Digital Artworks TeeART Blog.

デジタルから穴ログまで、日々の改造・探索を綴ります ((((っ´ω`)っ

[戦跡] 貝山上部壕~遺構編  2009-11-11

再び貝山上部壕への探索へ行ってきた。
発見された3つの壕は、ほとんど人に知られていないらしく、数々の遺構が残っているという。


091004_103915.jpg
まずは前回探索した上部壕その1へ侵入。
簡単に壕内を回る。
写真に写っているのは、女性隊員 こみきさん と おなじみ!? きへいさん。




091004_105222.jpg
前回と変わらない状態の壕は、とてもきれいに構築されており、自ずとテンションも上がる。

この壕の前回の探索記録はこちら




091004_105451.jpg
1つめの壕を出て、初見の2つめの壕へ向かい、軍道があったと思われる山肌を奥へ奥へと進んでいく。




091004_105621.jpg
yakumo氏に案内され、ほとんど道が無くなっている山肌をどんどんと進んで行くと…。




091004_105852.jpg
突然山肌に壕口が顔を出した。

というか、yakumoさん、よくこの壕発見したよなぁ、というくらい分かりにくい場所にある。




091004_110014.jpg
早速中へと侵入する。
それほど大きな壕では無いようだが、内部にはたくさんの遺物があった。

初めに発見したのは『日靴塗聯』と裏面に刻印されたビンだ。
靴墨のようなものであろうか?




091004_110420.jpg
当時使用されていたと思われる木箱の一部。
残念ながら銘板は判読できず。




091004_110653.jpg
靴底であろうか。
『報國』の文字がはっきりと読み取れる。




091004_110829.jpg
『いとまつ』と刻印された小さなビン。
これは水虫の薬が入っていたらしい。




091004_111114.jpg
奥にあった部屋には、弾丸をまとめる大量のクリップが散乱していた。
また、薬莢に混じって、先端が木製の模擬弾も発見された。




091004_112726.jpg
ちなみに壕内は、天井までの高さは低いものの、1つめの壕と同様に丁寧に構築されていた。




091004_112806.jpg
戦中の物か戦後の物かは分からないが、三角定規を発見。
何やら名前が書いてあるようだ。




091004_112808.jpg
懐中電灯で裏側から照らしてみると、『四年一組 岩瀬』の文字がはっきりと確認できた。
三角定規に掘られているようだ。




091004_113108.jpg
いろいろな物が出てくるので、みんなして発掘を始めた。




091004_114056.jpg
端子状の遺物には海軍のいかりマークが入っていた。




091004_114242.jpg
埋もれていた真空管にもいかりマークが付いている。
真空管は比較的いろいろな壕にて発見できるが、いかりマーク入りの物は初めて見た。




091004_114243.jpg
壕内入り口付近に集められた、発見された遺構の数々。




091004_115338.jpg
最後に向かったのは、3つめの壕。

この写真だと非常に分かりにくいのだが、この写真は山肌から下方を写したもの。
明らかに人工的と思われる掘り割りが見られるのだが、今のところめぼしい発見は無い。




091004_120340.jpg
ブロックの一部が破壊されており、その隙間より侵入する。
内部は一段深くなっており、気を付けないと足を踏み外してしまいそうだ。




091004_120412.jpg
この壕の内部は、広さはないもののちょっとした高低差があり構築もとても丁寧である。

しかし!!




091004_120424.jpg
どういうわけかお線香とロウソクが置かれている!

先日単独潜入した yakumo氏によると、その時にはこんな物は無かったと言うから、つい最近に誰かがここを訪問していると言うことだ。
鎮魂目的か慰霊目的かは分からないが、どちらにしても、よくこんな所まで来たなあ。




091004_120552.jpg
奥へ進んでいくと、再びお線香とロウソクが置いてあったりした。
暗闇には特に恐怖心を感じないし、おばけなんていないのだろうが、やはり一人だったらちょっとイヤかも…(;´Д`)

それにしても、ここの内部の作りは面白い。
1m程の高低差でいくつかの部屋が結ばれていたりする。
床面の高さを合わせない理由は分からないが、きっと意味があるのだろう。




091004_121041.jpg
ブロックにて塞がれているが、おそらく銃眼だろう。




091004_121257.jpg
OKN氏がロウソクに火を灯していた。
湿っている気配は全く無く、きれいに点火していた。
ほんとにちょっと前に来た訪問者が置いていったのだ。

いろいろな壕へ潜っているが、壕内にて人の気配を感じることはまずない。
置いてある物が移動していたりするのを見て、『あ、誰か来たんだな』と言うことは分かるが、ろうそくと線香はなんか生々しいような…。

けど、次に入ったときにこれが無くなってたりしたら、それはそれでやだな・・・。
ちなみに、ろうそくの向こうに写っているのは、我々が侵入したブロックの穴である。




091004_123402.jpg
発見された貝山上部壕 3つを回り、最後に壕口下の斜面に降りた。
この斜面には海軍食器が大量に散乱しているのだ。

終戦時に壕内にあった物を投げ捨てたのだろうか。
斜面のあちこちにブルーの海軍食器が散見される。
ほんの数分間でこんなに集まった。




091004_123403.jpg
海軍のマークもはっきりと残っていたが、いかりの中に旭日マークという物だった。

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

その後昼食をとり、今度は浦郷の地下軍需工場跡へ向かった。
浦郷地下軍需工場跡は、総延長が3Km近くもある巨大地下空間だ。
その内部には戦後に人の手が入った跡がたくさん残されていた。

次回、浦郷地下軍需工場 へと続きます!

関連記事

コメント

久しぶりの遺構ネタ!

貝山は奥が深いです!
今度は第一工区にも入って見ますか?
自分は最近は艦観式や防大祭等に忙しく、砲台ツアー以来
5,6ヶ所ぐらいしか、行ってません。
特に比与字が大変な事になっているので、ほぼ毎週行ってます。(自衛隊敷地として地上構造物完全破壊済み)
魚雷庫も火工倉庫も何も在りません!唯一残る構造物は
避雷針と言われる、3本のコンクリート柱ぐらいです。

  • 2009/11/12(木) 22:39:36 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

記事ネタがだいぶ溜まってしまっているので、順次アップしていきたいと思います。
それにしても比与宇の破壊はひどいですね-。
自分も見に行きましたが、壕口がむき出しになってました。
場所的に、擁壁されてしまうような気もしますが、どうなんでしょうか。
きれいに構築された井戸もそうですが、あれだけの遺構が埋もれてしまうのはもったいない気がします。
けど、一斗缶が置いてあるあたりからは侵入可能な気もしますが!?
たしか、網があったけど、外に通じてましたよね?

  • 2009/11/12(木) 23:23:49 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

何で鎮魂?慰霊?沖縄じゃ無いんだし、横須賀の豪ってそう言うの無いでしょ?

  • 2015/08/29(土) 09:49:36 |
  • URL |
  • 名無しさん@ニュース2ch #-
  • [ 編集 ]

>> 名無しさん

そうなんですよ!!!
横須賀の壕って、実戦があったわけじゃないよね。
それにもかかわらず、こんなアクセスが難しい壕に、しかも、ブロックの隙間から
潜りこんでお線香まであげているというのが、かなり不気味なんです。
壕内で亡くなった作業者の慰霊ならまだしも、最近この中で不幸があったとしたら嫌すぎるwww

  • 2015/08/29(土) 10:00:07 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

線香とか置いた勘違いさんのおかげで心霊スポットとか騒ぎ出すんだろうね。

  • 2015/12/31(木) 10:52:12 |
  • URL |
  • 名無しさん #-
  • [ 編集 ]

まあ、心霊スポット好きな人もたくさんいますからね(^^;
もしかして、そういうの狙って置いたのかも(*゜ロ゜)

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://teeart.blog107.fc2.com/tb.php/81-351aec88
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)