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デジタルから穴ログまで、日々の改造・探索を綴ります ((((っ´ω`)っ

[戦跡] 六浦地下軍需工場-前編  2010-06-14

以前六浦地下軍需工場近くのグラースの森にある貯水槽跡を探索したが、今回は、六浦地下軍需工場へと潜ってみた。
相方はいつもの yakumo氏である。
当日はあいにくの雨に見舞われたが、どうせ全身どろどろになるんだから、まあいいか・・・。




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六浦地下軍需工場へ潜る前に、すぐ近くにある別の壕へも足を運んだ。
かなりの急斜面をどんどんと下って行く。




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草木をかき分けながら、丘陵の尾根道からどんどんと下って行くと・・・。




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いきなり壕口が現れた。




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懐中電灯で中を照らしてみると、かなりの下り坂となっている。
ただ、きれいに階段が掘削されているため、降りるのは簡単そうだ。




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水分でつるつるの階段を一歩一歩降りていく。
階段の形が特徴的だ。




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階段を降りる途中でふり返ってみる。




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一番下まで降りてきた。
階段の彫り込みは最後までとてもきれいだった。




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坑道自体は長方形に掘削されており、電気も引かれていたようで所々に碍子が残されていた。
また、横浜市大の敷地に隣接していると言うこともあり、場所によっては校内で出た廃棄物を捨てている箇所も見受けられた。




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それにしても、きれいな掘削だ。
総延長はざっと歩いた感じだと、1500m程度かな?
もっとあるかも知れないけど、ゴミだらけで踏破できない箇所もあったので、ホントに概算です。




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壕の一部は水没していたものの、長靴程度で踏破可能だった。




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塞がれた壕口を発見。
おそらくこの向こうは横浜市大だろう。
法面となって固められているんじゃないだろうか。




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細かい石を積んで塞がれている箇所もあった。
光は全く入ってこないので、この向こう側もコンクリートかな。




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壕口から出ると、当時のものであろう建物が残っている。
ドアには鍵がかかっていた。
横浜市大のクラブハウスとして利用されているのかも知れない。




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続いて、本日のメインイベントとなる六浦地下軍需工場へと向かう。
せっかく下まで降りてきたのだが、潜入可能な開口部は山頂付近にしか無いので、再び斜面をよじ登っていく。




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濡れた草木で足場も悪く、急斜面のため、たちまち息が切れる。
長靴がつるつると滑って登りにくい・・・。




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なんとか頂上に辿り着いた。
頂上付近には、ぱっと見お墓のようなコンクリートの台座が 7本立っている。
これは、八景山機銃砲台の関連遺構らしいのだが、詳細は分からない。




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周辺には貯水槽のような遺構も見受けられる。




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草木の隙間より見下ろすと東急車両の工場が見えていた。




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少し下ると、六浦地下軍需工場の壕口が現れた。




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話に聞いていたとおり、壕口から内部へとホースが吊されている。
このホースを伝って、最下部まで下って行くのだ。




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壕口から懐中電灯で中を照らしてみる。
かなり下まで下っている。
つーか、また一番下まで潜るのか・・・。
登ったり下ったり忙しい日だな(笑)




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ホースに助けられながら、どうにか最下部まで下ってきた。
足下は乾いた土のため滑るし、本来ここは山頂への抜け穴だったためかやけに狭いし、テンションが下がってくる('A`)




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しかし、地下工場のメインの坑道に降りてみると、掘削のきれいさと坑道の広さにテンションは上がりまくり!!




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四角く掘削された工場内は主坑道2本を枝坑でつないだハシゴのような構造となっていた。
総延長は 800m程度なのだが、縦に長いので、それ以上に長く感じる。




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工場は実際に稼働していたようで、壕内には機械の基礎などが残されていた。




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およそ 65年前にこんな山の中の地下工場で航空機の部品が製造されていたと考えるとワクワクしてくる。




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コンクリート基礎以外の遺構は、ほぼ見受けられなかったが、当時の様子が目に浮かぶようだ。




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もう一本ある主坑道は、かなり上部まで土砂で埋め戻されているため、這いつくばるようにして進んで行く。
先に進んでいくと、なんだか薬品のような、ナフタリンのような刺激臭が充満している。
知らずに入って来たら、緊急脱出してしまいそうな程の、すごい匂いだ。
もしかしたら、旧日本軍の毒ガスかも!!!!
って、もしそうだったら、既に死んでいるか・・・。

とにかく奥へ奥へと進んでいく。

すると突然!!!




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枝坑に、匂いの正体と思われる大きな薬品のビンが大量に現れた!
破損したビンの中には、緑色や黄色い液体が見えている。

まだおいらが生きているって事は、それほど危険な薬品では無いのかも知れないが、絶対に触りたくない色だ。
しかもこの強烈な匂い・・・。
このビンの群れを乗り越えないと向こう側には行けない・・・。

このビンの向こう側には何が待ち受けているのか!!

次回 へと続きます。

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コメント

六浦地下工場はあの臭いがとにかくすごいですよねぇー
壕口からすでに漂ってるし・・
埋め戻された坑道にはなんか白い結晶も多く見られますね。
あのビンの容量は20リットルだそうです。

  • 2010/06/14(月) 16:37:50 |
  • URL |
  • 榴弾砲 #-
  • [ 編集 ]

なんか

画像枚数がどんどん増えていってますね!
編集で容量を削るのも大変なんじゃないですか?
自分は最近やっとETCを着けて、千葉にはまってます。
今週末か来週末にまた茂原の残りの掩体探しか、富津に行こうかと思ってますが、久しぶりにどうですか?
先週は木更津に行ってきました。
KANさんが一緒の日に行っているのでレポートしてます。
http://kanreport.blog58.fc2.com/

  • 2010/06/14(月) 20:01:20 |
  • URL |
  • yakumo #-
  • [ 編集 ]

>榴弾砲さん

>ビンの容量は20リットル

 思ったよりも容量があるんですね。
 それにしても、ビンの重さと内容物の重さを足すと、結構な重さになるな。
 取り回しが悪そうな・・・。

  • 2010/06/14(月) 21:23:48 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

>yakumo さん

容量を削るのは、バッチ処理で出来るのでそれほど苦は無いですよ。
まあ、面倒と言えば面倒ですが・・・。

富津は是非行きたいですね-。
けど、今週末、来週末はどちらもキャンプの予定が入っちゃってます。
ただ、天気が怪しいのでどうなるか分かりませんが。

KANさんのレポートは、偶然にも日中読みました!

  • 2010/06/14(月) 21:30:29 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

驚きです

こんにちは、初めまして。
もう、驚くばかりです。沢山の歴史遺産。
私も我が町の巨大地下壕、入りましたが、それより凄いこの地下壕。ここは私の町からも近くです。が細かい場所はわかりませんが。こんなところがあったなんて、飛行機部品工場だったなんて、、ただただ驚くばかりです。とても興味深いブログです。

  • 2010/08/01(日) 15:34:14 |
  • URL |
  • nago #sSHoJftA
  • [ 編集 ]

Re : 驚きです

nago さん、はじめまして!!

三浦半島に限らず、日本列島各地に戦争の傷跡はたくさん残されています。
ただ、地下壕に関しては、管理上の問題か、公開箇所も少ないです。

nago さんの入った巨大地下壕も気になります(*´ω`*)
この近くで巨大というと、日吉ですかね?

  • 2010/08/01(日) 22:25:44 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

13枚目の写真

13枚目の写真の「当時のものであろう建物」
は現在も横浜市立大学体育会自動車部の整備場兼倉庫として使われてますよ。

  • 2011/01/29(土) 23:17:09 |
  • URL |
  • 市大出身者 #-
  • [ 編集 ]

Re : 13枚目の写真

やっぱりこの建物は使われてたんですね。
使われていると言うことは、とりあえずしばらくは取り壊される事はないと思うので、まあ、一安心かな(*´ω`*)

  • 2011/01/30(日) 00:06:10 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

はじめまして。                             自分も六浦地下軍需工場に入りました。あの地下壕のにおいは、とても強烈ですね。においの元のビンの中には、蜂みたいな虫が死んでいました。                       
お伊勢山の環状4号線側には、最初に入った壕に通じていそうな穴がたくさんありました。                      今度地下壕に行く時は、さそってください。                    

>oryuu さん

はじめまして!!
六浦地下工場はなかなか潜りがいがありますよね。
やはり、山頂からあれだけ下って潜っていくのがたまらないです(*´ω`*)

自分はしばらく鈴鹿市に棲息しているんで、鈴鹿海軍の遺構や、和歌山方面の遺構を探索しようと思ってます。
また、こちらにいるうちに、舞鶴の遺構も探索してみたい!!

横浜には毎月数回は戻る予定ですので、横須賀方面探索の際は声をかけますので、是非一緒に潜りましょう!
今後ともよろしくですー∩( ・ω・)

  • 2011/04/27(水) 23:28:13 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

貯水池の南の八景の杜トンネルの上にある機銃陣地には行かれましたか?

  • 2013/03/06(水) 00:11:50 |
  • URL |
  • HAL #-
  • [ 編集 ]

機銃陣地跡には行ってみたものの、場所が特定出来ませんでした。
何か遺構が残っているのでしょうか??

  • 2013/03/06(水) 00:18:39 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

釜利谷の方から八景の杜トンネルを抜ける道路がありますが、その左側(ニューライフ金沢文庫J棟南側)の階段を上っていくと、トンネル上突き当たりT字路に出ます。左へ行けば貯水池です(機銃掩体が4ヶ所あります)が、右に行くとすぐに右側に高くなった所があります。そこに、西側に穴が開いていて下にちょっとした壕があると言う珍しい構造の機銃掩体があります。

  • 2013/03/17(日) 00:18:09 |
  • URL |
  • HAL #-
  • [ 編集 ]

情報ありがとうございます!!
早速、行ってみたいと思います!!

  • 2013/03/18(月) 23:42:11 |
  • URL |
  • tonotama #GHYvW2h6
  • [ 編集 ]

>> 非公開コメントさん

>>入口から階段状になっている地下壕は13枚目建物付近にあるのでしょうか
はい。建物の裏側の山肌の中は、地下壕が張り巡らされています。
階段のある壕口は、建物を見下ろす辺りにありますよ(*゚ω゚*)

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