スライドドアをゆっくり閉めると最後、カチャっと自動で閉まるアレだ。
今どきの軽自動車にも当たり前に付いているのに、ハイエースのDXにはその設定すらないのだ。
という事で、スライドドアにイージークローザーを取り付けてみることにした。

スライドドア内の部品は、ハイエースのワゴン用の部品がヤフオクなどに出品されているので比較的簡単に入手できた。
ユニットやリレーなどがセットで、2万円程度と、ディーラーで新品の部品を買うことを考えたら価格もリーズナブルだ。

イージークローザー自体の仕組みはとても単純で、半ドア状態ならモーターが作動し、ギアを回し全閉状態までもっていくというものだ。

ユニットには、ストライカーとの嵌合を検知するためのマイクロスイッチが取り付けられている。

基本的にスライドドア内は、イージークローザー付きの部品と入れ替えるだけだ。
ドアロックの配線もそのまま既存の配線と繋ぎ変えるだけなので、すぐに終わりそう。

という事で、スライドドア内の施工は後回しにして、まずは車両側(エンジンルーム内)の配線から作っていくことに。
当然、車両側にはリレーが付いていないのでまずはリレーを入手し配線を作っていく。
リレーの部品番号は 85918-26171

リレーに差し込まれるコネクタは、モノタロウにて入手した。
純正品番は 90980-10789
価格は 330円だった。

端子自体は純正品だとコード付きでやたら高いので、住友電装 090型 TS 防水用 メス端子 20本セットとかいうのを 300円程度で入手した。
若干突起が違う部分があるが、突起を削るか折り曲げるかすれば全く問題ない。

コネクターに端子を圧入したら、今度はその配線をメールジャンクション(車両とドアの接点の車両側)と結線していく。

配線の接続に関しては、このページにある回路図を参考にさせていただいた。

車両側の配線を作るためにはバッテリーを外す必要がある。
と言うのも、バッテリーの横辺りにドア配線が来ているのだ。

なるほど一番奥にあるあの配線だな。

スライドドアを開け、元々のメールジャンクションを取り外す。
ドアロックだけなので、配線は2本だけだ。

メールジャンクションを更に引っ張るとコネクタが現れるので、このコネクタを切り離す。

そして、今度は車内側からグロメットごとハーネスを引き出す。

引っこ抜いてきたハーネスがこれ。
この配線に、車両側のリレーの配線を割り込ませるのだ。

ちなみにこのハーネスの 部品番号は 82159-26020
先に入手して配線を作っておけば、作業はかなり楽になるかな。

ハーネスも買うとそれなりの金額となるので、今回は既存の配線を加工していく。

純正ハーネスのビニールテープを剥がし配線をむき出しにする。
そして、回路図に従い結線していく。
と言っても、このハーネスとの結線はアースとユニットのモーター配線の3本だけだ。

3本の配線を結線したら、ビニールテープにて配線をぐるぐる巻きに。

周囲にコルゲートチューブを巻いて配線は完成だ。

完成した配線を車両側へと通していく。

スライドドア側からバッテリー横に開いた穴に向かってハーネスを差し込んでいく。

グロメットは古くなると入りにくいのだが、シリコンスプレーを吹いておくと嘘のように簡単にはめ込むことが出来る。

ペコンとはめ込んで完了。

続いて、今度は車両側リレーの入力側の配線をしていく。
接続は、バッテリープラス、バッテリーマイナス、スライドドアカーテシの3本だ。
バッテリーへの接続は、ヒューズをかませてバッテリー直でもいいし、適当な常時電源から引いてきてもOKだ。

面倒、というか、作業が大変なのはカーテシ線の取り出しだ。
グローブボックス裏にあるコネクタジャンクションの左から2番目、上から3番目がスライドドアのカーテシ線だ。

他の場所から取り出すこともできるようだが、自分の場合は既に配線を切り開いてあるのでここから取り出すのが楽そうだと判断し、このクリーム色の配線から分岐して取り出した。

グローブボックス下へと配線を通し、タイヤハウスの上あたりからスライドドアカーテシ配線を持ってきた。

スライドドアを開け閉めして電圧が変化するかを確認。
うん、問題なさそうだ。

車両側はこれで問題なさそうなので、配線を取りまとめてバッテリーを戻す。
動かなかったらまたバッテリー下ろしてバラしてやり直しだけど、きっと大丈夫・・・。

ハーネスにメールジャンクションを繋ぎ、これにて車両側の作業は全て終了だ。

続いて、スライドドア内の作業に入る。
と言っても、スライドドア内の部品を入れ替えるだけなのでこちらは簡単そうだ。
一人での作業なのでスライドドアのヒンジを外し、作業性を良くしておく。

取り付ける部品はこれだけだ。

防水用のシートが貼られているので、まずはこいつを剥がしていく。

そして、以前静音化した際に貼り付けた吸音シートを剥がしていく。

まずは純正ユニットの取り外し。

純正のユニットはワイヤー1本とボルト3本で簡単に取り外せる。
ボルトは星形のトルクスネジになっている。

これが取り外した純正のユニットだ。
モーターが無いので大きさも小さく軽い。

代わりに、イージークローザー付きのユニットを取り付けていく。
ボルト位置も一緒だし、ワイヤーの取り付けも同じなので簡単だ。

ワイヤーがちゃんとはまっていることを確認したら・・・。

今度はリレーユニットを取り付ける。
この吸音材を剥がしていくと・・・。

この位置に、リレーを取り付けるスペースが。
ビス穴も開いているので、ボルトとナットで締めこむだけだ。

ドアロックの配線は、年式によって違う形状のものもあるという事だが、自分のは全く同じ形状だったので差し替えるだけだった。

ちなみに、このドアロックアクチュエータに直接差し込めばOK。

そして、純正のフィメールジャンクションを引っこ抜き・・・。

イージークローザーに対応している物に交換し、ユニットとコネクターを繋ぐ。
あとは元通りに組み立てれば完成だ。
配線を作ったりしたので実作業時間は3時間程度かかったが、事前に配線を準備しておけば 1時間くらいで終わりそう。
さて、果たして動作は・・・。
スライドドアを開け、ゆっくりと閉めてみる。

ウイーン、カチャ!
OK、やった、一発で成功だ!!
これで深夜の車中泊時にドアを閉める音に気を遣わなくて済む ( *´艸`)
救急車や福祉車両には、リアハッチにもイージークローザーが付いているので、今度はリアハッチのイージークローザー化もしてみよう。笑
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