
週末の仕事を終え、夕方横浜を出発する。
松本まで中央道を走り、平湯を経由して富山市内へ。
そのまま全線無料の能越自動車道を北上し、その日の夜中には珠洲市までたどり着いた。
廃車両が見えてきた。
と言っても、この車両は今回の目的の車両ではない。
解体中の車両から 25Km程離れた所にある、別の車両だ。
以前、ライトアップした写真を撮ったのだが、もう一度そんな写真を撮ろうと思って、ここまで来てみたのだ。

時刻は夜中の0時。
真っ暗な中、撮影の準備を始める。
前回は雪が残されており、築堤がツルツルと滑ったが、今回は雪が無いので準備も楽そうだ。

廃車両に懐中電灯をセットして、長時間露光撮影をする。

いろいろな向きで撮影したが、この角度の写真が一番いい感じになった。

いろいろと撮影をし、懐中電灯を回収。
撤収の準備をする。

今夜はこの近くにある、道の駅珠洲にて車中泊し、明日の朝、明るくなってから再びここへきて写真を撮るつもりだ。

翌朝。
かつての珠洲駅を改築した道の駅で起床。

再び写真を撮りに廃列車へと。

車両自体はかなり傷んできているようだが、昼間の写真は夜に撮る写真とはまた違った表情を見せてくれる。

この車両もそのうち解体されてしまうのだろうか。

写真を撮っている時に、ふと思いついた。

この車両の前方のドアには錆びにより60mm程度の穴が開いている。
この穴から 360°カメラを突っ込んだら内部の写真が撮れるのでは・・・。

一脚の先に360°カメラを取り付け車両の内部へと突っ込み、リモート撮影してみる。
うん、これは行けそうだ!!

という事で、一脚を数本延長し、5m位奥に突っ込んで写真を撮ってみる。

このカメラはinsta360というカメラなのだが、自撮り棒を完全に消去した写真を撮ることが出来る。
仕組みとしては、両面のカメラで撮影した画像から、デジタル処理にて写り込んだ棒部分を消去しているだけなのだが、まるでその場にいるような写真を撮ることが出来るのだ。

この車両の場合は窓もありガラス越しに内部を見る事も出来るが、完全な密室でもほんの小さな穴さえあれば、こんな感じの写真が撮れるのはなかなかすごい。
探索の際に、塞がれた掩蔽部に懐中電灯と共に突っ込んで写真を撮れば、内部の様子も分かりそうだ。

いろいろな方向からしばらく撮影をし、そろそろ解体されているもう一台の廃車両を見に行くことに。
でも、その前にすぐ近くにある蛸島(たこじま)駅に寄っていいこう。

先ほどの車両から数分の位置にある蛸島駅にやってきた。
この駅は平成17年にのと鉄道能登線が廃線となるまで現役だった駅だ。

今でもホーム前には線路が残されており、非常に良い雰囲気だ。

この駅は終点駅だったのだが、線路の先には車両止めもそのまま残されていた。

ん?
ホームにある待合所のベンチに何か置いてある。

ベンチには真新しいケースが置かれていた。

蓋を開けてみると、ノートと筆記具が。
表紙には『2022年5月10日~』 と書かれている。
こういうノートを見るのは大好きなのだが、まだ設置されてから数日しか経ってないのか・・・。

設置から日が経っていないせいか、ノートへの書き込みはほとんど無かった。
でも、またここを再訪する楽しみが出来た( *´艸`)

ノートの扉裏には、有志が作成したのだろうか、のと鉄道の遺構地図が貼られていた。

ゆっくりとホームを歩いてみる。
往時はここでたくさんの人々が列車を待っていたのだろう。

新緑に囲まれたホームは、今でも来るはずの無い列車を待っているように見えた。

という事で、次回、解体されているもう一台の列車を見に行きます!
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