Digital Artworks TeeART Blog.

デジタルから穴ログまで、日々の改造・探索を綴ります ((((っ´ω`)っ

新潟県にある中山隧道を見に行ってみた  2022-07-11

以前新潟県に 世界一神社を見に行った 際、現役の素掘り隧道としては日本一の長さがあるという旭隧道に潜った。
その旭隧道はおよそ 760メートルであったが、現役ではないが、もっと長い素掘り隧道が同じ新潟県内に存在するというので、早速潜りに行ってみることに・・・。



nz220611_105600.jpg
その隧道は中山隧道。
国道291号にある中山トンネルの旧トンネルだ。
延長は 877mという事だが、現在は一体どのような状態になっているのだろう。




nz220611_105637.jpg
これが中山トンネルだ。
トンネル手前の広いスペースに車を停める。




nz220611_105838.jpg
とりあえず、空からちょっと偵察をしてみる事に・・・。




nz220611_110224.jpg
空撮してみると、旧トンネルの坑口がはっきりと見えていた。
そして、その坑口に至る道の線形がすごいことになっていた。
と言っても、新トンネルが出来る前は、トンネルから真っすぐに現道の近くにあったと思われる旧道に降りてきていたのではないかと思う。
どちらにしても、旧トンネルの坑口へのアクセスは簡単そうだ。




nz220611_110257.jpg
旧トンネルである、中山隧道の坑口にカメラを向けると、どうやら通行止めになっている様子。
ま、現役では無いと聞いていたので、当然だろう。




nz220611_111040.jpg
旧トンネルに向かい、斜面を登って行く。




nz220611_111127.jpg
先ほど上空から確認したヘアピンカーブを超え、少し上って振り返ってみる。
工事用の道路の名残かなとも思ったが、コンクリートの駒留が設置されている。
もしかしたら、新トンネル建設中は旧道はこの道に迂回していたのかも知れない。




nz220611_111205.jpg
やがて、坑口が見えてきた。
しかし、廃道化している割には路盤もきれいだし草も刈られているような・・・。




nz220611_111225.jpg
坑口前までやってきた。
坑門はコンクリート製の変な意匠だが、後年に作られた物だろう。
内部には倒れた看板や、廃材のようなものが散らばっている。
幅は2m無いくらいか。
普通車で通り抜けるのはちょっと難しそうな感じだ。




nz220611_111235.jpg
内部を覗いてみると、なんと壁面に説明書きが設置されている。
どうやら旧トンネルである中山隧道を徒歩道トンネルとして開放していた時期があるようだ。
だから、変な坑門が設置されていたのか!
そして、頭上の支保工の上には大量の土嚢が。
これは一体、どういう状態なんだ!?




nz220611_111402.jpg
説明版の奥には、照明用のスイッチが。
向こう側の坑口にも同じものがあるので、通り抜けたら消してくれみたいなことが書かれているが、しばらく遅れて後ろからもう一人来ていたら、その人はトンネルの中で電気を消されてしまう可能性もあるのでは!?
と、思ってしまった。




nz220611_111424.jpg
じゃ、とりあえず行けるところまで行ってみましょ。




nz220611_111438.jpg
坑口付近には水が溜まっていたが、水深はほとんど無い。




nz220611_111451.jpg
そして、水たまり区間を超えると、足元はちょっと湿った土へと変わった。
素掘りの隧道と聞いていたのだが、コンクリートの巻き立てが。
これも、おそらく徒歩道として整備されていた時の物だろう。
奥に何やらブルーシートが見えている。




nz220611_111512.jpg
近づいてみると、どうやら坑内の地質調査をしている様子。
廃棄された物では無さそうなので、手を触れずに奥へと進んでいく。




nz220611_111522.jpg
やがてコンクリートの巻き立ては無くなり、素掘り区間へと入る。




nz220611_111541.jpg
頭上にはたくさんの蝙蝠が。
壁面はコンクリートの吹付により固められている。




nz220611_111658.jpg
天井部分は観音堀りのような形になっている。
天井までの高さは3m程度ありそうだ。




nz220611_111738.jpg
その先には、鉄筋で組まれた支保工が。
見上げると、天井部分はガレている。
徒歩道だった時代に崩落から守るために設置されたものなのだろう。
早くも向こう側の坑口の光が見えてきた。
これは、貫通は間違いないな。




nz220611_111820.jpg
どんどん奥へと進んでいくと・・・。




nz220611_111909.jpg
天井に掛けられた、貫通点のプレートが。
変なねじれやズレもなく素晴らしい貫通点だ。




nz220611_111951.jpg
たまに出てくる離合スペース。
離合と言っても、普通乗用車同士の離合は困難を極めそうな感じだ。




nz220611_112146.jpg
その先へと進んでいくと、再び支保工が組まれた箇所が。




nz220611_112216.jpg
支保工がある区間を通り過ぎると、プレートがぶら下がっていた。
振り返って撮影する。
どうやらこの場所で大量の出水が発生したようだ。




nz220611_112246.jpg
またまた出てきた離合スペース。




nz220611_112338.jpg
そして、その先に見えている反対側の坑口だが、何か様子がおかしい。




nz220611_112624.jpg
誰かがこちらを照らしている!?
同業者か!?




nz220611_112732.jpg
恐る恐る近づいていくと、なんとその正体はサーチライトだった。
向こう側は公開されているようで、内部を照らすライトだったのだ。
ま、誰もいないようだし、そのまま進んでしまおう。

ちなみに横穴か!と思ったこの凹みは、ただの凹みだった。




nz220611_112829.jpg
柵の脇をすり抜け、振り返って撮影。




nz220611_112837.jpg
そして柵のすぐ脇にはちょっとした横穴が掘られており、中山隧道保存会の提灯と、ズリ出しに使ったトロッコ (?) が。




nz220611_112910.jpg
坑口付近から、今来た方向を振り返る。




nz220611_112950.jpg
そして、こちらが坑口方向。
この区間が公開されているようだ。




nz220611_113026.jpg
坑口脇には土木遺産の認定プレートが。




nz220611_113100.jpg
そして、坑口から外に出ると、反対側と同じ意匠の坑門が。




nz220611_113139.jpg
しかも、隧道の目の前には観光バスも停められそうな大きな駐車場が。
トンネルマニアは結構な人数がいると思うが、こんなに大きい駐車場が用意されていたのにはびっくりした。
ま、中山隧道用の駐車場では無いのかもしれないけどね。




nz220611_113323.jpg
戻りはすぐ隣に掘られている、中山トンネルを抜けて行くことに。
坑口部分は山肌からちょっと飛び出しているようで、とても重厚感がある意匠となっている。




nz220611_113342.jpg
コンクリートの巻き立ての厚みはトンネル本体部分に入ると 35cmに。




nz220611_113404.jpg
反対側の坑口付近は緩いカーブとなっているのだが、こうやって見ると一直線のトンネルに見える。




nz220611_113413.jpg
側面の凹みに設置された、副制御装置。




nz220611_113431.jpg
その先から反対側の坑口付近までのコンクリート厚は 30cmに。




nz220611_113551.jpg
コンクリートで巻き立てられたトンネルは無機質で、横穴があるわけでもなく面白味は全くない。




nz220611_113834.jpg
出てくるイベントといえば、たまに現れる非常電話くらいだ。




nz220611_114136.jpg
ちなみに、写真はライトを当てているためかなり明るく写っているが、実際にはトンネルの真ん中あたりは照明もなく、懐中電灯無しで歩くのはちょっと危険な感じだ。
そもそも、このトンネルを徒歩で抜ける人はほとんどいないのではないか!?




nz220611_114644.jpg
やっと坑口が近づいてきた。




nz220611_114734.jpg
こちら側にも制御盤が。




nz220611_114742.jpg
旧トンネルから新トンネルと、ぐるっと回ってきた。




nz220611_114823.jpg
しかし、このトンネルが掘られる前は旧トンネルが国道だったのだからびっくりだ。




nz220611_114844.jpg
という事で、探索というよりは、歩いて抜けてきただけのレポとなってしまったが、なかなか趣のある新・旧トンネルであった。




nz220611_124216.jpg
帰り道はいつも通り、国道17号を南下して帰ることに。




nz220611_135510.jpg
国道17号の浦佐バイパスに掘られたトンネルもいつの間にか開通していた。
バイパス自体はまだ完成していないが、全線開通した暁には国道の導線はバイパス方面に切り替えられるだろう。




nz220611_172629.jpg
時間が早かった事もあり、以前からじっくり見てみたかった苗場スキー場前にある古いネオン看板に立ち寄ってみた。




nz220611_172709.jpg
制御盤の蓋が外れ、内部が丸見えになっている。
なんと、ネオン管の周囲にある電球の点滅制御は、交流モーターを回し物理的に接点を動かす構造だ。




nz220611_172716.jpg
現在ではIC制御が当たり前だが、モーターでドラムを回しゴリゴリと動いていた姿を想像したらちょっと興奮してしまった。←




nz220611_172724.jpg
最近はこのような看板がめっきり減ってしまったが、昭和感満載の素晴らしい看板だ。




nz220611_173624.jpg
最後に寄ったのは、3月に開通した新三国トンネル。
つい先日も寄ったばかりなので特に変わりはなさそうだが・・・。




nz220611_173912.jpg
旧トンネルはまだそのままの状態で何も手が付けられていないようだ。




nz220611_173923.jpg
向こう側の坑口の光も見えている。
毎日たくさんの車が行き交っていたトンネルの内部は静寂に包まれている。




nz220611_173957.jpg
これらの機器類も、いずれは撤去されてしまうのだろう。




nz220611_174118.jpg
という事で、トンネルを見て回ってきた今回のレポだったが、この三国トンネルも、今後も様子を見に来ようと思っている。



関連記事

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://teeart.blog107.fc2.com/tb.php/736-ff559835
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)