榴弾砲さんとyakumoさんにアクセス方法を教えてもらったので、早速行ってきた。

走水海岸を桟橋に向かって歩いていく。
向こうに見える山の中に走水洞窟陣地が構築されているという。

海岸に沿って歩いていると、煉瓦のかたまりがいくつも転がっている。
これはなんの遺構の残骸なのだろうか。

山肌に沿って海岸を歩いていく。
注意深く山肌を調べていると、進入できそうな穴を発見。
中にも踏み跡があるし、ここが走水洞窟陣地で間違いないだろう。

ちょっと狭い入り口から体を滑り込ませる。

ふり返ると埋もれかけた壕口から光が差し込む。

ちなみに、進入したのはこの図のAの部分から。
(図の縮尺とか各部の位置関係は、おおよそです)

奥へと進むと兵員棲息部と思われる大きな部屋があった。
図のCの部分である。

兵員棲息部からは更に奥に向かって坑道が続いている。

その坑道に入ってすぐ、兵員棲息部方向をふり返ったところ。
Aに向かう坑道以外にももうひとつ道があるように見えているが、ここはただの凹みである。

どんどんと奥へと進んでいく。
ちなみに写真の光が変な色に写っているのは、今回 HID方式のハンディライトを使用していたためである。
カメラのホワイトバランスをうまく合わせることが出来なかったので、ここで撮影時の使用を中止した。

高さは 180cm程度、幅は 100cm程度の坑道がきれいに構築されている。

突き当たりの分岐を左に進んで行くと円形に構築された銃眼に辿り着いた。
先ほどの図のBの部分である。

この銃眼を外から見るとこんな感じ。

先ほどの分岐まで今来た坑道を戻っていく。
当時の物と思われる碍子が壕内の随所に残っていた。

更に奥へ向かいどんどんと進んでいくと…。

最後は行き止まりとなっていた。
壁面には TAKO ( はあと ) の落書き。
なんじゃこりゃ(´・ω・`)

最奥部を見届けたので、進入口へ向かい坑道を戻り始める。

兵員棲息部まで戻ってきた。
兵員棲息部の壁面には、窪みが構築されていた。
照明を取り付けていた跡であろうか。

下半分以上が埋まっているが、兵員棲息部の奥からも外部へと接続していた。

外から見るとこんな感じ。

壕口上部にはこれも当時の物だろう、釘が打たれている。

山肌に構築されていたこれらの壕口であるが、山肌から海岸に降りるとほとんど分からない。
ちなみに写真中央右上に、銃眼が写っている。
(先ほどの図Bの銃眼)
以上が走水洞窟陣地のレポートである。
なお、文中では触れなかったのだが、図のBとDの間には構築途中と思われる銃眼がある。
外部とは接続されていないが、コンクリートを打つ寸前まで構築されており、高さも 3m程度の大きな物であった。
ここ走水洞窟陣地は水没もなく非常に快適で、是非また入ってみようと思う。
おまけ映像 / 内部を歩く様子です。

戦跡ではないが、すぐ近くに面白い遺構が残っていた。
山肌から海へ向かい滑り台のごとく構築されている。
走水という地名のように、昔はここから水が走り出ていたのだろうか。

上を見上げたところ。
ちなみに、よじ登ってみたのだが、残念ながら水が湧き出るような穴は無かった。
次回予告!

花立新砲台/観測所 合法進入!?
おたのしみに!
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