ここにはたくさんのやぐら群が存在するのだが、戦時中は周辺住民のための防空壕としても利用されていたという。
と言うことは、やぐらを拡張していたり、新たに壕を掘ったりもしているかも知れない。
これは、ちょっと見に行ってみなければ!!

某日夕刻、岩屋観音堂に到着。
日没も近い時刻からの探索だが、早速辺りをウロウロしてみることに。

駐車場に車を停めると、早速崖の下に穴を発見。

内部をのぞき込んでみると、けっこう奥まで続いているようだ。

と言っても、これもやぐら群の一部かも知れない。
まずは、やぐら群がどんな物なのかを確認しておこう。

階段を上がっていくと、山肌にたくさんの穴が開いている。
吉見百穴みたいなものを想像していたが、それとはちょっと雰囲気が違っている。

お堂の後ろに、何やらいい感じの穴が開いている。
先にこちらに潜ってみよう。

外が暗くなってきていることもあり、内部は真っ暗だ。
照明設備はあるようだが、通電していないようだ。
懐中電灯で奥を照らしてみると、壁面にはたくさんの摩崖仏が掘り込まれている。

突き当りを90度左に折れる。
奥野通路にもたくさんの仏像が彫りこまれている。
地質が脆いのか、風化が進んでいるものもある。

再び角を左手に曲がると、お堂の反対側へと抜けているようだ。
説明看板によると磨崖仏がたくさんあるこの坑道は、ご利益たっぷりと言うことだ。

外へ出て周囲を見渡すと、階段を発見。
早速登ってみる。

岩盤を削って作られている階段は、地下壕にある階段とそっくりだ。
段によって高さが違っているのもいい味を出している。

階段を上るとそこは小部屋となっていた。
この部屋の周囲の壁にも磨崖仏が。

岩盤をくり抜いてあるのだろうが、物凄いデザインだ。

もう一つ、階段があったので、こちらも登ってみる。
先ほどよりもちょっと広い部屋で、壁を抜いている分開放感もある。
テーブルと椅子が置いてあるのがなんだかシュールだ。

すっかり日が暮れてしまったが、もう少し探索を続けることに。

一旦駐車場に戻り、周辺の崖を調べてみる。

山肌には、他にもたくさんの穴が開いている。
幅は狭いが奥行きはけっこうありそうだ。
でも、水没が酷く、今回の進入は断念。

さらに進むと四角い切りかけを発見。
でも、これはただの窪みのようだ。

切り立った斜面に、微妙な深さの掘り込みが。
手前に遺された切りかけを見る限り、もともと深い穴だったのが、後世になって山を切り崩し、この部分だけが残されているような感じだ。

扉が取り付けられている個所もある。
扉は隙間がなく、中の様子を伺い知ることは出来ないが、これだけしっかりと塞いであるということは、それなりの深さがあるということなのか!?

道路沿いを歩いていくと車庫として利用されている穴が。

奥はトタン板のようなもので塞がれているようで、まだ奥へ続いていそうな感じだったが、私有地のようなので奥までは行かなかった。

そして気になったのはここ。

中を照らしてみると、なんと、碁盤の目状に掘られているように見える。
これは明らかにやぐらとは異なる構造だ。
道路の高さと一緒だし、おそらく防空壕の一部だと思われるが、これは入って調べて見なければ!!
ということで、近いうちに探索してきます! ← 探索待ち
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