より手前に一段登った山肌に壕口が二つ(一つは
半埋)あるのでそちらが楽ですね。
自分が潜った時には多少の地下水の染み出しは有りましたが、全体的にドライでした。
出入りがしやすいので、海岸特有のゴミが捨てられているのが残念ですが、碍子なども残ってます。
走水水源地の駐車場は1時間無料です。
自分はそこからバイクで陣地近くの堤防まで漁村の道(一部未舗装路)に入って行きます。
ちなみに怪しげな排水路がありますが、上には何もありませんでした。
低砲台は海岸側アプローチにはロープありますが、見つけ難いし砲台側に降りるのに難儀します。(木々の侵食が激しい為)
残念ながらメインっぽい三つ並んだ入り口には入れませんが、他は偶然にも人が入れる程度にブロックが崩落しています。
内部はかなりいい状況です(骨の様な物、でっかいシャモジ?ゲジ付き)。
なお、斜面は滑るので気を付けて下さい。
公園のトイレは面白いポンプ式でした。

  • 2009/05/24(日) 18:04:09 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

Re:ロープ不要

レス、ありがとうございました。
で、本日平日にもかかわらず走水に行ってきました。
しかし、あまりの藪化に砲台跡は見ることが出来ず、早々に撃沈…。
また、洞窟陣地は入り口が分からずにこちらも撃沈…。
この模様は明日にでもアップします…(´・ω・`)

  • 2009/05/26(火) 00:52:41 |
  • URL |
  • とのたま #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

地下弾薬庫の左側の部屋の上方に向かうコンクリートの穴は通気口だと思います。観測所跡の西側に三角屋根をかぶった通気口があります。
それから観測所の床に空いた穴(深度5mの)は下部の司令所?の奥の天井にある穴につながっています。伝声管でもあったのでしょうか。下から見ると明かりが見えます。

  • 2010/11/19(金) 23:06:47 |
  • URL |
  • HAL #-
  • [ 編集 ]

>HAL さま

観測所から下の部屋への穴は、やはり伝声管でしょうね。
観測所の現役時に、どのように送話口が取り付けられていたのか、気になります。

最近、観音崎に行ってないけど、掩蔽部には今でも入れるのかな!?

  • 2010/11/20(土) 02:00:52 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

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