一時期、建設中止・続行で世間を騒がせていた群馬県の八ッ場ダム。
その後建設は進み、いよいよダムの堤体を作り始めているという。
この日は平日だったのだが、先日の休日出勤の代休が取れたので、ちょっと見に行ってみた。

八ッ場ダム周辺は、ダムの建設に伴い、通行止めの道路が複雑に入り組んでいる。
まずは、ダムに沈んでしまうと言う川原湯温泉街を見に行く事に。
道の駅あがつま峡を過ぎ、細い道を進んでいく。
頭上には付け替え道路が凄い場所を走っている。

付け替え道路に合流し、新たに掘られたトンネルを抜けていく。

その先の細い道を下ると川原湯温泉だ。
そこには老舗の公衆浴場である、王湯の建物が壊されずに残っていた。

このあたりはダム湖の水量によっては水中に沈みそうな位置だが、もしかしてこの建物だけ残してるのか?

いや、でも、以前の写真と比べると、明らかにこの浴場よりも上の建物がなくなっている。
この建物が壊されるのも時間の問題かな。

てくてくと温泉街を下って行く。
と言っても、左右の建物はほとんどが解体撤去されてしまっていた。

手製の木目看板には、事情により閉鎖させて頂きますの文字が。

ここがかつての温泉街だったとは信じられない。

これより下は、ダム本体の工事現場に直結しているためか、通行止めとなっていた。

ん?
なんか、右手の奥に気になる物が・・・。

放水関係の穴だろうか。
中を覗きたい!!!
そして行けるところまで潜りたい!!!!!
しかし、完全に工事中であり、人の気配どころか重機の音もしていたので中に入る事はしなかった。

これ以上下れないので、今来た道を戻っていく。

この道は、以前、川原湯温泉のメインストリートだったのだ。

この写真は、先ほどの立ち入り禁止のゲートよりもう少し下った場所だが、かつてはたくさんの旅館が建ち並んでいたようだ。

ホテルや旅館、そしてその他の住宅は、既に高台へと移転していた。
既に代替地で営業している旅館や温泉もあったが、代替地の工事は今でも行われているようだ。
ただ、八ッ場ダム関連書籍によると、この地を去ってしまった人も少なくないという。

GoogleMapのバードビューで見てみると、両側の山腹が整地され、代替地が作られているのが分かる。

温泉街のメインストリートをちょっと逸れると、引き抜かれた街灯や電信柱が道路に置かれていた。

下方へと続く道は、ほとんどが既に廃道化している。

この道が温泉街より続く本来の道なのだが、すぐ先は新たに作られた工事用道路により塞がれて行き止まりとなっていた。

メインの通りに戻り、温泉街を登り切ると、川原湯神社の鳥居が。

鳥居をくぐった先には、足湯の残骸が残されていた。

その先に階段があったので登ってみると・・・。

その先には川原湯神社が。
ま、そりゃそうだよね。
ちなみに、この神社の建物がある場所は水没しないと思うのだが、参道は作り直すのかな。

と言う事で、新たに架けられた湖上橋の上からダム工事現場を見てみる事に。
この見えているのが八ッ場大橋だ。

八ッ場大橋の上に立ち、ダムの堤体方向を見る。
と言っても、ダムの堤体自体はまだ作られていなかった。
眼下はまだ水が無いので、ものすごい高さだ。
湛水後は湖底になるはずの地面が綺麗に均されている。

この写真に写っている川原湯温泉駅は2016年6月現在、跡形もなくなくなっていた。

橋の真下には巨大タンクが。
セメントのプラントだろうか。

橋の反対側へと移動して、ダム方向と逆側を見てみる。
この景色も全てダム湖の下に沈む。

おー、なんかこの辺り、めちゃめちゃいい雰囲気なんだけど。
このまま取り壊さずに水に沈むのだとすると、渇水時にはものすごい物が見られそう。
ま、どーせ、撤去されちゃうだろうけどね(^^;

再びダムの堤体工事現場方向へ。
ダム本体建設地の両側の山を渡したワイヤーに、バケットが吊されている。

この谷がもうすぐ巨大コンクリートの堤体で堰き止められると思うとゾクゾクしてきた・・・。

ダム湖を渡るもうひとつの橋へと移動する。
その橋のすぐ脇にある、道の駅、八ッ場ふるさと館へ車を止める。

館内にはダム完成時の模型が展示されていた。
模型にかかっている橋が、先ほど渡ってきた八ッ場大橋。

道の駅から、もうひとつの湖上橋である不動大橋へと歩いて行く。

不動大橋の上から、ダム方向を眺める。
この橋も八ッ場大橋と規模は同等だ。
写真の奥に小さく見えているのが、八ッ場大橋。
眼下の地形がすっかり変えられてしまっている。

以前のほぼ同位置からの写真を見ると、もともとは長閑な田園地帯だったようだ。

線路だった場所には太いパイプが設置されていた。

対岸近くまでやってきた。
このあたりの木々もやがて全て伐採されてしまうのだろう。

橋を渡り切り、今来た方向を振り返ってみる。
満水時にはこの橋のすぐ下までが水で満たされるのだろう。

再び橋を渡り、ダムと反対方向を見ながら道の駅方向へと戻り始める。
はるか下には、役目を終えた標識やガードレールがたくさん集められている。

数年後には湖底に沈んでしまう道路が、ダム建設のために最後の役目を担っていた。
ということで、ゆるっとダム周辺を回ってみた。
次に来るのは注水後かなと思っていたが、いろいろと見て回ると、気になるところも多かったので、工事の進捗に合わせて、再度の訪問をしてみようかなと思っている。

その後、ついでなので再度毛無峠まで行ってみた。
おとといの日曜日に探索に来たばかり だというのに、本当に物好きなことだ。
八ッ場ダムから毛無峠までは 60Kmだ。
梅雨時で天気も悪かったこともありガスがかかっていた。

進入禁止の鎖に取り付けられていた旗。
こんなの日曜日には無かったような。

ガスが出て本当に危険そうなので、今回は山を下ることはしなかった。
視界も本当に悪く、危ない感じだった。
遭難多発地帯の看板は、嘘じゃなさそうだ。
ガスに埋もれた鉄塔の写真を撮り、その後は県道112号を抜けて須坂市に抜け、お蕎麦食べて帰りました。
うん、久しぶりの平日休みを満喫 (^^)/
去年の5月にも福島探訪の記事を上げた のだが、国道6号線が全面開通してから 1年経ったので、再び6号線を走りに行ってみた。

常磐自動車道を快調に飛ばしていく。
東日本大震災後、3度目の原発周辺への訪問だ。

途中立ち寄った友部SAには、放射能についての注意書きがたくさんあった。

常磐自動車道の広野楢葉インターを降りて、6号線へと入る。

インターを降りてすぐの 『道の駅ならは』は、双葉警察署の臨時庁舎として利用されているようだ。

まだ6号線が放射線の影響により全面通行止めとされていた、
2013年に福島を訪れたとき も、やたらパトカーを見かけたが、あいかわらず、パトカーが多い。
警察官は、もれなくマスク着用だ。

また、パトカーだ。
パトカーは制限速度を超えずに走っているので、パトカーの後ろは本当に迷惑そうだ(*´д`*)

帰還困難区域に近づいてきた。

放射線量はそれほど高くはない。

注意看板が路肩に置かれている。
人影は全く無く、ほとんど車も通らない。

仕事以外でこの道を通り抜ける者はほとんどいないのだろう。

帰還困難区域に入ると、去年来た時とと変わらないままの景色が広がっていた。

以前はここにたくさんの人が行き交い、たくさんの車が流れていたのが信じられない。

ものすごく静かで、まるで時間が止まっているかのようだ。

線量は少しずつ上昇していく。

内部の様子がとっても気になるケーズデンキ。

夜ノ森交差点近くまで来た。
夜ノ森駅って、なんだかいい名前だな。
車を止める事はもちろん、車から降りる事も出来ないが、1度この目で駅を見てみたかった。

出光のガソリンスタンドを過ぎると・・・。

何度見ても衝撃的な、柵で閉鎖された住宅街の姿が・・・。

この辺りから線量はどんどん上昇していく。
線量計の警告アラームがガリガリと鳴り始めた。

土曜日の日中だというのに、人の気配も、すれ違う車も全く無い。
まるで日本じゃないみたいだ。

大熊町役場が近づいてきた。

福島第一原発はすぐ横だ。

この付近にさしかかると、警告アラームはもう鳴りっぱなしだ。
線量計の液晶下部にある、積算被爆グラフもどんどんと伸びていく。

原子力運送の看板。
フォントも好きだし、名前もかっこいい。
会社は今、どうなっちゃったんだろうか。

道路脇の電柱に蔦がからまり、まるで巨大な人影のようになっている。

帰還困難区域を通り抜け、やっと横道にそれる事が出来るようになったので、海の方へ向かってみる。
ん?なんか、穴がある!!!まさかの、あんな場所に穴が!
見つけたからには見に行かなくちゃ!!

穴の前までやってきた。
採掘場っぽくはないし、道路脇だし、何の穴かは全く分からない。
ま、いいか。ちょっと、潜ってみよう。
おじゃましまーす(*´д`*)

あれ・・・。
めっちゃ水没してる。
というか、水没してなくても、奥はないっぽい。

水が抜ければ奥までいけるのかな。

残念だが、天井付近まで水没している。
ウェーダー履いてもどうにもならないレベルだったので、素直に退散。

全ての穴が水没しており、中に入る事は叶わなかった。
路肩に止めた車へと戻る。

津波によって全てが流されてしまった区域をうろうろするが・・・。

至る所で通行止めや工事中で道が分断されていた。
その後、南相馬市内のホームセンターにて、いろいろと買い物。
駐車場にて、車の配線まとめたりして過ごす・・・。
って、なにやってんだ(^_^;

車いじりに夢中になりすぎて、すっかり夕方になってしまったので、とりあえずお風呂を探す事に。
調べてみると、近くにあるみたいだ。
新田川温泉はらまちユッサというらしい。
さっそく向かってみる。

町の外れにある温泉に近づくと・・・。

え?
通行止め!?

かまわず進んで行くと道は未舗装へと変わった。
大丈夫なのかな・・・。

でも、その先には、とってもいい雰囲気の温泉が、ちゃんと営業中でした。
震災の影響でずっと閉館していたのが、最近になって時間短縮の限定営業をしているみたい。
建物内もいい雰囲気で、大満足でした。

お風呂に浸かったら元気も出てきたので、また峠越えでひとっ走り。
福島県の内陸に向かって走り始める。

2時間ほど峠道を走り、道の駅川俣にて車中泊。
横浜は初夏の陽気だが、山間部はまだまだ寒い・・・。

FFヒーターまではつけなかったが、モンベルにくるまって寝ることに。
では、おやすみなさーい。

翌朝、昨日ホームセンターで買ったエンジン添加剤を入れることにした。
ゴム製のパッキンやガスケットに浸透し、性能を復活させるというものだ。

オイルを交換した際に入れようと思っていたのだが、この手の添加剤は効果が出た後は早めに抜いてしまいたいので、入れてしまう事に。
説明書によると、およそ 300Km程度走ると効果が出るという事だが、現状オイルの漏れもにじみも無いので、効果のほどは分らない。

色は無色透明。
粘度は低くサラサラだ。

オイルはそれほど汚れてはいないが、あと 1000Km程度走ったら交換しようかな。

その後は美味しいもの食べたり地元の店に立ち寄ったりしながら東京方面へと戻り始める。
国道 349号線を行けば、茨城県那珂市まで山越えで出られそうなので行ってみる。
福島県の内陸部の国道なので、険しい道を想像していたのだが、ことのほか快適だ。

それほど広い道ではないのだが、ほぼ全線に渡り 50Km/h 道路だ。

急な登り坂でスリップ注意の急カーブ!
しかも、幅員も減少。

それでもそのまま 50キロ道路だ。

えー、このコーナー、ハイエースだと 50キロで曲がるの無理~(^^;
スタッドレスタイヤから交換したばかりの夏タイヤ、トーヨーH20が悲鳴を上げている。

ここ、国道 349号線は、線形改良の真っ最中のようで、各所で工事が行われていた。
次に来たときが楽しみだ。

新道に並走しているこの道は、確実に廃道化されてしまうだろう。
これが走れる最後のチャンスかな。

いきなり、作りかけの新道へ導かれた。
フラットダートだが、みんな飛ばしすぎー!

国道なのに、この縮尺だと、ナビに道路も表示されてない。
4号線や6号線のような主要路線ではないとはいえ、ひどい扱いだな。
でも、この国道、走りやすいし信号や交差点もほとんどないし、ほんと快適。

国道脇の斜面にものすごい足場が!!
なんだこれ、すごすぎる。
こんなのが見られるのも下道の醍醐味だ。

その少し先には、なんだか不思議な橋が。
構造自体はごく普通のラーメン構造で、鉄道橋のようだ。

でも、橋の先は民家へと続いている。
橋の先は登っており、線路跡でもなさそうだ。

個人的な橋には見えないんだが、なんだろう、これは。
どう見ても橋の先は民家のようだったので先には進んでいないが、いろいろと謎が残る。

橋を後にし進んでいく。
先には、いくつもの新しいトンネルがあり、その脇には旧道が遺されている。
その一つに自転車で入って行ってみた。

車両は通行できないように両側の進入口にはバリケードが置かれていたが、廃道になってからの日は浅いようで、まだまだ成熟が足りない・・・。
雰囲気は良かったんだけどなー。

茨城県に近づいてきたので、海沿いの国道6号線へと移動する。

道路脇にいい感じの廃団地が・・・。
これは取り壊される前にゆっくり見に来たい!

日曜の日没前。
車の流れも順調だ。
このまま横浜まで戻ってしまおう。

昇降式の歩道橋が設置されている。
この道で、何か、巨大な物を搬送しているのだろう。

最近、数が減ってきている、トラス橋。
本当に良い雰囲気だ。

夕飯を食べて行こうと、大洗に立ち寄ることに。
最近、ガルパンの新作映画も公開され、盛り上がっていると聞いていたからだ。

大洗駅を抜け、アウトレットモールの駐車場へと車を停めた。

閉店間際だったが、想像以上の人が、いた。
とりあえず、海鮮丼を注文。

見た目以上に量もあり、とっても美味しかった!
店員さんが会計時にガルパンの缶バッジをくれた。
その後は、市原まで下道を走り、湾岸線から横浜へと帰った。
今回も、ただ、うろうろと回ってきただけだったが、今度は一度、冬に訪問してみようかと思う。
期間困難区域の除雪がどうなっているかも気になるしね。
と言うわけで、今回の走行距離は土日で 750Km程度でした。
栃木県の那須烏山市にあるどうくつ酒造に行って来た。
ここは第二次世界大戦時に掘られた地下工場跡で、東京動力製造株式会社の疎開工場として戦車を作るために掘られたのだという。

さっそく現地へと行ってみる。
と言っても、酒蔵が貯蔵庫として再利用している場所を公開しているだけなので、今回は探索的要素は全く無い。

案内看板に従って狭い道を上っていくと、壕口前の広場が駐車場となっていた。

壕口前には土木遺産の認定プレートが。

ここはある程度の人数がまとまると、案内係が誘導してくれるというシステムらしい。
もちろん見学は無料だ。
ちょっと待たされて、他の見学者と共に早速壕内へ進む。

壕口付近は、崩落防止のためか、丸太にて補強されている。

内部の温度は12度程度。
まあ、照明設備などはあるものの、基本的には普通の素掘り地下壕だ。
岩盤は凝灰質砂岩のため、掘りやすく崩れにくそうだ。

総延長は 600mと言うことだが、案内係の説明を聞きながら、一区画をぐるっと回るだけのようだ。

説明聞いててもつまらないので、ちょっとだけフェードアウトして、壕内をうろうろしてみる。

倉庫として使用しているからか、案内している区画以外にも照明が灯っている。
出荷を待つお酒が大量に置かれている。

壕の上部には所々杭を差し込む穴が開いていた。

フォークリフトなどの重機に対応するためか、壕床はどこもきれいに平らに均されている。

お、外部との接続口発見!
ここからトラックに荷積みしてるのかな。

この壕口を外から見ると壕口直前までアスファルトが敷かれていた。
やはり積み場なのかな

そろそろみんなの所に戻らないと・・・。

他の見学者は、ここの目玉(!?)である利き酒に興じていた。
なんか、壕内に雰囲気の良いカウンターが作られてる。
タダで美味しいお酒が飲めるなんて最高なのだが、運転があるため飲めないー(*´д`*)

日本酒だけで無く、果実酒もあるみたい。

みんな飲みながら談笑してる。
これは、もう少し奥まで行っても大丈夫だったかな・・・。

ちなみに、このカウンターの上部にも、先ほどと同様の穴が開いていた。
カウンターの屋根部分をこの穴を利用して支えているようだ。

と言うことで、もっと奥を見に行こうと思ったのだが、残念ながらそろそろ時間のようだ。
時間にして、1グループ 20分程度の見学時間かな。

壕口前には売店があり、先ほど振る舞っていたお酒が売られていた。
うん、もちろんたくさん買って帰りましたよ(*´ω`*)ノ

ちなみに、この地下壕自体は実際に稼働していないのだが、隣接する半地下の工場では実際に戦車が20両ほど製造されたそうだ。
自分の予想では、この長屋が建ち並んでいる場所が半地下の工場跡地だと思ったのだが、どうなんだろ。
周辺も見て回ったのだが、倉庫のような壕口はいくつか見つかったが、どこも木で塞がれているものばかりだった。