
ということで、土曜日の夕方、yakumo氏と共に伊豆半島へと車を走らせる。

そして、網代付近にて、空母欲奈氏と合流。
ここ網代には、東京大学地震研究所の観測壕がある。
地下壕探索をしていると良く目にする東京大学地震研究所の壕。
そう。地震観測を行っている壕は、地下壕を再利用していることが多いのだ。

と言うことは・・・。
周辺をガサゴソすると、やっぱり近くに壕口が。

かなりの量の土砂で入り口を塞がれているが、なんとか体をねじ込んで内部へと進んでいく。

壕内は、横幅も高さも 2m以上はあるようだ。
ごつごつした岩肌だが、丁寧に掘削されている。
どんどん奥へと進んでいくと・・・。

30m程度で閉塞。
最奥部の壁面はきれいに均してあったので、掘りかけでは無くて、もともとこういう作りだったのだろう。

これ以上どこへも行けないので、塞がれた土砂の隙間から外へと這い出る。

本格的な探索は明日、日曜日に行うことにして、まずは本日の宿泊場所、伊東の大東館にチェックイン。
先日も宿泊した地下壕付きのホテル だ。

浴室へ向かう際に、地下壕の中を迂回できるようにしているユニークなホテルなのだが、早速、内部をウロウロと。

普通の人は入っていかないであろう枝坑部分もくまなく探索。

これがホテルの中というのが面白い。
厳密にはホテルの建屋外なのだが、ホテルの中からしか行けないので、ホテルの中という表現も間違っていないだろう。

2回目の訪問だというのに、あちこち見て回る。

気が済むまで内部をうろうろしたので、そろそろお風呂へと。

地下壕が特徴的なこのホテルだが、実はお風呂もめちゃめちゃ良いのだ。
前回は五右衛門風呂しか紹介していないが、こちらの大浴場も雰囲気抜群。

特筆すべきは、大浴場に併設されている、この露天風呂。
ホテル内とは思えないほどに大きく開放的だ。

ということで、明日の探索に備えてさっさと就寝。
部屋も、3部屋続きのスイートを用意してもらったので、ソーシャルディスタンスもばっちりだ。笑

翌日は、まず、先日来た下田プリンスホテル近くにある銃眼を見に。
ほとんど草木と同化しているが、写真中央に yakumo氏。
前面からの進入を試みている。

まあ、無理しなくても簡単に入れるので、本来の入り口から入り、内部を見て回ることに。

再訪とはいえ、やっぱり作りも良く長居してしまう。

銃眼から自撮り棒を伸ばして、外側からの視点を撮影。
今回は、かなり長めの自撮り棒を持参したので、前回よりも離れた位置から銃眼の外側を撮影することが出来た。

銃眼から出て周辺をウロウロとしていると、海岸を清掃していた方が話しかけてきた。
なんと、この方もこの銃眼内に入ったことがあるという。
話を聞くと、伊豆半島ジオパークの関係者のようで、地層が好きで、他にもいろいろと潜っているようだ。
と言うことは、何か情報を持っているはず!!!
ここぞとばかりに周辺の情報を聞きまくる。

このおねーさんの話によると、三穂ヶ崎に地下壕があるというので見に行ってみる。
まずは、先日夕刻に訪れた海側の銃眼へ。
今日はクロックスじゃないから楽勝だぜ!

やはり、明るいときに来ると、雰囲気も印象も違う。

砲室内部にも銃眼から光が降り注いでいる。

銃眼から外に出てみる事に。

外に出てみると、銃眼の直下には大きな岩がゴロゴロと。

見上げると、結構な崖だ。
崖肌の様子からすると、落石はそれほど古いものでは無いのかも知れない ((((;゚Д゚))))

岩を伝って、砂浜まで降りてきた。
というか、伊豆の海って、こんなにきれいだったんだ・・・。

今度は国道135号を渡り、山側の斜面をガサゴソと登る。
おねーさんが教えてくれた壕がこの辺りにあるはずだ・・・。

yakumo氏が、山肌の藪の奥に銃眼を発見。
早速、高さ 30cm程度の銃眼から内部へと潜りこむ。

砲室内部へは土砂が流れ込んでいるようだが、高さも保たれている。
奥には、坑道が伸びているのが見えている。
奥からは、風が吹き抜けており、どこかに開口しているのは確実かな。

坑道を進むと、脇には部屋が掘られている。

坑道の断面は陣地に良く見られる馬蹄形だ。

どんどんと奥へと進んでいく。
それほど広くは無いだろうと思って入ってきたが、案外奥があるようだ。

きれいに四角く掘り込まれた、部屋状の空間。
支保工をはめ込んでいたらしき掘り込みも見受けられる。

奥へと進んでいくと、だんだん壕床が荒れてきた。
どうやら、山の反対側付近まで来たようだ。

と言うのも、入ってきた方向とは反対の方向から光が差し込んでいるのだ。

この穴から出るのは厳しそうなので、坑道をちょっと戻る。

そして、先ほどの壕床が荒れた部屋を進んでいく。

すると、奥に抜け穴が。
というより、ここが本来の入り口なのだろう。

植物の蔓をかき分けて進んでいく。
壕口は案外大きく開口しているようだ。
外に出て、先ほど光が差し込んでいた穴を探しに行く。

すると、意外な場所にその穴は開口していた。

その場所と言うのは、山の裏手の遊歩道というか、山道と言うか、そのすぐ脇なのだ。
出てきた壕口も、この遊歩道のすぐ下側だ。

この道の素性は分からないが、案外昔からある道なのかもしれない。
道沿いにはほかにも穴がありそうだ。

同じ高さで斜面を調べていくと、やっぱりあった壕口。
しかし、ほとんど埋まりかけている。

懐中電灯で内部を照らしてみると、思いのほか広い空間がありそうだ。
壕口付近をちょっと掘り、yakumo氏が潜っていく。

しかし、残念ながらこちらは掘りかけの単独壕ということだ。
もしかしたら、掘り進めて先ほどの壕と繋ごうとしていたのかも知れない。
その後もこの周辺を探索したが、残念ながら他にめぼしい発見は無かった。
次に、ここから車で40分ほどの、南伊豆町の子浦漁港付近に地下壕があるというので見に行くことにした。
南伊豆町の地下壕探索 に続きます。
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