
1000m以上もある地下工場の水没部分をじゃぶじゃぶと進んできたのだが、この辺りまで来ると辺りの様子が変わった。
岩盤は乾いた凝灰岩へと変わり、全体的に砂と言うか、粉っぽい感じになって来た。

地下工場から、四角く掘られた坑道を奥へと進んでいく。

天井部分にはアーチが作られている。
なんだか独特の雰囲気だ。

真っ暗な中を懐中電灯の光を頼りに進んでいくと、階段を発見。

早速登ってみるが、小さな掘り込みがあるだけでいきなり行き止まりだ。

この先はどこにも行けないので、今来た階段を降りることに。

階段の先は広間になっていたようだ。

という事で、この手の物件に詳しい人はお気付きだとは思うがどうやら地下工場から 岩窟ホテル の内部に入って来ているようだ。
詳細は wikiを読めばわかるので記載しないが、ホテルの名は付いているがここはホテルでは無く芸術の表現の場という事だ。
現在はこんな姿になっているが、以前の写真を見ると、かなり立派な外観だったようだ。

せっかくなので内部をくまなく回ってみる事に。

岩窟ホテルと言う名は付いているが、実際にはホテルではないので客室は無く、このような坑道で空間が接続されている。

坑道を進んでいくと、ここにも地下工場との接続部が。

地下工場のこの区間はまだ回っていないので、後で地下工場側から来てみよう。
真ん中にある人工的な石積みが気になるし。

再び岩窟ホテル内へと、今来た坑道を戻っていく。

外部との開口部付近までやって来た。
するとそこには調度品を設えた部屋が。
調度品も全て岩盤から削り出しているようだ。
これはすごい!

岩窟ホテル自体、公開していた時期もあるようなのだが、崩落などもあり今では閉鎖された状態だ。

公開されていた時期の物であろう。
館内には注意看板も残されていた。

狭い坑道へと戻り奥へ進むと、二階と書かれた看板が。
先ほどの階段は行き止まりとなっていて先には進めなかったが、この看板の先はどうなんだろ。

看板に従い奥へと進んでいく。

すると、奥には階段が。
しかし、かなりすり減っており、この角度を登るのは大変そうだ。

滑り落ちないように、地面に這いつくばりゆっくりと登ってみる。
帰りも水没区間をじゃぶじゃぶと行かねばならないので、ここでウェーダーに穴を開ける訳には行かないので、慎重に・・・。
経験者なら分かると思うけど、穴の開いたウェーダーで水没を進み、内部に水が染み出てくると、テンションだだ下がりなんだよね(*'ω'*)

よし、ここまでくれば大丈夫。
半分くらい登ると足場も安定してきた。

階段を上がった先には電気配線の残骸が。
ちゃんと照明も灯っていたという事か。

2階に上がってきたが、部屋があるわけでは無く、狭い坑道が続いている。

その坑道を進んでいくと・・・。

ちょっとしたテラスのような場所が。
岩窟ホテル二階の内部から外を眺めることが出来る。
街の灯りがきれいだ。
しかし、この場所はかなり有名な物件らしく、元日の、しかも夜も更けてきているこの時間に次々に若者の見学者が現れる。
岩窟ホテルに向かって懐中電灯を向けてくる者もいる。
外部からは完全に閉鎖されているようで近づく事は出来ないようだが、こちらの懐中電灯の光を見て心霊現象だと騒がれるのも面倒だ。
このまま外に出られれば、帰りは随分らくちんだと思っていたのだが、叶わなそうなので、再び水没エリアへと戻ることに。

岩窟ホテルの裏手に沿って掘削されている坑道をじゃぶじゃぶと進んでいく。
この区間を踏破すれば、この地下工場の全区間を歩いたことになる。

じゃぶじゃぶと進んでいくと、ホテル側に大きな枝坑が掘削されていた。
内部をのぞき込んでみると、先ほど岩窟ホテル側から見た地下工場との接続部が。

真ん中に見える石積みに近づいてみると、真ん中にはパイプのような物が設置されていた。
どうやら岩窟ホテル側の噴水として機能していたようだ。

しかし、こんな濁った水の中から吹き出す噴水とは。。
地下工場は岩窟ホテルを破壊して構築されたらしいのだが、地下工場が出来る前はここは噴水広場みたいになっていたのか!?
いろいろと謎である。

これで一通りすべての坑道を回ったはずなので、そろそろ進入してきた壕口へと戻り始める。

時間にして3時間。
無事、生還。

外気温は 1度。
寒空の中、着替えをし、後片付けをする。
しかし寒い。
地下壕の中は通年 14度程度なので、この時期は壕内の方が断然暖かいのだ。

という事で、弾丸探索だったが、帰りも首都高で一気に横浜へ。
今年もいろいろな所に探索に行くぞ~(^^)/
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