監的壕と言うのは、砲弾の命中率や性能を調べるための施設で、このような円形の物だけでなく、埼玉県にあるような四角いものもある。

ナビを頼りに周辺を探してみる。
ちゃんとした史跡なのだが、なかなか見つからない。

軽トラ専用の小さい道を入っていかなければならないようで、ハイエースだと前まで行くのは難しそうだ。

そこで、開けた場所に車を停め、最近購入した電動バイクに乗り換える。

免許とヘルメットは必要だが、電動自転車よりも軽く小さい。
そして、かなりパワフルなので、このような探索にはもってこいなのだ。

グーグルマップの航空写真を見ながら、現地へと近づいていく。

やがて前方に、丸いコンクリートが見えてきた。

きちんと管理されているようで、草刈りもしっかりされており、容易に近づくことが出来そうだ。

そのまま上まで登ることも出来そうだが、まずは軍道らしき痕跡を辿ってみることに。

軍道は、監的壕の裏側の出入り口へと続いていた。

入り口は階段が作られており、内部に入るにはちょっと下る感じだ。

階段を降り、振り返る。
階段は石で作られており痛みも少ない。

出入り口付近を上から見るとこんな感じだ。

では早速内部へと進んでいこう。

と言っても複雑な構造にはなっている訳でもなく、監的壕の中に続いているだけだ。

コンクリートが巻かれたのは昭和に入ってからだというが、コンクリートの品質も良く、非常に丁寧に作られている。

当時は扉があったのだろう。
木枠跡が残されている。

室内には、5か所の窓が設けられている。

この窓から砲弾が着弾する様子を観測していたのだろう。

当時は前方に広がるこの一帯が、演習場だったのだ。

入り口付近の壁面には、鉄製の輪が。
何に使われていたものだろう。

反対側の対になる位置には、フックのような金具が。

天井部分は、まるでプラネタリウムのようにきれいな円形をしている。
土を盛った上に木枠を置き、その上にコンクリートを打って作ったのだと思うが、非常にきれいに構築されている。

一通り内部を見て回ったので、今度は外を見に行ってみる。

小高い丘の盛り土の上に、コンクリートの塊が覗いている。

まるで、巨大な石仏が埋まっているような錯覚を覚える。

観測窓を外から覗いてみる。
銃眼と違い、窓に跳弾除けの段々は付けられていない。
敵の襲来に備えているわけでは無いからだろう。

監的壕の前には立派な説明板も立てられていた。

と言うことで、今回は目玉監的壕を紹介したが、帰宅後に yakumo氏から『もう一つも行った?』
と言われ、『え?』 となってしまった。
なんと、ここから 500mの所に、もう一つ丸山監的壕というものが存在したのだ。

現地でのワクワク感が減るのが嫌なので、下調べは極力しないで勢いで出かけているので、こんな事は日常茶飯事なのだが、そちらもまた見に行かねば!!

と言うことで、いつになるか分かりませんが、丸山監的壕探索 へと続きます。 ← 探索待ち
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