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[戦跡] 比与宇地下壕~北側→南側  2009-07-04

船越地下軍需工場の探索の後、先日途中までしか探索していない比与宇地下壕に行くことになった。
比与宇地下壕は、トンネルの北側と南側に掘削されており、まずは比較的小規模な北側から潜ることにした。


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山に分け入ると、すぐに壕口が姿を現した。
とある工場の敷地内から入っていくため、不法投棄のゴミも無くきれいな状態だ。




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地質はここも砂岩であるようだが、多少の崩落のみで内部もとてもきれいな状態だ。




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薬瓶のようなものが落ちていたが、当時の物であろうか。




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本坑を奥へ進むと、だんだんと崩落が激しくなってきた。
この奥に見えている穴を更に進むと、行き止まりとなっていた。




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本坑から南側に少し下ると、かなり入り組んだ坑道が掘削されている。




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同じ山に掘削されている壕であるが、本坑とは地質が違い、随分と硬い岩のようになってきた。




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出入り口がたくさん設けられているようだが、どの壕口も土嚢を積んで塞がれている。
外の様子は分からないが、きっと壕口が目立つ場所にあるのだろう。




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この坑道は今まさに掘削途中と言った感じである。
上半分のみ掘り進み、下側が残されている。
ベンチカット工法の教材のような状態だ。
坑夫が人海戦術で掘っていたイメージが強い地下壕であるが、工法を駆使して計画的に掘っていた所もあるのだと思うと、非常に興味深い。




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ここは棲息部か資材置き場かな?
すごくきれいに掘削されていた。
斜めに走る地層が美しい!




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一通り壕内を周り、壕口から外へ出る。
いよいよ次は、こないだ途中で戻った南側の比与宇地下壕の最深部だ!




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南側の壕口へ移動し、早速潜入開始。
先日と同様に、不法投棄された大量のゴミが足場を悪くする。




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壕内には何カ所か大量の海軍食器が散らばっているところがある。
話によると、その手のマニア(業者?)が発掘しに来てここで選別していった跡だという。
どおりで、欠けた皿が多いわけだ。
しかし、この壕の食器は全て陶器製だ。
金縁の高級そうな皿もある。
かなり偉い人もここにいたのかな?




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最深部付近を探索開始。
相変わらずこの辺りは崩落がすごい。
しかも、坑道が複雑に入り組んでいる。




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この坑道は外へ抜けているようだが、土嚢で塞がれている。




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崩落の激しい坑道を更に奥へと進んでいく。




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崩落が激しすぎて、天井に頭がつきそうだ。
崩落した岩と天井の間を這いつくばるように進む。




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頑張って進んで行ったのだが、最後は掘削途中のようで、閉塞していた。




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別の坑道を進むと、外の明かりが見えてきた。
壕内には積まれた一斗缶が見える。




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柵があるようだが、誰かが利用しているのだろうか。




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付近には、倉庫にでも使用していたのだろうか、大きな煉瓦巻きの坑道がある。




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当時は外と出入り出来たようだが、現在はしっかりと塞がれていた。




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再び崩落の激しい壕内へと戻っていく。




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複雑に入り組んだ坑道には、随所で高さの合っていない接続点があった。
この部分を向こう側から見ると…。




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このように段差がついている。
段差は 1.5mほどはあるのではないか。




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この辺りには、昭和中期のものと思われる酒瓶が大量に投棄されていた。
また、真空管式のラジオや、ブラウン管がやけに丸い真空管式のテレビなどもあった。




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yakumoさんが、「この穴を登っていくとびっくりするよ!」と言うので、入ってみた。
中腰でも頭がぶつかりそうな狭い坑道。
幅もないため、肩もすりそう。
しかもかなりの上り坂を、ひざを抱えて登っていく。
あまりに狭くて、戻れるのか不安になってきた。
何度か折れ曲がり、上へ上へと結構な距離を登っていくと……!




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うわ!行き止まりかよ!!

その場でなんとか体を転回させる。
確かにこれはびっくりするわ。




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下りは、まるで滑り台をすべるように、ずるずると下って行った。
一人だったら、ここには入って行かなかったろうな(笑)




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民間の物ではないと思われる、陶器製の壺が転がっている。




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この部屋は司令室であろうか。
丁寧に作りこまれている。




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各々がいろいろな場所で探索を行なっているため、壕内の各所で懐中電灯が点灯しており、いつも一人で潜入している俺には、非常に安心感があった。




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ほとんどの坑道を探索したので、そろそろ戻り始める。




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侵入した壕口と違う開口部があるというので、そこへ向かい坑道を進んでいく。




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この坑道も崩落が非常に激しく、洞床が瓦礫の山になっている。
瓦礫の山をいくつも越え、やっと壕口の明かりが見えてきた。
冷え切っていた壕内がだんだんと暖かくなってきた。




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外は相変わらずのどしゃ降り。
しかも温度差が壕内と屋外でかなりあるので、カメラのレンズが曇りまくる。




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しかし、梅雨時期の木々は雨に打たれ、本当に元気そう。

探索を終えた我々は、その後六浦のファミレスに移動し、戦跡談義をして解散となった。
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コメント

探検隊の行動報告、ご苦労様でした!
いつも見てて感心するのは、ただ興味本位で潜入する
のでは無く、歴史的見地と考察が入っているところ。
その辺が子供の頃の”探検ごっこ”と違うところですね。
まっ、男はいくつになっても”大きな子供”だけどね(笑)

  • 2009/07/04(土) 22:36:01 |
  • URL |
  • 野良上手 #-
  • [ 編集 ]

>野良上手 さん

似たように見える地下壕でも、場所によって構造が違っているのが非常に興味深いです。
しかし、最近は地下壕探索ばっかりですねー。
たまには違うところにも行かねばと思うのですが、近場に地下壕が多すぎて、ホント、地下壕ばっかり行ってます(*´ω`*)
今度は、廃村探索にも行ってきま~す!

  • 2009/07/05(日) 22:40:28 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

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