管轄の教育委員会に全体を見ることが出来ないかと問い合わせてみたが、安全上、個人の許可は出せないという。
公開壕であるし、本来なら正攻法で回ってみたかったのだが、仕方ない。
壕内で道に迷ってみることにした。

壕床にポンプのような物が設置されている。
おそらく排水用だとは思うが、稼働はしていないようだ。

この壕は地層が美しいことでも知られているようだが、非公開部分にも美しい地層が見て取れる。

坑道の総延長は 1000mを超えているこの壕であるが、奥へ進むにつれて湿度が高くなってくる。

戦後に使用されていたと思われるキノコ栽培の残骸も、壕内の各所で見受けられた。

写真では見づらいが、電線が通っている。
これも、戦後のキノコ栽培に使用されていたものの残骸であろう。

公開されている箇所は、ほとんど高低差のない坑道が続いているが、この壕は完全な階層構造ではない物の、高低差を持って掘削されている。

また、場所によっては、車両を通すことが出来るほどの広さを持っている。

かなりの急斜面で掘削されている斜坑を発見。
角度は 40度くらいはあると思われる。
まるで滑り台のように上方に向かって掘削されている。
30m~40m程登っていくと、最後は掘削途中で閉塞となっている。
おそらく山腹への抜け穴として掘っていたのではないか。

この壕の掘削に関する資料は、ほとんど残っていないそうだが、どの坑道も丁寧に掘削されていた。
突貫工事というわけでも無さそうに思えるのだがどうだろう。

壕内に何カ所か見られる階段部分。
こちらも非常に丁寧な構築である。

正直階層構造があるとは思ってもいなかったので、かなりテンションアップしての探索だ。

非公開部分には、この壕自体の公開前に探索したと思われるリボンテープの残骸が落ちていたりした。
それほど迷うような構造では無かったが、床面の穴から階層下の部屋が見えていたりして、落ちたらケガじゃ済まないような箇所もあった。

掘削途中に自然窟に当たってしまったらしき箇所を発見。
自然窟自体は浅く、数メートル先で閉塞していた。

足場の悪いゆるやかな斜坑を上がって行くと、ブロックで塞がれた箇所が見えた。

ブロックの一部が抜けており、その先へと進んでみると…。

居住区のような空間が出現!!

この区域も階層構造となっていた。

いくつもの部屋が掘削されている。

段差の上から見下ろすと、この辺りも居住区のような作りとなっていた。

外と接続されており、かなりの高さで掘削されている。

面白い階層構造を発見。
上の部分に上がるには梯子が必要だ。

壕内で発見した銃眼。
本来の見学コースが見えている。

この場所は漆喰が塗られ、非常に丁寧に構築されていた。

当時の物と思われる碍子もそのまま残っていた。

外との接続部分は塞がれているが、この部分を公開していない理由が分からん!?
道に迷う場合は自己責任でお願いします…。
またまた潜り込んじゃいました
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